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第一章_エルフなので魔法が使いやすい!
まずは情報の整理_前前世と前世です。
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二つ目の記憶。それは勇者 ルーク・アーバレストの記憶だ。
彼はいまのルーカと同じ薄い青色の髪に薄紫色の瞳な青年だった。外見についてはあまり評判は聞いたことがない・・・というよりもあまり人と関わりを持つことがなかった。
性格的には静かなタイプだった。話すのが苦手で言葉足らずになってしまい、人を誤解させたことが何度もあった。
そんな彼にも愛しい人がいた。たった二人で旅をしていた仲間。サポート兼ヒーラーであり、幼馴染みでもあったルクスである。
まぁ、名前でわかる通り彼女は魔王だった。気まぐれで人間に変身して過ごしていたところ、ルークに出会い一目惚れしたらしい。その頃のルークは剣の修行に明け暮れており、大層鈍感だったそうだ。
しかし、勇者に選ばれ共に旅をしていくなかで想いが通じあい永遠の仲を誓いあう。
魔王にしてみれば天敵ではあったものの、魔王城までたどり着くことはないだろうと思っていた。しかし、ルークは剣の修行を経て最強と呼ばれる剣技を作る。
[神速剣]
まさしく、神すら見切ることができないであろうとまで言われた剣技。出会う魔物を一瞬の内に斬り捨てる。どれだけの距離が離れていようが、ルークがその敵を認識さえできていれば斬り捨てることができてしまう。最早チートとしか思えない剣技。
その剣技をもって彼は魔王城へたどり着いてしまった。女魔王ルクスの元へたどり着いてしまった。
最初はルークも躊躇った。しかし、彼女がいる限り魔物は生まれてしまうとルクスより聞かされる。
更に、魔王は負の魔力がある限り何度も何度も復活してしまうとのこと。結局彼女を倒し殺しても一時的でしかなく、次生まれる魔王が彼女みたいに人間に対して悪い感情をもっていない可能性は・・・ほぼありえない。
彼女とて気まぐれで人間に接し、ルークという人間と出会い、恋をしたからこそ人間に対しての悪意・敵意はないが次でてくる魔王がそうなるとは思えないとのこと。
そこでルークとルクスはルクス自身が生きた状態で封印すれば、魔王復活を防げるのではないかと結論づけた。しかし、彼女のもつ負の魔力が強すぎるためルークの力のみでは封印することが難しかった。
そのためルークは神速剣でルクスを・・・愛する女性を斬り捨て、命が失われる前にルークの勇者としての魔力と自身の魂をもって彼女を永久に封印した。その結果は女神から聞いたところ魔物すら沸かなくなり永久の平和がやって来たとのこと。
「でも魂をかけて封印したのに女神に救い出されちゃったんだよね・・・」
封印する際、これで彼女と永遠に過ごすことが出来ると思っていたのに・・・。少しは女神にも空気を読んでもらいたい。
「人としての生にあまり拘りはなかったんだけどなぁ・・・」
勇者ルークに関しては今な所だろう。
あとは前世、上条泉としての情報だ。
泉は上条家という旧家のお嬢様だった。とは言え上条家はさらに上の華族であった北条家に仕え、護衛兼召使いとして働いていた。そんな上条家にもひとつチートクラスの流派がある。
[九字切流]
陰陽にある九字を司り、相手を滅することを目的とした流派である。泉はその中でも剣術が得意であり、更にその中でも抜刀術をメインで覚え免許皆伝までなした。免許皆伝をなすと北条家へ仕えることができ、泉は同い年である北条香織様に仕えた。そして彼女と同じ進学先であった企業大学へ進学し、ふたりして楽しく学生生活を送っていたところにまさかの事故である。
「たまたま一人の時でよかったなー」
でなければ香織様も巻き込んでいたところだった。
泉の容姿はクールビューティ。だが所詮容姿だけ。中身まではクールビューティとはいかなかった。彼女の主人に言わせてみればかなりの天然キャラだったとのこと。自分にそんな自覚はない。ないったらない。
「ルークの時はそんなことなかったんだけどなぁ・・・」
三つの記憶を整理しながら一人ごちる。
彼はいまのルーカと同じ薄い青色の髪に薄紫色の瞳な青年だった。外見についてはあまり評判は聞いたことがない・・・というよりもあまり人と関わりを持つことがなかった。
性格的には静かなタイプだった。話すのが苦手で言葉足らずになってしまい、人を誤解させたことが何度もあった。
そんな彼にも愛しい人がいた。たった二人で旅をしていた仲間。サポート兼ヒーラーであり、幼馴染みでもあったルクスである。
まぁ、名前でわかる通り彼女は魔王だった。気まぐれで人間に変身して過ごしていたところ、ルークに出会い一目惚れしたらしい。その頃のルークは剣の修行に明け暮れており、大層鈍感だったそうだ。
しかし、勇者に選ばれ共に旅をしていくなかで想いが通じあい永遠の仲を誓いあう。
魔王にしてみれば天敵ではあったものの、魔王城までたどり着くことはないだろうと思っていた。しかし、ルークは剣の修行を経て最強と呼ばれる剣技を作る。
[神速剣]
まさしく、神すら見切ることができないであろうとまで言われた剣技。出会う魔物を一瞬の内に斬り捨てる。どれだけの距離が離れていようが、ルークがその敵を認識さえできていれば斬り捨てることができてしまう。最早チートとしか思えない剣技。
その剣技をもって彼は魔王城へたどり着いてしまった。女魔王ルクスの元へたどり着いてしまった。
最初はルークも躊躇った。しかし、彼女がいる限り魔物は生まれてしまうとルクスより聞かされる。
更に、魔王は負の魔力がある限り何度も何度も復活してしまうとのこと。結局彼女を倒し殺しても一時的でしかなく、次生まれる魔王が彼女みたいに人間に対して悪い感情をもっていない可能性は・・・ほぼありえない。
彼女とて気まぐれで人間に接し、ルークという人間と出会い、恋をしたからこそ人間に対しての悪意・敵意はないが次でてくる魔王がそうなるとは思えないとのこと。
そこでルークとルクスはルクス自身が生きた状態で封印すれば、魔王復活を防げるのではないかと結論づけた。しかし、彼女のもつ負の魔力が強すぎるためルークの力のみでは封印することが難しかった。
そのためルークは神速剣でルクスを・・・愛する女性を斬り捨て、命が失われる前にルークの勇者としての魔力と自身の魂をもって彼女を永久に封印した。その結果は女神から聞いたところ魔物すら沸かなくなり永久の平和がやって来たとのこと。
「でも魂をかけて封印したのに女神に救い出されちゃったんだよね・・・」
封印する際、これで彼女と永遠に過ごすことが出来ると思っていたのに・・・。少しは女神にも空気を読んでもらいたい。
「人としての生にあまり拘りはなかったんだけどなぁ・・・」
勇者ルークに関しては今な所だろう。
あとは前世、上条泉としての情報だ。
泉は上条家という旧家のお嬢様だった。とは言え上条家はさらに上の華族であった北条家に仕え、護衛兼召使いとして働いていた。そんな上条家にもひとつチートクラスの流派がある。
[九字切流]
陰陽にある九字を司り、相手を滅することを目的とした流派である。泉はその中でも剣術が得意であり、更にその中でも抜刀術をメインで覚え免許皆伝までなした。免許皆伝をなすと北条家へ仕えることができ、泉は同い年である北条香織様に仕えた。そして彼女と同じ進学先であった企業大学へ進学し、ふたりして楽しく学生生活を送っていたところにまさかの事故である。
「たまたま一人の時でよかったなー」
でなければ香織様も巻き込んでいたところだった。
泉の容姿はクールビューティ。だが所詮容姿だけ。中身まではクールビューティとはいかなかった。彼女の主人に言わせてみればかなりの天然キャラだったとのこと。自分にそんな自覚はない。ないったらない。
「ルークの時はそんなことなかったんだけどなぁ・・・」
三つの記憶を整理しながら一人ごちる。
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