前世の記憶持ちの私は、異世界で王女として生きていく?!

禕餓邏祀

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対談の裏側の隣

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僕、第三王子ことリオン・ジルシフ・サニリーナはたまたま第一談話室の前の廊下を歩いていた。
本当にたまたまだ。
別に言い訳なんかをいう相手なんて居ないのだが、どうしてもこう言ってしまいたくなるほど偶然にしては出来すぎた出会い方をした。
そう、最近姉様を困らせているミゼルに会ったのだ。
話が終わった様子で部屋から出てきたところを丁度歩いていた僕と鉢合わせた形で挨拶を交わした。

「丁度いい。着いてきなよ。」

「はい。」

一方的に着いてこいと言って反論してくる気配がない。
案外物分りがいい奴なのだろうか。
疑問を持ったまま自室の隣にある客室へと通す。
ここは僕専用の客室となっており、自由に友人などを呼んでいる。
呼ぶといってもそこまで頻繁に使っているわけではないが。

「とりあえずそこ座って。」

「失礼します。」

僕が座るまで待ってからミゼルも座る。
礼儀はちゃんと覚えているようだ。

「あの、なぜ私をここに?」

「姉様についてだけど。」

「アマリヤについて?」

アマリヤだと?
勝手に姉様のことを呼び捨てにしやがって!
………いや、他でもない姉様が許したのか。
そうでなければ今まで(といっても少しの時間だが)礼儀を通していた此奴がおかしくなる。

「あっ、いや…アマリヤ王女殿下についてですか?」

僕が思い切り睨んだ効果もあるのだろう。
姉様の名前を言い直した。
まぁ、それは置いておいて本題に移ろう。

「お前、姉様に何したの?」

「何とはどういったことでしょうか。」

「姉様の元気がないことについてだよ。僕の眼を誤魔化すなんて考えないでね。」

眼。
そう、僕には対象の感情や思考を読み解く力がある。
姉様の元気がないことが、此奴のせいであると分かったのもこの力のおかげだ。

「それは、その俺が無理やり付き合う形をとらせてしまったからだと思います。その、俺の勘違いかの始まりまして……」

そこからずっと経緯説明をされた。

「ふーん…そういうことね。もういいよ帰ってくれて。」

「え…いや、分かりました。………失礼します。」

…パタン

部屋を静かに出ていくミゼルを見ながら考え
る。

姉様、お茶目で可愛い!
なんでそんなに可愛いの!

全くあんな奴に姉様を任せるなんて、兄様もどうかしてるよ。
…なんて思えればよかったのに。

実際のミゼルは、いい奴そうで姉様の相手になっても問題ない。
身分もいいし、勉学も魔法もできると僕の眼が判断した。
悔しいけど、反論できる部分がない。

でも、ミゼルを簡単に義兄様とは呼んでたまるか。
僕の姉様を奪ったんだ。
それ相応の覚悟を見せてもらうまで試させてもらうよ。

そんな事を思いながら眼で見た姉様が向かった庭へと行く。
ちょっとでも嫌な気持ちを抱えてたりしたらミゼルに言ってどう行動するか見てやろう。

悪魔のような笑みを浮かべながらリオンが歩いていった。
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