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番外SS
コミックス3巻発売記念SS『幸せの定義(中編)』
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「おかえり、ジェイド」
屋敷に戻り、リビングルームに入ってすぐにかけられた声に、俺は驚きと喜びで、すぐに言葉が出てこなかった。
すると、ソファーに座っていたユリウスが立ち上がり、俺のほうに歩み寄る。
俺は信じられない気持ちで、目の前に立つユリウスを見つめた。
「ダンガイトから戻ってきたって、さっき聞いたばっかだったんだけど……」
俺の屋敷にユリウスが来ることは珍しいことじゃない。でも、こんな風に俺の帰りを待っててくれるのは初めてのことで。
しかも、帰国してすぐに俺のところに来るなんて、なにかあったとしか思えず、それはすぐに心配する気持ちに取って代わった。
「まさか何かあったんじゃ……」
ダンガイトは因縁がありすぎる場所だけに、つい嫌な想像をしてしまう。
ユリウスを罠にかけようとし、自分の屋敷に俺を軟禁したルイード王子はもういないとわかっていても、ユリウスの身が危険にさらされそうになった場所だけに、つい不安に駆られてしまう。
そんな俺を安心させるように、ユリウスは優しく微笑んだ。
「特に何も。陛下に報告にあがったら、『必要なことだけ話したら、すぐに帰れ』と言われたから、ありがたくその言葉に従っただけだ」
「え、それっていいの?」
「陛下が許可されたんだ。問題はない。それに俺も一刻も早くジェイドに会いたかったからな」
ユリウスの言葉に、すぐに不安は消えていき、俺も自然と笑顔になる。
それにしても。
あんなにお役目に忠実で、休みの日も仕事に明け暮れ、何よりも国やクラウス陛下第一だったユリウスが、こんなこと言う日がくるなんて……
出会った当初からの変化はとっくに感じていたけど、無口で無愛想だったユリウスが、ここまで素直に気持ちを伝えてくれるようになるなんて、あの時からは想像もできない。しかも笑顔付きって。
なんか愛されてるなぁって実感できてキュンとする。
「ヴァンクレールの家へ、ひとりで行かせることになってすまなかったな」
「気にしないで。俺のほうこそユリウスを待てずにゴメン。でもヴァンクレール伯爵夫妻にちゃんとご挨拶させてもらえたし、色んな話が聞けてよかったよ。優しくて温かくて、本当に素敵なご両親だね」
「ジェイドにそう思ってもらえたのなら嬉しい。両親もジェイドに会えるのを楽しみにしていたから」
「ありがとう。俺もご両親にお会いできて嬉しかったよ」
誇らしげな表情に、ユリウスが本当にヴァンクレールのご両親を大事にしてることが伝わってくる。そんなご両親に俺のことをちゃんと紹介しようとしてくれたことが滅茶苦茶嬉しい。
感激と少しの照れくささと愛おしさで胸がいっぱいになった俺は、そのまま手を伸ばし、ユリウスに抱きついた。
「どうした? 急に」
「ん、そういえばまだ『おかえり』ってちゃんと言ってなかったな、って思ってさ」
「そうだったか?」
クスリと笑ったユリウスの吐息が耳朶を擽る。
ほっと息を吐くと、今になってようやくユリウスが俺のところに帰ってきてくれたことを実感できた気がした。
「おかえりなさい。無事に戻ってきてくれて嬉しい」
「──ただいま。心配かけてすまなかった」
俺を抱きしめてくれる腕は優しくて、ユリウスの温もりと、鼓動を直に感じると堪らない気持ちにさせられる。
「……ねぇ、ユリウス」
「ん?」
「王宮からすぐに来たってことは、お風呂や食事もまだってこと?」
「陛下にお会いするのに、汚れた格好のままというわけにはいかなかったから、軽くシャワーを浴びて身なりは整えたが、食事はまだだな」
「そう。俺は、どっちもまだなんだけど」
ユリウスは俺が何を言いたいのかわからないらしく、少し首を傾げながら俺の言葉を待っている。
俺は顔を上げてユリウスをじっと見つめると、背中に回していた手を首の後ろに移動させた。
そして唇が触れるギリギリまで顔を近づけてから、一度は言ってみたかったっていうか、ユリウスがどんな反応をするのか見てみたいと思っていたことを実行した。
「食事にする? お風呂にする? それとも、……俺?」
ベタな誘い文句に、ユリウスは一瞬軽く目を見開いた後、すぐに意味深に微笑んだ。
「そうだな、せっかくのお誘いだ。ジェイドと一緒にバスタイムをたっぷり堪能してから、食事にするとしよう」
俺の唇がユリウスの唇によって塞がれる。
深く激しい口付けを受け、俺は目眩にも似た陶酔感で身体の力が抜けていく。
ユリウスは俺を横抱きにすると、勝手知ったるとばかりに、俺の部屋にむかって歩き出した。
◇
バスルームで性急にお互いを求め合い、その熱を解放したことでようやく少し落ち着いた俺たちは、そのまま俺の部屋で食事をすることにした。
ちゃんと服を着て、ダイニングルームで食事も悪くはないけど、今はユリウスと離れがたいというか、久々の触れ合いを、たとえ食事の間だけでも誰にも邪魔されたくないと思ってしまったから。
アルベール兄上が選んだこの屋敷の使用人たちは、とても有能な上に気遣いもバッチリで、俺が頼む前に、部屋で食事ができるよう準備を進めてくれていたらしい。
しかも、食事のセッティングした後は、こちらから呼ばない限り誰も室内に入ってくることはないという気の遣いよう。
お互い多忙過ぎて、最近貴重となっているユリウスと二人きりの時間をより多く堪能したい俺の気持ちをちゃんと汲んでくれるのが、本当にありがたかった。
俺たち二人とも、ズボンに軽くシャツを羽織っただけの格好で、三人掛けのソファーに隣り合って座る。
俺の髪と同じ色のシャンパンが注がれたフルートグラスを手に取り、軽く掲げてからひと口飲んだ。
風呂上がりだからという理由だけじゃない身体の火照りと喉の渇きで、冷えたシャンパンが滅茶苦茶美味い。
一気に飲み干したところで、隣にいるユリウスが微笑ましそうに俺を見つめているのに気付き、急に恥ずかしくなった。
「……ゴメン。行儀悪い真似して。ちょっと喉が渇いててさ」
「いや。最近はお行儀よくしてるジェイドばかりだったから、そういう感じのジェイドは懐かしいなと思っていただけだ。気にするな」
なんか昔の俺がやんちゃだったみたいに言うのやめてほしい。
……まあ、間違っちゃいないけど。
ユリウスが空になった俺のグラスにシャンパンを注いでくれる。
俺は透明なグラスの中で泡が踊る様子を眺めながら、ユリウスの肩に寄りかかった。
「疲れたのか?」
「ん、ちょっとね」
「だったらもう休むことにするか」
「ううん。大丈夫。せっかく一緒にいるんだし。ユリウスこそ疲れてるんじゃない?」
「俺は徹夜も強行軍も慣れている。今回はそのどちらでもなかったから、移動だけなら随分楽だった」
ダンガイトは隣国とは言っても、ドルマキア王都からは、だいぶ距離がある。
俺なら確実にこんな涼しい顔はしてられないどころか、疲れ過ぎて数日はベッドから出られない可能性のほうが高いと思う。
ユリウスは、さらにセックスまでしてんのに、涼しい顔してるし。
まあ、元騎士と元ヒモじゃ、基礎体力が違うんだろうけど。
「ユリウスってホントにすごいよね」
心の底から感心していると。
「ジェイドに褒められると悪い気はしないが、俺は動いているほうが性に合ってるというだけの話だ。現に予定外に滞在を延長する羽目になったことのほうが大変だったし、疲れたからな」
どこかうんざりしたようにも感じられる言い方に、一体ダンガイトで何があったのか気になった。
でも他国の人間である俺が、無遠慮に訊ねていい内容でもないだけに、どう反応するべきか迷ってしまう。
今回のダンガイトへの訪問はクラウス陛下の結婚に関するものだ。
国王の結婚は内政に関することだけに、機密扱いのことがあったとしても不思議じゃない。
クラウス陛下のお相手に内定したダンガイトのラミア王女は、シャハド陛下の同腹の妹で、年齢は十九歳。
これまで異母兄弟同士での権力争いが激し過ぎたせいで、ごく最近まで王宮の奥にある宮殿で息を潜めるように暮らしていたため、ダンガイトでもその存在はあまり知られていないという。
それだけ聞くと、まさに深窓の姫君かと思いきや。
自分の母親をはじめとしたダンガイトの後宮にいる女性たちの、『権力者の寵に縋って生きる』というあり方に疑問を抱いており、そういった生き方が当たり前となっている国から抜けだすチャンスを狙っていたらしい。
しかも今回の縁談は、その王女が兄であるシャハド陛下に自ら願い出たことから実現したもので、王女からこの政略結婚の利点と効果についてまとめた文書を送られたクラウス陛下は、意外にもそれをすんなり了承し、ダンガイトに対し、正式に求婚状を送ることに決めたと聞いた。
政略結婚だけど、これまでずっと苦労してきたクラウス陛下が幸せになってくれたらいいな、と思う。
そう素直に思えるのは、俺が今幸せだからかもしれない。
そんなことを考えていると、ユリウスが思いがけないことを言い出した。
「実は今回の帰国が遅れた理由は、ジェイドにも関係がある」
「え、俺?」
驚きで反射的に身体を起こし、ユリウスに視線を向けると、ユリウスは意味深な笑みを浮かべた。
え、なにこれ。どういうことか当てろってこと?
屋敷に戻り、リビングルームに入ってすぐにかけられた声に、俺は驚きと喜びで、すぐに言葉が出てこなかった。
すると、ソファーに座っていたユリウスが立ち上がり、俺のほうに歩み寄る。
俺は信じられない気持ちで、目の前に立つユリウスを見つめた。
「ダンガイトから戻ってきたって、さっき聞いたばっかだったんだけど……」
俺の屋敷にユリウスが来ることは珍しいことじゃない。でも、こんな風に俺の帰りを待っててくれるのは初めてのことで。
しかも、帰国してすぐに俺のところに来るなんて、なにかあったとしか思えず、それはすぐに心配する気持ちに取って代わった。
「まさか何かあったんじゃ……」
ダンガイトは因縁がありすぎる場所だけに、つい嫌な想像をしてしまう。
ユリウスを罠にかけようとし、自分の屋敷に俺を軟禁したルイード王子はもういないとわかっていても、ユリウスの身が危険にさらされそうになった場所だけに、つい不安に駆られてしまう。
そんな俺を安心させるように、ユリウスは優しく微笑んだ。
「特に何も。陛下に報告にあがったら、『必要なことだけ話したら、すぐに帰れ』と言われたから、ありがたくその言葉に従っただけだ」
「え、それっていいの?」
「陛下が許可されたんだ。問題はない。それに俺も一刻も早くジェイドに会いたかったからな」
ユリウスの言葉に、すぐに不安は消えていき、俺も自然と笑顔になる。
それにしても。
あんなにお役目に忠実で、休みの日も仕事に明け暮れ、何よりも国やクラウス陛下第一だったユリウスが、こんなこと言う日がくるなんて……
出会った当初からの変化はとっくに感じていたけど、無口で無愛想だったユリウスが、ここまで素直に気持ちを伝えてくれるようになるなんて、あの時からは想像もできない。しかも笑顔付きって。
なんか愛されてるなぁって実感できてキュンとする。
「ヴァンクレールの家へ、ひとりで行かせることになってすまなかったな」
「気にしないで。俺のほうこそユリウスを待てずにゴメン。でもヴァンクレール伯爵夫妻にちゃんとご挨拶させてもらえたし、色んな話が聞けてよかったよ。優しくて温かくて、本当に素敵なご両親だね」
「ジェイドにそう思ってもらえたのなら嬉しい。両親もジェイドに会えるのを楽しみにしていたから」
「ありがとう。俺もご両親にお会いできて嬉しかったよ」
誇らしげな表情に、ユリウスが本当にヴァンクレールのご両親を大事にしてることが伝わってくる。そんなご両親に俺のことをちゃんと紹介しようとしてくれたことが滅茶苦茶嬉しい。
感激と少しの照れくささと愛おしさで胸がいっぱいになった俺は、そのまま手を伸ばし、ユリウスに抱きついた。
「どうした? 急に」
「ん、そういえばまだ『おかえり』ってちゃんと言ってなかったな、って思ってさ」
「そうだったか?」
クスリと笑ったユリウスの吐息が耳朶を擽る。
ほっと息を吐くと、今になってようやくユリウスが俺のところに帰ってきてくれたことを実感できた気がした。
「おかえりなさい。無事に戻ってきてくれて嬉しい」
「──ただいま。心配かけてすまなかった」
俺を抱きしめてくれる腕は優しくて、ユリウスの温もりと、鼓動を直に感じると堪らない気持ちにさせられる。
「……ねぇ、ユリウス」
「ん?」
「王宮からすぐに来たってことは、お風呂や食事もまだってこと?」
「陛下にお会いするのに、汚れた格好のままというわけにはいかなかったから、軽くシャワーを浴びて身なりは整えたが、食事はまだだな」
「そう。俺は、どっちもまだなんだけど」
ユリウスは俺が何を言いたいのかわからないらしく、少し首を傾げながら俺の言葉を待っている。
俺は顔を上げてユリウスをじっと見つめると、背中に回していた手を首の後ろに移動させた。
そして唇が触れるギリギリまで顔を近づけてから、一度は言ってみたかったっていうか、ユリウスがどんな反応をするのか見てみたいと思っていたことを実行した。
「食事にする? お風呂にする? それとも、……俺?」
ベタな誘い文句に、ユリウスは一瞬軽く目を見開いた後、すぐに意味深に微笑んだ。
「そうだな、せっかくのお誘いだ。ジェイドと一緒にバスタイムをたっぷり堪能してから、食事にするとしよう」
俺の唇がユリウスの唇によって塞がれる。
深く激しい口付けを受け、俺は目眩にも似た陶酔感で身体の力が抜けていく。
ユリウスは俺を横抱きにすると、勝手知ったるとばかりに、俺の部屋にむかって歩き出した。
◇
バスルームで性急にお互いを求め合い、その熱を解放したことでようやく少し落ち着いた俺たちは、そのまま俺の部屋で食事をすることにした。
ちゃんと服を着て、ダイニングルームで食事も悪くはないけど、今はユリウスと離れがたいというか、久々の触れ合いを、たとえ食事の間だけでも誰にも邪魔されたくないと思ってしまったから。
アルベール兄上が選んだこの屋敷の使用人たちは、とても有能な上に気遣いもバッチリで、俺が頼む前に、部屋で食事ができるよう準備を進めてくれていたらしい。
しかも、食事のセッティングした後は、こちらから呼ばない限り誰も室内に入ってくることはないという気の遣いよう。
お互い多忙過ぎて、最近貴重となっているユリウスと二人きりの時間をより多く堪能したい俺の気持ちをちゃんと汲んでくれるのが、本当にありがたかった。
俺たち二人とも、ズボンに軽くシャツを羽織っただけの格好で、三人掛けのソファーに隣り合って座る。
俺の髪と同じ色のシャンパンが注がれたフルートグラスを手に取り、軽く掲げてからひと口飲んだ。
風呂上がりだからという理由だけじゃない身体の火照りと喉の渇きで、冷えたシャンパンが滅茶苦茶美味い。
一気に飲み干したところで、隣にいるユリウスが微笑ましそうに俺を見つめているのに気付き、急に恥ずかしくなった。
「……ゴメン。行儀悪い真似して。ちょっと喉が渇いててさ」
「いや。最近はお行儀よくしてるジェイドばかりだったから、そういう感じのジェイドは懐かしいなと思っていただけだ。気にするな」
なんか昔の俺がやんちゃだったみたいに言うのやめてほしい。
……まあ、間違っちゃいないけど。
ユリウスが空になった俺のグラスにシャンパンを注いでくれる。
俺は透明なグラスの中で泡が踊る様子を眺めながら、ユリウスの肩に寄りかかった。
「疲れたのか?」
「ん、ちょっとね」
「だったらもう休むことにするか」
「ううん。大丈夫。せっかく一緒にいるんだし。ユリウスこそ疲れてるんじゃない?」
「俺は徹夜も強行軍も慣れている。今回はそのどちらでもなかったから、移動だけなら随分楽だった」
ダンガイトは隣国とは言っても、ドルマキア王都からは、だいぶ距離がある。
俺なら確実にこんな涼しい顔はしてられないどころか、疲れ過ぎて数日はベッドから出られない可能性のほうが高いと思う。
ユリウスは、さらにセックスまでしてんのに、涼しい顔してるし。
まあ、元騎士と元ヒモじゃ、基礎体力が違うんだろうけど。
「ユリウスってホントにすごいよね」
心の底から感心していると。
「ジェイドに褒められると悪い気はしないが、俺は動いているほうが性に合ってるというだけの話だ。現に予定外に滞在を延長する羽目になったことのほうが大変だったし、疲れたからな」
どこかうんざりしたようにも感じられる言い方に、一体ダンガイトで何があったのか気になった。
でも他国の人間である俺が、無遠慮に訊ねていい内容でもないだけに、どう反応するべきか迷ってしまう。
今回のダンガイトへの訪問はクラウス陛下の結婚に関するものだ。
国王の結婚は内政に関することだけに、機密扱いのことがあったとしても不思議じゃない。
クラウス陛下のお相手に内定したダンガイトのラミア王女は、シャハド陛下の同腹の妹で、年齢は十九歳。
これまで異母兄弟同士での権力争いが激し過ぎたせいで、ごく最近まで王宮の奥にある宮殿で息を潜めるように暮らしていたため、ダンガイトでもその存在はあまり知られていないという。
それだけ聞くと、まさに深窓の姫君かと思いきや。
自分の母親をはじめとしたダンガイトの後宮にいる女性たちの、『権力者の寵に縋って生きる』というあり方に疑問を抱いており、そういった生き方が当たり前となっている国から抜けだすチャンスを狙っていたらしい。
しかも今回の縁談は、その王女が兄であるシャハド陛下に自ら願い出たことから実現したもので、王女からこの政略結婚の利点と効果についてまとめた文書を送られたクラウス陛下は、意外にもそれをすんなり了承し、ダンガイトに対し、正式に求婚状を送ることに決めたと聞いた。
政略結婚だけど、これまでずっと苦労してきたクラウス陛下が幸せになってくれたらいいな、と思う。
そう素直に思えるのは、俺が今幸せだからかもしれない。
そんなことを考えていると、ユリウスが思いがけないことを言い出した。
「実は今回の帰国が遅れた理由は、ジェイドにも関係がある」
「え、俺?」
驚きで反射的に身体を起こし、ユリウスに視線を向けると、ユリウスは意味深な笑みを浮かべた。
え、なにこれ。どういうことか当てろってこと?
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