魔導兇犬録:闇黒新世界

蓮實長治

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第二章:The Wailing

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 どうやら、あの「連絡係」の女が言ってたように、俺の「就職先」は神政会内部の粛清部隊だったようだ。
 米軍の岩国基地壊滅のせいで、副次的に広島近辺への麻薬・覚醒剤の密輸ルートが潰れた。
 その結果、神政会の下部組織の中でも麻薬・覚醒剤を収入源にしている「組」は上納金の納入が遅れるようになり……。
「おい、飲みに行くか?」
「いいよ、帰って寝る」
 広島県に入ってから数ヶ月。すっかり、俺みたいなデブにはキツい季節になった。
 出掛ける時には汗拭き用のタオルを何枚も持ち歩く必要が有る。
 もう、夜も遅いんで、昼間よりはマシだが……。
 ここ数日は、上納金未納を理由に粛清された組の残党狩り。
 それが、ようやく終った帰りに相棒の「十両」と別れて、「組」が借りてるマンションに向う。
 ウチの「組」のフロント企業はセキュリティ企業だ。地方議員やちょっとした企業経営者の警固から、IT関係、防犯カメラの運用……「セキュリティ」と名が付くモノなら何でもやってる。そのフロント企業の名義で「寮」として借りてるのが今の自宅だ。
「♪○×△∴∧」
「♪∵◎▽∩?」
「♪◇■●★♪♪♪」
 使い魔の「死霊」どもの数も、広島県に来る前の約1・5倍に増えている。
「おい、しばらくは好きにしていいが……はしゃぎ過ぎて一般人に迷惑かけんじゃね~ぞ」
 俺は使い魔たちに、そう言うが……。
「おい……ようやく見付けたぞ……」
 この時間帯だと人通りが少ない辺りなのに……1人の男が居た。
 三〇後半から四〇前半ぐらい。中肉・中背だが……。
「誰だ、あんた?」
 黒いTシャツに黒いズボンのせいで、夜の闇の中では目立たない。
 そして……そこそこ以上の「気」。しかも、その「気」は、その手の訓練をした者に特有の「パターン」。
「『同業者』か?」
「悪いが……あんたが裏切ったかどうか判んないんでな……」
 そいつは俺の問いには答えなかった。ただ……「気」を溜めているのは判る。
「おい……お前ら……」
 死霊どもに「俺を護れ」と命令しようとしたら……。
 死霊どもが一斉にブーイング。
 くそ、一般企業でデスクワークしてる奴が上司に「定時だから、帰っていいぞ」と言われて、帰る準備が終た途端に「あ、やっぱり、今日、残業ね」と言われたようなモノだ。
 そりゃ、機嫌も悪くなる。
「吽ッ‼」
「うわっ‼」
 気の塊が放たれる。
 しかし、致死性の攻撃じゃなくて……大昔の俗語で言うなら「不動金縛り」。
 使い魔どもの力を借りずに、無理矢理、引き出した「り」が十分じゃない「気」でも、何とか防げた。
「誰だ? てめえはッ?」
 その時、首筋の後ろ側に、チクリとした痛み。
あとで話す。お前が裏切ってなければだけどな……」
 聞き覚えの有る声……。
 クソ……対「魔法使い」用の戦い方を心得てやがる……流石は……
 最初に現われた「魔法使い」は囮……本命は……異能力は異能力でも魔法・超能力系じゃない能力を持った「使奴か……。
 やがて……麻酔弾のせいで、亻奄

の意

    識は遠
 くなり……。
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