14 / 125
第二章:Summer Nights
(6)
しおりを挟む
「お~い、にゃんこ、こっちこっち♪」
駅の改札を出た途端、沙也加さんが、そう言ってボクに手を振ってるけど……ん?
「あれ? その人は……?」
「えっと……小倉って言います。松隈さんのクラスメイトです」
「は……はぁ……。で……何ですか?」
「クラスメイトがストーカーに狙われてるんで、助けてあげようと思ってさ」
「ちょっと待って下さい。そう云う話は大人に相談……」
「大人の方にも何か事情が有るみたいだから……いつも塾の帰りに狙われるって……」
「いや……でも……」
「ああ、この子は元・魔法少女。得意技は気配の感知だって……」
「ごめんなさい。元チームメイトが来る筈だったんですけど……何か、急用が出来たみたいで……」
「ん~、でも、撫子ちゃんは自分で戦う向きの能力じゃなかったっけ? それだと、3人全員が能力被りだから、このメンバーの方がいいよ」
……あ……。
なるほどだけどマズい……。「私が沙也加で……何か暴れるつもりが有るなら……メンバーに『魔法使い』系を入れる」って、そう云う意味か……。
しかも、「気配の感知」って後方支援向きの能力なら……この子がストーカーを突き止めて、ボクと沙也加さんがストーカーをブチのめす係な訳か……。
「え……えっと……でも……その……」
「じゃ、次の電車で久留米に戻る。念の為、3人全員別の車両に乗る。万が一、ウチの母さん達や兄ちゃんに見付かったら、ややこしくなりそうだからね」
おいおい……何で、よりにもよって……こんな事に関して頭が回って手際がいいんだ?……あ、沙也加さんの周りには……「裏の顔が『正義の味方』」って人が、やたら多かった。
そりゃ……そうなってしまうよなぁ……。
「じゃあ、久留米駅出たら現地集合。集合場所と時間はMeaveで送る。トラブル起きて遅れそうになったらMeaveで即連絡ね」
どうしよう……と、思ってる内に……。
「にゃんこ~、そろそろ電車来るよ~」
「は……はい……」
どうか……今晩は、そのストーカーは現われませんように……。
多分、ストーカーをブチのめすまでは簡単だけど……地獄は、そこから始まる。
ボクは……今、最悪の地獄に堕ちちゃったようだ……。「何か手を打たないと地獄に堕ちるのに、打てる手は、ほとんど無い」って「地獄」に……。
駅の改札を出た途端、沙也加さんが、そう言ってボクに手を振ってるけど……ん?
「あれ? その人は……?」
「えっと……小倉って言います。松隈さんのクラスメイトです」
「は……はぁ……。で……何ですか?」
「クラスメイトがストーカーに狙われてるんで、助けてあげようと思ってさ」
「ちょっと待って下さい。そう云う話は大人に相談……」
「大人の方にも何か事情が有るみたいだから……いつも塾の帰りに狙われるって……」
「いや……でも……」
「ああ、この子は元・魔法少女。得意技は気配の感知だって……」
「ごめんなさい。元チームメイトが来る筈だったんですけど……何か、急用が出来たみたいで……」
「ん~、でも、撫子ちゃんは自分で戦う向きの能力じゃなかったっけ? それだと、3人全員が能力被りだから、このメンバーの方がいいよ」
……あ……。
なるほどだけどマズい……。「私が沙也加で……何か暴れるつもりが有るなら……メンバーに『魔法使い』系を入れる」って、そう云う意味か……。
しかも、「気配の感知」って後方支援向きの能力なら……この子がストーカーを突き止めて、ボクと沙也加さんがストーカーをブチのめす係な訳か……。
「え……えっと……でも……その……」
「じゃ、次の電車で久留米に戻る。念の為、3人全員別の車両に乗る。万が一、ウチの母さん達や兄ちゃんに見付かったら、ややこしくなりそうだからね」
おいおい……何で、よりにもよって……こんな事に関して頭が回って手際がいいんだ?……あ、沙也加さんの周りには……「裏の顔が『正義の味方』」って人が、やたら多かった。
そりゃ……そうなってしまうよなぁ……。
「じゃあ、久留米駅出たら現地集合。集合場所と時間はMeaveで送る。トラブル起きて遅れそうになったらMeaveで即連絡ね」
どうしよう……と、思ってる内に……。
「にゃんこ~、そろそろ電車来るよ~」
「は……はい……」
どうか……今晩は、そのストーカーは現われませんように……。
多分、ストーカーをブチのめすまでは簡単だけど……地獄は、そこから始まる。
ボクは……今、最悪の地獄に堕ちちゃったようだ……。「何か手を打たないと地獄に堕ちるのに、打てる手は、ほとんど無い」って「地獄」に……。
0
あなたにおすすめの小説
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
悪役令嬢は手加減無しに復讐する
田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。
理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。
婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる