のほほん異世界暮らし

午後の作業と三匹の活躍に帰り支度

昼食後、体も軽くなり、午後の作業に取り掛かることにした。三匹も昼寝から目を覚まし、それぞれやる気を見せている。リッキーはすぐに畑の方に駆け出し、土を掘り返して遊び始めた。シャズナは僕の隣で作業をじっと見守りながら、まるで監督のように気高い姿勢を崩さない。ルシファンはいつものように僕の足元をうろつき、「ちちっ」と小さな声で鳴いている。

今日の午後は、午前中に植えた苗に水やりをするのと、隣の畑で雑草を抜く作業が中心だ。水桶を持って苗の列に沿って丁寧に水をやりながら、三匹の様子を確認する。

リッキーは畑の端で虫を見つけて追いかけ回しており、シャズナは日陰で風に吹かれてのんびりしている。ルシファンは水やりのたびに僕の後を追いかけ、「ちちっ」と楽しそうに鳴いている。

雑草抜きに取り掛かると、リッキーが興味を示して近づいてきた。僕が草を引き抜くたびに、その匂いを嗅いだり、口で引っ張ろうとしたりしている。

「お前、手伝うつもりか？」
そう声をかけると、リッキーは自信満々に鼻を鳴らして草を引き抜こうとするが、力が足りずに失敗してしまった。

一方、シャズナは突然動き出し、畑に入った鳥を追い払った。羽音が聞こえるたびに優雅に跳ねるその姿は、さすが白猫というべき気品がある。

ルシファンは相変わらず僕のそばを離れず、引っこ抜いた雑草を鼻で転がしたり、掘った穴に顔を突っ込んで遊んでいる。その姿があまりにも楽しそうで、つい笑ってしまった。

「君たち、今日は大活躍だな。」
そう言うと、三匹がそれぞれの仕草で応えるように見つめてくる。その瞬間が、何とも言えず幸せだった。

作業を終える頃、夕方の柔らかな光が畑を包み始めた。少し疲れた体を休めるため、再び木陰にシートを敷いて三匹と一緒におやつタイムにした。

保冷バッグから取り出したのは、リンゴのスライスと自家製のクッキー。リンゴの甘い香りに三匹が一斉に顔を向ける。リッキーは我慢できずにすぐに飛びつきそうになるが、僕が「待て」と声をかけるとしっかり座って待つ。シャズナはそんなリッキーを横目で見ながら、落ち着いて鼻を鳴らしている。ルシファンは「ちちっ」と鳴きながら僕の膝に前足をかけておねだりしている。

「ほら、順番だぞ。」
三匹にそれぞれリンゴを一切れずつ渡すと、嬉しそうに食べ始める。その様子を見ながらクッキーを口に運び、心地よい風の中でしばしの休憩を楽しむ。

おやつを食べ終わった後、三匹はトラックの周りを行ったり来たりして、まだ遊び足りない様子を見せていた。

「そろそろ帰るぞ。」
荷物をトラックに積み込み、忘れ物がないか確認する。リッキーは助手席に飛び乗り、シャズナはゆったりとした動きでトラックに乗り込む。ルシファンは僕の肩に登り、「ちちっ」と満足そうに鳴く。

エンジンをかけて農場を出発すると、夕暮れの柔らかな光が田園風景を黄金色に染めている。その中で三匹は助手席や僕の肩の上でそれぞれくつろいでいる。

「今日もいい一日だったな。」
そう呟きながらハンドルを握り、家路を急ぐ。この穏やかな時間が、何よりも愛おしい。