前世の記憶持ちの私は、異世界で王女として生きていく?!

禕餓邏祀

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ステータスチェック後編

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「あの、盛り上がっているところ申し訳ないのですが少々質問されて頂いてもよろしいですか?」

私がそう言葉を発するとその場にいた全員が口を閉じ、しっかりと私を見る。

「いいよ。なんでも聞いて。」

代表してゼル兄様が答える。

「まず、属性のことなのですが………」

ここからは長くなるので、纏めて説明させていただきます。

属性についてですが、ゼル兄様が仰るには
通常は攻撃と防御の二つに別れるそう。
でも、稀に二つ以外のものを手に入れることがあるらしい。
それが、私で言う回復、付属、会心、命中、状態、だそうだ。
多すぎない?と思う人も居るだろう。安心してほしい、私も同じ気持ちだから。

次に、スキルである戦闘術と社交術。
横についている数字は練度を表しているらしく、1が最低で10が最高らしい。
達人であれば8はあるらしく、10は伝説級らしい。
らしいが多くなってしまうのは許して頂きたい。実感がないのだ。
でも、分かることはある。
そう、ワタシ、オカシイ?
まぁ、バレなければいいか。
うん。多分。
そう思い、私はこの事を記憶の彼方へ飛ばした。

この次は、特殊スキルだろう。
なに、勝利の女神って。
この事については父様が説明してくれた。
まず、このスキルは王族にしか現れないスキルで、しかも1000年に一度あるかどうかの確率なのだそう。
そして、このスキルを持つものはどのような戦いにも勝ち、戦争があった時代は重宝されたそう。
父様は、今の時代には全く関係ないから気負うことはないと言ってくださったが、少し不安である。
これも、隠しておいた方がいいだろう。

最後に、称号情報。
月華の騎士姫は、戦いに何回か勝つことで手に入る称号だが、戦闘術が9以上ないとダメだそうだ。
ちなみに月華は、私の髪の色が銀で歴史上、月とされている色だからじゃないかな?とゼル兄様が説明してくれた。

まぁ、ざっとこんな感じだ。

そういえば気になることがまだあった。
説明してくださった事にお礼をし、気になることを口にする。

「ゼル兄様とハイル兄様のステータスを見せて頂きたいのですがよろしいですか?」

そう!二人のステータスだ!
これを見れば私がおかしいのかどうか分かる。うん。名案!

「いいよ、俺は。」

「おらよ。これでいいか?」

そう言ってそれぞれステータスを見せてくれた。
優しい兄弟を持ったものだ。
ありがたや、ありがたや。
そう思いながら二人のステータスを見る。

***

基本情報
・ゼルフォン・ジルシフ・サニリーナ
・サニリーナ王国第一王子
・男
・17歳

属性情報
・水(攻撃特化)
・木(防御特化)
・光(回復特化)
・闇(状態特化)
・風(防御特化)

スキル情報
・戦闘術8
・社交術8
・先読み5

特殊スキル情報
・導く者

称号情報
・サニリーナ王国第一王子
・太陽神の加護を受ける者
・物語の王子様

***

***

基本情報
・ハイル・ジルシフ・サニリーナ
・サニリーナ王国第二王子
・男
・15歳

属性情報
・火(攻撃特化)
・水(攻撃特化)
・闇(攻撃特化)
・風(状態特化)
・地(会心特化)
・無(付属特化)

スキル情報
・戦闘術11
・社交術4

特殊スキル
・守る者
・護る者

称号情報
・サニリーナ王国第二王子
・国の護り手
・攻撃こそ最大の防御

***

うん。気になる所が多々あるが気にしたら負けな気がする。
そ・れ・よ・り・も・!
私おかしくない!
むしろ、兄様たちがおかしい!
よかった~

「ありがとうございます!ゼル兄様!ハイル兄様!」

「役に立てたのなら何より。」

「こんなん見てもなんも楽しくねぇーだろ。そんな事より、早く鍛錬しようぜ、アヤ!」

「今回は、遠慮させていただきますね。ハイル兄様。」

そう笑顔に笑顔で返す。

これなら学園で目立つことはなさそうだ。
兄様たちの方が凄いんだもの。

この時の考えがこれからの私の未来を変えていく要因になるなんて、この時の私は気づかないのであった。
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