のほほん異世界暮らし

みなと劉

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シャズナに『僕とカイル』をくっつけたい活動

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それからさらに数日が過ぎたある日のこと。

農作業を終えて家に戻ると、シャズナが妙にそわそわしていた。

「……? どうした?」

「にゃ!」

僕が声をかけると、シャズナは勢いよく僕のズボンの裾を引っ張る。まるで「ついてこい」と言わんばかりの様子だ。

「なんだよ、急に……」

ルシファンとリッキーも後ろからついてきて、カイルは興味深そうに僕の後をついてくる。

シャズナは家の裏庭へと僕を連れていき、そこでピタリと足を止めた。

「……にゃ!」

――と同時に、前足で地面を指し示す。

「……?」

僕は首を傾げながら、その指し示す先を見た。

そこには、僕とカイルが二人並んで座れるほどのスペースがある。

「……何が言いたいんだ?」

「にゃ!」

「いや、わからん……」

困惑していると、カイルがふっと笑った。

「たぶん、『ここでイチャつけ』ってことだろ?」

「……お前、もう少し言い方を考えろよ」

僕が呆れたように言うと、シャズナは満足げに「にゃ!」と鳴いた。

「おい、マジでそういうつもりだったのか?」

「にゃ」

「……どうすればいいんだよ、これ」

僕がため息をつくと、カイルは悪戯っぽく肩をすくめる。

「ま、せっかくだし座るか?」

「……お前まで乗るなよ」

とはいえ、シャズナがずっとこちらを期待した目で見つめてくるので、僕は渋々その場に腰を下ろした。

すると、すかさずシャズナが僕の膝の上に飛び乗り、満足そうに丸くなる。

「……結局、何がしたかったんだ?」

「にゃ……」

「まぁ、こいつなりに俺たちの仲を深めようとしてんじゃねぇか?」

カイルがそんなことを言うので、僕はなんとも言えない表情でシャズナの頭を撫でた。

ルシファンとリッキーも「やれやれ」といった様子で僕らを見ている。

――こうして、シャズナの「僕とカイルをくっつけたい活動」は、まだまだ終わりそうになかった。

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