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67.ダンジョン(6)
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「ここは……」
目を開けるとそこは見慣れない天上。
いや、天上ですらないな、ただの岩だ。
そこから意識がしっかりとし始め、勢いよく体を起こした。
゛バッ!〝
オーディスは!?
辺りを見渡すが、巨人の姿は見えない。
――倒せたのか……
「はぁーー、良かったー。」
安堵から深い深い息が出る。
どれぐらいの間、眠っていたのだろうか。
その時、ふと視界に宝箱が映る。
そこは、オーディスを倒した辺りの場所だった。
「あれが、ダンジョン攻略の報酬アイテムか。」
まだ重い腰を上げて、宝箱へと近づく。
宝箱はそこそこ大きく、横55cm、高さ40cm、奥行き30cmぐらいある。
「あれだけの強敵なんだ。良いものが入ってろよ。」
中身に期待しながら、宝箱をゆっくりと開けた。
そこに入っていたのは、何てこと無い1つの指輪だった。
特に模様が入れられているわけでもなく、宝石がついているわけでもない、銀色のリング。
「え、これだけ?」
その指輪を手に取る。
宝箱の大きさと中身が全く一致していないのだが……
どういうことだ。
まさか、この指輪にとてつもない性能が有るとでも言うのだろうか。
ハズレってことはないよな。
「着けてみるか。」
とりあえず右手に着けてみたが、変化はこれといって感じない。
俺の能力を上げる指輪かと思い、体を動かしたり魔法を出したりしてみるが、変化はない。
いったいどんな機能がこの指輪にあるのだ。
成果のでない実験を終えて、まだ体キツいので座ろうと地面に手をついたとき、気づかずに石ころに右手が触れた。
その時、変化が起きた。
ただの石だったはずのその石は、淡い光を放ちその色を紫色へと変えたのだ。
「な!これは、魔石……なのか?」
変化した石は見た目、魔石そのものであった。
「試してみるか。」
魔石の最大の特徴は、魔法を取り込むことが出来ることだ。
だから、それが魔石なのかどうかは魔法を込めて見ればわかる。
俺は魔石を握り、雷魔法の微弱な電気を込めた。
すると、紫だった石は黄色へと変化した。
魔石は、込めた魔法によってその色を変える。
炎は赤、水は青、土は茶、風は緑、雷は黄という風に変化する。
石が色を変えたということは、雷魔法を込めることが出来たということであって、つまりは魔石ということになる。
念のため、魔石に軽い衝撃を与えてみるとビリっと電気が走った。
「これは、この指輪と力なのか?」
それ以外に考えられなかった。
試しに他の石も触ってみると、その石も魔石へと変化した。
これは、凄い!
もう、ダンジョンでわざわざ魔物を倒さなくても魔石が手に入る。
それに、そこら辺に落ちている石を触れば魔石に変化するのだ。
無限に作り出すことが出来ると言ってもいい。
これで資金源が確保出来た。
魔石はその希少性から高値で取引され、魔法が込められているものとなれば倍以上の値段になる。
命懸けでオーディスと戦った甲斐があったな。
最初は期待はずれも良いとこだと思ったものだが……
さて、当初の目的であった魔石集めは、この指輪のお陰で集めなくてよくなったので帰ってもいいのだが、来た道を戻るとなれば面倒だな。
そう思ったとき、オーディスを召喚した魔方陣が青く光だした。
「……これって。」
俺の直感が正しければ大丈夫なはず。
そう思い、魔方陣の中に足を踏み入れた。
その瞬間、眩い光に包まれ反射的に目をつむった。
次に目を開けると、そこはダンジョンの外――ギルドの建物の中だった。
「――!」
周りがとても騒がしい。
突然現れた俺に注目が集まっている。
「ちょっと、退いてください!」
そこへ駆けつけたのは、ギルドの職員らしき女性。
その女性は俺の元へたどり着くなり、俺の手を掴み引っ張った。
「ちょ!」
「こちらへ来てください!話はそちらで伺います。」
そうして、無理矢理つれてこられたのは、ダンジョンの最高責任者を任させれているギルドマスターの元だった。
゛ドンドンドン〝女性は荒々しく扉をノックすると、返事も待たずに中に入った。
「ギルドマスター大変です!」
そこにいたのは、机で書類を見ている60代の凛々しい男性。
見るからに仕事ができそうな男だ。
「なんだね、ティアくん。そんなに慌てて。」
「この人が、突如ホール内に現れたんです!」
それを聞くなり、ギルマスは立ち上がった。
「なに!?それは、ダンジョンを攻略したと言うことか!?」
「はい!」
「キミ!名前は!?」
ギルマスは俺に詰め寄り聞いてきた。
「バルトです。」
「バルト……どっかで聞いた名だな……あ、最近貴族になって、物凄い勢いで成長してきている街を経営しているっていう噂の人物と同じ名前だな。」
「多分、それ僕のことですね。」
「おー!そうだったのか、いや、そうでしたか。これはこれはご無礼を致しました。私、ダンジョンを経営しているギルドマスターのグードと申します。それで、ダンジョンを攻略したというのは本当ですか!?」
「まあ、しました。」
「50Fのボスは何だったのですか!?」
「オーディスでした。」
「オーディス!?それを、まさかお一人で倒したのですか!?」
テンションが高すぎて疲れるな。
こっちは、まだ魔力切れの影響で体が重いってのに。
「ええ。」
「おーー!凄い凄い凄いですぞ!ティアくん、今の情報を追加しときなさい。それで、報酬はどうでしたか?」
報酬か、これは言うわけにはいかないな。
言ったら、良からぬものが狙ってくる可能性もあるし、下手したら国に取られる可能性もある。
秘密にしとくか。
「オーディスの素材がメインでしたね。」
「そうでしたか!それは良いですな。オーディスの素材ともなれば最高の武器や防具が出来ましょう!」
「そうですね。それより、疲れているのでもう帰っても良いですかね。」
「これはこれは、失礼致しました。では、最後にバルト様のお名前をダンジョン攻略者として世に広めてもよろしいですかな?」
「良いですよ。それでは失礼します。」
お辞儀をしてその場を立ち去った。
ホールに戻ると、他の冒険者の視線が刺さる。
雰囲気から察するに、なぜ急に現れたのかその理由を尋ねたいが、俺が話し掛けるなオーラを出しているので、誰が話しかけるのかで迷っている感じだ。
(誰かに話しかけられる前にさっさと出よう。)
だが、そう上手くは行かなかった。
「おい!お前!」
声をかけてきたのは、俺と同い年ぐらいの男。
同じパーティーの奴らから止められていたが、その制止を振り切って声をかけてきたようだ。
それにしても、初対面の相手に対してその口の聞き方は何なんだ。
「なんでしょう?」
「急に現れたようだが何故だ!?まさか、ダンジョンを攻略したのか!?」
「そんなことどうでも良いでしょう。いずれ分かることです。」
相手の態度についこちら側も塩対応をしてしまう。
「ふざけんな。今教えろよ!」
はあ、こっちは疲れてる中ギルマスの相手をして今度は不良の相手か。
流石にイライラするな。
「うるせぇ。そんなに知りたいなら力強くで聞いてみろよ。」
俺の豹変に向こうは少したじろいだが、直ぐに持ち直した。
「お前、俺が誰だが知っててそんな口を聞いてんのか!?」
「知らねーよ。お前なんか。」
俺の返答に周りの冒険者が息を呑む。
「俺はリベルド・グレイだ。」
グレイと名乗った男は、胸を張ってそう言った。
姓があるということは貴族である証。
つまりは、俺は貴族様なんだからもっとペコペコしろやってことだな。
「で?」
胸を張っていたグレイは、慌てた様子になる。
まあ、貴族だって知ってるのに俺のような対応をする奴などいないからな。
「でとはなんだ!?俺は貴族だぞ!?貴族にそんな対応していいと思ってんのか!?」
マジうるせぇ。
「知るかよ。じゃあな。」
俺は話を切り上げてさっさと出口に向かった。
「お前覚えてろ!」
そうして、ギルドを後にした。
目を開けるとそこは見慣れない天上。
いや、天上ですらないな、ただの岩だ。
そこから意識がしっかりとし始め、勢いよく体を起こした。
゛バッ!〝
オーディスは!?
辺りを見渡すが、巨人の姿は見えない。
――倒せたのか……
「はぁーー、良かったー。」
安堵から深い深い息が出る。
どれぐらいの間、眠っていたのだろうか。
その時、ふと視界に宝箱が映る。
そこは、オーディスを倒した辺りの場所だった。
「あれが、ダンジョン攻略の報酬アイテムか。」
まだ重い腰を上げて、宝箱へと近づく。
宝箱はそこそこ大きく、横55cm、高さ40cm、奥行き30cmぐらいある。
「あれだけの強敵なんだ。良いものが入ってろよ。」
中身に期待しながら、宝箱をゆっくりと開けた。
そこに入っていたのは、何てこと無い1つの指輪だった。
特に模様が入れられているわけでもなく、宝石がついているわけでもない、銀色のリング。
「え、これだけ?」
その指輪を手に取る。
宝箱の大きさと中身が全く一致していないのだが……
どういうことだ。
まさか、この指輪にとてつもない性能が有るとでも言うのだろうか。
ハズレってことはないよな。
「着けてみるか。」
とりあえず右手に着けてみたが、変化はこれといって感じない。
俺の能力を上げる指輪かと思い、体を動かしたり魔法を出したりしてみるが、変化はない。
いったいどんな機能がこの指輪にあるのだ。
成果のでない実験を終えて、まだ体キツいので座ろうと地面に手をついたとき、気づかずに石ころに右手が触れた。
その時、変化が起きた。
ただの石だったはずのその石は、淡い光を放ちその色を紫色へと変えたのだ。
「な!これは、魔石……なのか?」
変化した石は見た目、魔石そのものであった。
「試してみるか。」
魔石の最大の特徴は、魔法を取り込むことが出来ることだ。
だから、それが魔石なのかどうかは魔法を込めて見ればわかる。
俺は魔石を握り、雷魔法の微弱な電気を込めた。
すると、紫だった石は黄色へと変化した。
魔石は、込めた魔法によってその色を変える。
炎は赤、水は青、土は茶、風は緑、雷は黄という風に変化する。
石が色を変えたということは、雷魔法を込めることが出来たということであって、つまりは魔石ということになる。
念のため、魔石に軽い衝撃を与えてみるとビリっと電気が走った。
「これは、この指輪と力なのか?」
それ以外に考えられなかった。
試しに他の石も触ってみると、その石も魔石へと変化した。
これは、凄い!
もう、ダンジョンでわざわざ魔物を倒さなくても魔石が手に入る。
それに、そこら辺に落ちている石を触れば魔石に変化するのだ。
無限に作り出すことが出来ると言ってもいい。
これで資金源が確保出来た。
魔石はその希少性から高値で取引され、魔法が込められているものとなれば倍以上の値段になる。
命懸けでオーディスと戦った甲斐があったな。
最初は期待はずれも良いとこだと思ったものだが……
さて、当初の目的であった魔石集めは、この指輪のお陰で集めなくてよくなったので帰ってもいいのだが、来た道を戻るとなれば面倒だな。
そう思ったとき、オーディスを召喚した魔方陣が青く光だした。
「……これって。」
俺の直感が正しければ大丈夫なはず。
そう思い、魔方陣の中に足を踏み入れた。
その瞬間、眩い光に包まれ反射的に目をつむった。
次に目を開けると、そこはダンジョンの外――ギルドの建物の中だった。
「――!」
周りがとても騒がしい。
突然現れた俺に注目が集まっている。
「ちょっと、退いてください!」
そこへ駆けつけたのは、ギルドの職員らしき女性。
その女性は俺の元へたどり着くなり、俺の手を掴み引っ張った。
「ちょ!」
「こちらへ来てください!話はそちらで伺います。」
そうして、無理矢理つれてこられたのは、ダンジョンの最高責任者を任させれているギルドマスターの元だった。
゛ドンドンドン〝女性は荒々しく扉をノックすると、返事も待たずに中に入った。
「ギルドマスター大変です!」
そこにいたのは、机で書類を見ている60代の凛々しい男性。
見るからに仕事ができそうな男だ。
「なんだね、ティアくん。そんなに慌てて。」
「この人が、突如ホール内に現れたんです!」
それを聞くなり、ギルマスは立ち上がった。
「なに!?それは、ダンジョンを攻略したと言うことか!?」
「はい!」
「キミ!名前は!?」
ギルマスは俺に詰め寄り聞いてきた。
「バルトです。」
「バルト……どっかで聞いた名だな……あ、最近貴族になって、物凄い勢いで成長してきている街を経営しているっていう噂の人物と同じ名前だな。」
「多分、それ僕のことですね。」
「おー!そうだったのか、いや、そうでしたか。これはこれはご無礼を致しました。私、ダンジョンを経営しているギルドマスターのグードと申します。それで、ダンジョンを攻略したというのは本当ですか!?」
「まあ、しました。」
「50Fのボスは何だったのですか!?」
「オーディスでした。」
「オーディス!?それを、まさかお一人で倒したのですか!?」
テンションが高すぎて疲れるな。
こっちは、まだ魔力切れの影響で体が重いってのに。
「ええ。」
「おーー!凄い凄い凄いですぞ!ティアくん、今の情報を追加しときなさい。それで、報酬はどうでしたか?」
報酬か、これは言うわけにはいかないな。
言ったら、良からぬものが狙ってくる可能性もあるし、下手したら国に取られる可能性もある。
秘密にしとくか。
「オーディスの素材がメインでしたね。」
「そうでしたか!それは良いですな。オーディスの素材ともなれば最高の武器や防具が出来ましょう!」
「そうですね。それより、疲れているのでもう帰っても良いですかね。」
「これはこれは、失礼致しました。では、最後にバルト様のお名前をダンジョン攻略者として世に広めてもよろしいですかな?」
「良いですよ。それでは失礼します。」
お辞儀をしてその場を立ち去った。
ホールに戻ると、他の冒険者の視線が刺さる。
雰囲気から察するに、なぜ急に現れたのかその理由を尋ねたいが、俺が話し掛けるなオーラを出しているので、誰が話しかけるのかで迷っている感じだ。
(誰かに話しかけられる前にさっさと出よう。)
だが、そう上手くは行かなかった。
「おい!お前!」
声をかけてきたのは、俺と同い年ぐらいの男。
同じパーティーの奴らから止められていたが、その制止を振り切って声をかけてきたようだ。
それにしても、初対面の相手に対してその口の聞き方は何なんだ。
「なんでしょう?」
「急に現れたようだが何故だ!?まさか、ダンジョンを攻略したのか!?」
「そんなことどうでも良いでしょう。いずれ分かることです。」
相手の態度についこちら側も塩対応をしてしまう。
「ふざけんな。今教えろよ!」
はあ、こっちは疲れてる中ギルマスの相手をして今度は不良の相手か。
流石にイライラするな。
「うるせぇ。そんなに知りたいなら力強くで聞いてみろよ。」
俺の豹変に向こうは少したじろいだが、直ぐに持ち直した。
「お前、俺が誰だが知っててそんな口を聞いてんのか!?」
「知らねーよ。お前なんか。」
俺の返答に周りの冒険者が息を呑む。
「俺はリベルド・グレイだ。」
グレイと名乗った男は、胸を張ってそう言った。
姓があるということは貴族である証。
つまりは、俺は貴族様なんだからもっとペコペコしろやってことだな。
「で?」
胸を張っていたグレイは、慌てた様子になる。
まあ、貴族だって知ってるのに俺のような対応をする奴などいないからな。
「でとはなんだ!?俺は貴族だぞ!?貴族にそんな対応していいと思ってんのか!?」
マジうるせぇ。
「知るかよ。じゃあな。」
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そうして、ギルドを後にした。
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