2 / 2
第一章:TIME
(1)
しおりを挟む
翌朝、俺は一応は職場に出勤する為にアパートを出た。
福岡県小郡市に有る陸自の駐屯地だ。
押入の奥から慌てて出した……冬物の上着を羽織っていても……寒けがする。
だが、通勤路の途中に有る自販機には暖い飲み物など無い。……自販機も一応は動いていたが。
途中で見掛けた通行人も……冬用の服の者も居れば、夏用の服の上に長袖だが薄手の上着を羽織って震えながら歩いている者も居る。
だが……おかしいのは、季節だけではなかった。
空が明るくなる時間もおかしかった。
何かの理由で、本当に季節が冬になったのだとしても……日の出の時間が冬にしても遅い。
ざっと……1時間か……それ以上。
スマホのアンテナは立っている。
だが、メッセージ・アプリは使えない。ただ、良く判らないエラーだけが表示される。
検索サイトもSNSも駄目なのは夜中に目が覚めた時点から変化なし。
GPSは……出鱈目な場所が表示される。GPSでは、俺は……名前は聞いた事は有るが、どんな感じの場所で、住人は何語をしゃべってるのかも良く知らないような国に居る事になっていた。ついでに……俺の中では「寒くない……むしろ暑い場所」ぐらいのイメージが有る場所だ。
スマホで誰かに電話して何がどうなってるのか知ってるヤツが居ないか手当たり次第に調べようにも……仕事関係以外の知り合いは、ほぼ居ないし、農業をやってる実家を継いだ姉夫婦とは疎遠なので、そっちに電話するのは気が引ける。
姉貴は俺を嫌っているし……姉貴の旦那とは……そんなに話した事すら無い。
お袋は俺が大人になる前に交通事故で死んで、親父は、何年か前に腰を痛めてから……まだ、そんな齢でもないのに、ボケが始まってるらしい。
ふと、空を見る。
夜中に目が覚めた時は、オリオン座が見えたのに、今は重そうな雲が……いや……待て……。
今が冬だとしたら、こんな感じの雲は……。
冗談じゃない。
昨日まで夏だった筈なのに、職場のゲートを通る頃には、小雪が降り出していた。
福岡県小郡市に有る陸自の駐屯地だ。
押入の奥から慌てて出した……冬物の上着を羽織っていても……寒けがする。
だが、通勤路の途中に有る自販機には暖い飲み物など無い。……自販機も一応は動いていたが。
途中で見掛けた通行人も……冬用の服の者も居れば、夏用の服の上に長袖だが薄手の上着を羽織って震えながら歩いている者も居る。
だが……おかしいのは、季節だけではなかった。
空が明るくなる時間もおかしかった。
何かの理由で、本当に季節が冬になったのだとしても……日の出の時間が冬にしても遅い。
ざっと……1時間か……それ以上。
スマホのアンテナは立っている。
だが、メッセージ・アプリは使えない。ただ、良く判らないエラーだけが表示される。
検索サイトもSNSも駄目なのは夜中に目が覚めた時点から変化なし。
GPSは……出鱈目な場所が表示される。GPSでは、俺は……名前は聞いた事は有るが、どんな感じの場所で、住人は何語をしゃべってるのかも良く知らないような国に居る事になっていた。ついでに……俺の中では「寒くない……むしろ暑い場所」ぐらいのイメージが有る場所だ。
スマホで誰かに電話して何がどうなってるのか知ってるヤツが居ないか手当たり次第に調べようにも……仕事関係以外の知り合いは、ほぼ居ないし、農業をやってる実家を継いだ姉夫婦とは疎遠なので、そっちに電話するのは気が引ける。
姉貴は俺を嫌っているし……姉貴の旦那とは……そんなに話した事すら無い。
お袋は俺が大人になる前に交通事故で死んで、親父は、何年か前に腰を痛めてから……まだ、そんな齢でもないのに、ボケが始まってるらしい。
ふと、空を見る。
夜中に目が覚めた時は、オリオン座が見えたのに、今は重そうな雲が……いや……待て……。
今が冬だとしたら、こんな感じの雲は……。
冗談じゃない。
昨日まで夏だった筈なのに、職場のゲートを通る頃には、小雪が降り出していた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる