狂人しか居ないパーティーから逃げ出し再就職してのんびり幸せに暮してます(江戸時代篇)

蓮實長治

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狂人しか居ないパーティーから逃げ出し再就職してのんびり幸せに暮してます(江戸時代篇)

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 碁敵ごがたきの家で一勝負終えて自宅に戻ってみると、息子が腹を切っていた。
 まだ意識は有った。
 隠居して息子に家督を譲って二年目の事だった。

「お……おい……な……なぜだ……? 何と云う真似を……」
「ち……父上……朋輩に……我が一家の正体が……露見……しました……」
「な……なんだと……」
「も……最早……それがしには……この先に受け続ける恥辱に耐え続け生きてゆく自信はございません……。先立つ不孝を……」
 あの狂人どもの仲間にならずに逃げ出し……そして、この地で仕官して、かつてほど豊かではないが、平穏な暮しをおくってきた筈だった。
 だが、世の中は理不尽だ。
 いつしか、あの狂人どもは忠臣・烈士と讃えられるようになっていた。
 それでも、正体さえ露見しなければ……そう思っていたのだが……。

殿、御在宅か?」
 その時、玄関から大音声が響いた。
「当家に仕官された際に、姓名を偽られた事に関して伺いたき儀がござる。城まで御同行願いたい。なお、これは上意にござる」
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