魔導兇犬録:哀 believe

蓮實長治

文字の大きさ
51 / 83
第六章:恋する乙女は最強無敵

(5)

しおりを挟む
 背後から追って来るバン……距離をどんどん詰められる。
「イチかバチか……」
「あ……あの……何を?」
 ん?
 何か変な感じが……。
 バンが更に近づ……ん?
 バンの向きが急に変り……。
「ひょ……ひょっとして……このバイク……バックしてないッ⁉」
「ま……待って……バック出来るバイクなんて……」
 そこまで言った時……あたし達の乗ってるバイクが急停止……ん?
 急停止は急停止しでも……何か変な感じの急停止。
 そして、バイクは再び走り出し……カーブして細めの路地に入る。
「ああ、これ、ギア無しの電動バイクなんで……モータの回転を逆にするだけでバック出来る。……バイクのバックなんて、めったに使わない機能だけどさ」
「あ……あの……本当にバックして……その……」
「まさか、わざと、あの車と衝突しようとしたのッ⁉」
「でも……あっちの車も……衝突自動回避機能が付いてる車種だった。事故りそうになったら、自動運転に切り替わり、事故を回避出来るか、被害を最小限にするような動きをするは……」
「やめてぇぇぇぇッぇ‼」
 あたしとスペクトラム・スカーレットは同時に叫んだ……。
 でも……。
「あ……っ」
「ああああ……」
「どうした?」
「み……見えないんですか?」
「その手のモノだったら……霊感がほぼゼロなんでな……」
 あたし達の進行方向には……銅像のような色の全長4mぐらいの「守護天使」が居た……。
「どこまでも……フザけた真似を……」
 背後から……男の人の声……。
「ねえ……あれ何とか出来たり……しない……?」
 一応、あたしはスペクトラム・スカーレットに訊いてみた。
「た……多分……無理です……。あたし……肉体を持ってる相手の方が向いてるんで……」
「おい……そこのチビ……。お前が棒手裏剣を投げるより……私の守護天使が……お前たちの中の誰かを殺す方が早いぞ」
「やれやれ……」
「詰みだな……。潔く投了しろ」
「な……何をする気なんですかッ⁉」
 スペクトラム・スカーレットが叫ぶ……。
「お前の望みを叶えてやるだけだよ……」
「へっ?」
「あこがれのプリティ・ガーネットと試合が出来るぞ。ただし……プリティ・ガーネットは勝負から下りたがってるらしいんで……洗脳した状態のプリティ・ガーネットだがな」
「え……な……何を……」
「何だったら……プリティ・ガーネットをお前専用の性奴隷にしてやってもいいぞ……。もちろん、自分の意志を失なったプリティ・ガーネットだがな……」
「ふざけないで下さいッ‼」
「そりゃ、こっちのセリフだ‼ 俺達の商売道具の分際で……」
「うわああああッ‼」
 あたしは叫びと共に守護天使を召喚し……。
「バカが……それが何を意味するか……判ってんのか?」
「えっ?」
使。つまり……こう云う真似も出来る」
 次の瞬間……。
「や……やめてぇッ‼」
 守護天使は……私のコントロールを離れ……高木さんとスペクトラム・スカーレットを攻撃しようと……。
 あたしは……思わず……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指す桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

処理中です...