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第一章:Berandal
平田優奈 (1)
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ま……まずい。
幹線道路で大喧嘩をしてるのは……「魔法使い」系の暴走族「旭日皇国」と、銃と安物の強化服(何故か胸から腹を覆う装甲には、昔の萌え系魔法少女のアニメ絵が描かれてる)で武装した「妬陰帝龍」(何故、そう読むのかは不明だが「ツインテール」だそうだ)と名乗る半グレ集団だ。
変身して身体能力が上がってはいても……流石に銃弾を避けられるほどでは無いし、銃弾が当たれば、当然、怪我をする。
『とりあえず、周囲の一般人の避難と救助を優先して』
後方支援要員の森さんから指示が入る。
「そ……そう言われても……」
残念ながら、あたしは避難誘導の訓練を受けた事は無いし……あたしの今の顔は、結構、「恐い顔」らしいので、一般人はあたしの方を「悪者」だと思う可能性が高い。
白と言えば聞こえは良いが「普通の人間には絶対に有り得ない『白』」の肌。
髪の毛や眉毛も同じ白い色……言わば、パッと見では「眉を剃っている」ように見える。
そして、瞳と「白目」の区別が出来ない単色の「目」。
犬歯が牙のように延び、口もいつもより若干大きくなる。
たった、それだけで、一般人には「異形のモノ」に思えてしまうらしい。
しかも、「霊感」の有る人間には、額から延びる「霊力」で出来た「鬼の角」まで見える。
幸か不幸か、バイクのヘルメットをしてるので、その「恐い顔」は他人には見えないが……。
『判った。そっちは、あたしがやる』
たまたま、こっちに来ていた小倉南第2チームの「猿丸」さんから連絡。
実力も経験も「猿丸」さんの方が遥かに上だが、去年起きた2つの事件……三月に久留米で起きた大災害と、十月に関東難民が暮す人工島「Neo Tokyo」の1つ「Site01」こと通称「千代田区」の「九段」地区で起きた「自警団と称する事実上のヤクザによる住民皆殺し」事件……以降は、警察もあたし達「正義の味方」も「何か有ったら、まずは、『悪者』を倒すより、一般人を安全な場所まで避難させる」事を優先するようになった。
「何だ、てめぇはっ⁉」
その時、妬陰帝龍のメンバーの1人が、あたしを見て、銃を向ける。
もちろん、そいつが着てるのは、プロテクターを後付けしただけの中古の民生用強化服なので、「射撃時の手ブレ補正」みたいな戦闘向きの機能は付いてない筈だ。
つまり、射撃は普通に下手である可能性が高い。だから……余計危ないのだが……。
運良く銃弾は外れてくれた。
あたしは一気に間合を詰めて、そいつの右肩に掌底を叩き込む。
物理的な威力は、それほどでも無い。
しかし、上乗せした「霊力」のお蔭で、そいつの体から力が抜ける。
あたしは、そいつから銃を奪い構えた。
幹線道路で大喧嘩をしてるのは……「魔法使い」系の暴走族「旭日皇国」と、銃と安物の強化服(何故か胸から腹を覆う装甲には、昔の萌え系魔法少女のアニメ絵が描かれてる)で武装した「妬陰帝龍」(何故、そう読むのかは不明だが「ツインテール」だそうだ)と名乗る半グレ集団だ。
変身して身体能力が上がってはいても……流石に銃弾を避けられるほどでは無いし、銃弾が当たれば、当然、怪我をする。
『とりあえず、周囲の一般人の避難と救助を優先して』
後方支援要員の森さんから指示が入る。
「そ……そう言われても……」
残念ながら、あたしは避難誘導の訓練を受けた事は無いし……あたしの今の顔は、結構、「恐い顔」らしいので、一般人はあたしの方を「悪者」だと思う可能性が高い。
白と言えば聞こえは良いが「普通の人間には絶対に有り得ない『白』」の肌。
髪の毛や眉毛も同じ白い色……言わば、パッと見では「眉を剃っている」ように見える。
そして、瞳と「白目」の区別が出来ない単色の「目」。
犬歯が牙のように延び、口もいつもより若干大きくなる。
たった、それだけで、一般人には「異形のモノ」に思えてしまうらしい。
しかも、「霊感」の有る人間には、額から延びる「霊力」で出来た「鬼の角」まで見える。
幸か不幸か、バイクのヘルメットをしてるので、その「恐い顔」は他人には見えないが……。
『判った。そっちは、あたしがやる』
たまたま、こっちに来ていた小倉南第2チームの「猿丸」さんから連絡。
実力も経験も「猿丸」さんの方が遥かに上だが、去年起きた2つの事件……三月に久留米で起きた大災害と、十月に関東難民が暮す人工島「Neo Tokyo」の1つ「Site01」こと通称「千代田区」の「九段」地区で起きた「自警団と称する事実上のヤクザによる住民皆殺し」事件……以降は、警察もあたし達「正義の味方」も「何か有ったら、まずは、『悪者』を倒すより、一般人を安全な場所まで避難させる」事を優先するようになった。
「何だ、てめぇはっ⁉」
その時、妬陰帝龍のメンバーの1人が、あたしを見て、銃を向ける。
もちろん、そいつが着てるのは、プロテクターを後付けしただけの中古の民生用強化服なので、「射撃時の手ブレ補正」みたいな戦闘向きの機能は付いてない筈だ。
つまり、射撃は普通に下手である可能性が高い。だから……余計危ないのだが……。
運良く銃弾は外れてくれた。
あたしは一気に間合を詰めて、そいつの右肩に掌底を叩き込む。
物理的な威力は、それほどでも無い。
しかし、上乗せした「霊力」のお蔭で、そいつの体から力が抜ける。
あたしは、そいつから銃を奪い構えた。
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