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目が覚めるとそこは
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「○○!早く行こう!」
「そうだよ!早くしないと無くなっちゃう!」
「はいはい、今行くー!」
放課後、私を呼ぶ親友二人に返事をし急いで教室を出る。
二人は、私を呼んですぐに下駄箱へと走って行ったため私も走って追いかける。
「追いついた~」
「相変わらず速いな~○○は。」
「そんな事ないよ。私より足が速い人いっぱいいるし」
「またまた~」
そんなバカみたいなことを言い合いながら目的の店まで歩いて行く。
ちょうど赤信号になり、ふざけ合いながら待っていると、パトカーの音が聞こえてきた。
「何か事件かな?」
「さぁー?どーだろ。でも、こっちに近ずいて来てるみたいだね。」
「ほんとだ。音大きくなってる。」
私のちょっとした疑問の言葉で話題がパトカーの音へと移る。
世の中まだ物騒なとこがあるなと思っていると、暴走車がこちらに向かってきた。
そのすぐ後ろには、パトカーがいる。
「ヤバっ!目の前で犯人逮捕!とか見れちゃう?」
「中々ないでしょ、そんな事。」
親友の言葉にそう返したとき、私の背後で甲高い音が鳴った。
そう、まるで車のドリフトみたいな____
「○○!危ない!」
「○○、逃げて!!」
「え?」
次の瞬間、鉄の塊が当たった感覚がした。
車がぶつかってきたのだと判断するのに時間がかかる。
体が痛い。
遠くで親友二人の声が聞こえる。
おかしいな、すぐ近くに居るはずなのに。
そういえば、体の痛みも感じ無くなってきた。
その代わり寒い。
でも、もう何もかもどうでもいいや。
こんな眠いのに考え事なんて出来るわけない。
一旦寝て、それからまた考えよう。
そこで、私の意識は途切れた。
###
「っ!」
私は勢いよく目を覚ます。
どうやら夢を見ていたらしい。
いや、夢よりも過去と言った方が正しいか。
辺りを見渡す。
12年間過ごしている私の部屋。
もちろん、日本ではない。
王宮の一角にある王女のために用意された部屋だ。
「そうか、生まれ変わりみたいなものか…」
まだ、侍女の来ない時間のため三人くらいなら余裕で寝ることが出来そうなキングサイズのベットで頭の中を整理しようと上半身だけ起こす。
まず、私は高校二年生の女子ではなく、サニリーナ王国の第一王女 アマリヤ・ジルシフ・サニリーナだということ。
兄弟もいる。
兄である、第一王子、ゼルフォン・ジルシフ・サニリーナと第二王子、ハイル・ジルシフ・サニリーナ。
弟である、第三王子、リオン・ジルシフ・サニリーナの計四人兄弟。
そして、父であり国王のコルゼアン・ジルシフ・サニリーナと母、マリーナ・ジルシフ・サニリーナ。
家族仲は良く、政権争いなどもない。至って平和な関係。
次に、この世界の情勢。
私のいるサニリーナ王国を中心に東西南北にそれぞれ大国がある。
小国や村も多くあり、かなり大きな大陸となっている。
そして、ここはその中心であるため協議会や大聖堂、ギルド本部など多くの重要な建物がある。
協議会では、各国の代表が集まり議論を交わす。
大聖堂は、教会を纏める場所で王族の結婚式も執り行っなたりしている。
ギルド本部は、その名の通りギルドである。冒険者ギルドと商業ギルドの両方がある為、サニリーナの王都にはギルドが一つしかない。他の場所では、別々にある。
あと、獣人や妖精、魔族なども生活している。
獣人は西、妖精は南、魔族は東、人間は北、と分かれていて、中央はその全てがいる。
魔物と魔族は別物であり、討伐対象である魔物は冒険者によって討伐されている。
魔法もあり、十三歳になると教会でステータスチェックを行うという仕組みがある。
ちなみに、火、水、木、風、地、光、闇、無、の八属性がある。
基本属性の火、水、木、光、闇、は攻撃系と防御系に更に分けらる。
精霊属性の風、地、無、は攻防どちらとも使える。
ここまで考え私はため息をつく。
「紛らわしい。」
そう呟いてから三分後、私の部屋に侍女がやって来た。
「そうだよ!早くしないと無くなっちゃう!」
「はいはい、今行くー!」
放課後、私を呼ぶ親友二人に返事をし急いで教室を出る。
二人は、私を呼んですぐに下駄箱へと走って行ったため私も走って追いかける。
「追いついた~」
「相変わらず速いな~○○は。」
「そんな事ないよ。私より足が速い人いっぱいいるし」
「またまた~」
そんなバカみたいなことを言い合いながら目的の店まで歩いて行く。
ちょうど赤信号になり、ふざけ合いながら待っていると、パトカーの音が聞こえてきた。
「何か事件かな?」
「さぁー?どーだろ。でも、こっちに近ずいて来てるみたいだね。」
「ほんとだ。音大きくなってる。」
私のちょっとした疑問の言葉で話題がパトカーの音へと移る。
世の中まだ物騒なとこがあるなと思っていると、暴走車がこちらに向かってきた。
そのすぐ後ろには、パトカーがいる。
「ヤバっ!目の前で犯人逮捕!とか見れちゃう?」
「中々ないでしょ、そんな事。」
親友の言葉にそう返したとき、私の背後で甲高い音が鳴った。
そう、まるで車のドリフトみたいな____
「○○!危ない!」
「○○、逃げて!!」
「え?」
次の瞬間、鉄の塊が当たった感覚がした。
車がぶつかってきたのだと判断するのに時間がかかる。
体が痛い。
遠くで親友二人の声が聞こえる。
おかしいな、すぐ近くに居るはずなのに。
そういえば、体の痛みも感じ無くなってきた。
その代わり寒い。
でも、もう何もかもどうでもいいや。
こんな眠いのに考え事なんて出来るわけない。
一旦寝て、それからまた考えよう。
そこで、私の意識は途切れた。
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「っ!」
私は勢いよく目を覚ます。
どうやら夢を見ていたらしい。
いや、夢よりも過去と言った方が正しいか。
辺りを見渡す。
12年間過ごしている私の部屋。
もちろん、日本ではない。
王宮の一角にある王女のために用意された部屋だ。
「そうか、生まれ変わりみたいなものか…」
まだ、侍女の来ない時間のため三人くらいなら余裕で寝ることが出来そうなキングサイズのベットで頭の中を整理しようと上半身だけ起こす。
まず、私は高校二年生の女子ではなく、サニリーナ王国の第一王女 アマリヤ・ジルシフ・サニリーナだということ。
兄弟もいる。
兄である、第一王子、ゼルフォン・ジルシフ・サニリーナと第二王子、ハイル・ジルシフ・サニリーナ。
弟である、第三王子、リオン・ジルシフ・サニリーナの計四人兄弟。
そして、父であり国王のコルゼアン・ジルシフ・サニリーナと母、マリーナ・ジルシフ・サニリーナ。
家族仲は良く、政権争いなどもない。至って平和な関係。
次に、この世界の情勢。
私のいるサニリーナ王国を中心に東西南北にそれぞれ大国がある。
小国や村も多くあり、かなり大きな大陸となっている。
そして、ここはその中心であるため協議会や大聖堂、ギルド本部など多くの重要な建物がある。
協議会では、各国の代表が集まり議論を交わす。
大聖堂は、教会を纏める場所で王族の結婚式も執り行っなたりしている。
ギルド本部は、その名の通りギルドである。冒険者ギルドと商業ギルドの両方がある為、サニリーナの王都にはギルドが一つしかない。他の場所では、別々にある。
あと、獣人や妖精、魔族なども生活している。
獣人は西、妖精は南、魔族は東、人間は北、と分かれていて、中央はその全てがいる。
魔物と魔族は別物であり、討伐対象である魔物は冒険者によって討伐されている。
魔法もあり、十三歳になると教会でステータスチェックを行うという仕組みがある。
ちなみに、火、水、木、風、地、光、闇、無、の八属性がある。
基本属性の火、水、木、光、闇、は攻撃系と防御系に更に分けらる。
精霊属性の風、地、無、は攻防どちらとも使える。
ここまで考え私はため息をつく。
「紛らわしい。」
そう呟いてから三分後、私の部屋に侍女がやって来た。
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