ヤツなど○○の中では最弱……

蓮實長治

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ヤツなど○○の中では最弱……

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「クククク……ヤツなど魔界を統べる百大魔王の中では最弱」
「ちょっと待て、今、何人魔王が居るって言った?」
「下級種族と侮っていた我々に倒されるなど、魔王の面汚しよ」
「あのさぁ……魔王討伐軍の4割が死んで、生き残りの9割が重症って状態で、ようやく殺せたヤツより、更に強いのが百匹近く居るの?」
「えっ? 知らなかったの?」
「知らなかったよっ‼」
「うぬらか? 我が義兄弟を殺せしは、うぬらか?」
「あ……なんか、もっと強そうなのが、山程来やがった……」
義姉上あねうえ、こやつらには、最早、満足に戦う力も残っていない様子」
「あのボス格っぽいの女なの?」
「まぁ、男と言われれば男に、女と言われれば女に見えますね」
「まさか、我らが義弟おとうとを殺せし奴らに情けをかけろとでも?」
「いえ、こやつらが守ろうとしたモノが破壊されるのを何も出来ぬまま眺める苦痛を与えるのも一興かと」
「流石は我が義弟おとうと、良い考えだ」
「あれ……行っちゃた……。何する気なんだろ?」

 そして数時間後、地上界は滅んだ。
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