フリークス・ブルース

はいか

文字の大きさ
22 / 33
死の淵で輝く

21 朝襲

しおりを挟む
 ヴァンプールと呼ばれる人間から見た特異生物には様々な特性がある。
 人とは異なる肉体と精神を持ち、それぞれが確立した自我のもとで個体から群体を形成する《群集体系》も然り。心臓を穿つ《銀腐の弾丸》や身を焦がすまでの光を嫌煙する特性。それらは人間らを軽々しく食い殺すことを可能とする上位生物への反抗から発達した戦術であり、多くのヴァンプールの生態が計り知れない中でも一定の成果を上げるまでの戦いのセオリーとして扱われるまでに至っていた。
 
 ヴァンプールが強大な能力や身体機能を行使するために用いるエネルギーの出所は不明。また、食欲を含めた三大欲求も人間とは大きく異なった性質が備わっているものと考えられている。ヴァンプールに対する人間側の姿勢があくまでも敵対という構図を取っていることに対し、ヴァンプールたちの人間に対する所感も個体により大きくバラツキが存在する。
 人間を意味もなく殺す個体。人間と手を取り合って町を形成する個体。人間を食らう個体。人間の血を干す個体。人間を家畜同然に支配することを良しとする個体。人間の絶滅を願う個体。どこまでも保身のために逃げ続ける個体。

 この異端なる世界に出現する彼らの心理を人間が解することはできない。
 ただ、異なる知的生命が互いの利益を望んだ時、そこには回避しようのない衝突が存在するだけなのだ。



―――――


「痴れ者がッ!!!!」
「此処なる土地はお館様の御領邦!ここより先には彼の御方のお屋敷があるのみ!即刻立ち去られよ!!」
「警告による機会は十全に与えた!三秒後に排斥を行うッ!!」

 群れる人間たち。その貌には同様と恐怖が一様に刻まれている。
 彼らの言うお館様とやらに対する恐怖か。それともその無頼の来訪者に対する恐怖なのか。
 薄っぺらな麻布の作務衣にて怒号を発する人間たちは寄り集まって痩せこけた身の丈に似合わない鈍重な棍棒や刃物を持ち出していた。何しろ、彼らが抑えねばならないその来訪者は、来訪者と呼ぶにも似合わない凶器で既に十名近くの人間を撲殺し、それでもなお屠った人間たちの屍を踏み越えて歩みを続ける紛れもない《襲撃者》なのだから。


「な、名を名乗れ!!!」
「三秒経ったぞ?」

 青年は疾走する。血の固まった皮膚。罅割れた目尻と口角。全身をローブの中に埋めているその襲撃者の動きは衣装に似合わないほどの高速さを見せており、瞬く間に取り囲んだ人間たちの何人かを手にしている棍で叩き伏せてみせた。執拗な追撃こそしないもののその振り捌きの線には躊躇がなく、攻撃を組み立てる彼の意識次第では一撃での絶命すらも見受けられた。頸椎や顔面に叩きつけられるその棍の威力は凄まじく、特に振り下ろされた攻撃は貌から腹までを綺麗に抉り取るほどの苛烈さを見せた。

 士気を失って狼狽える何名かの人間を鏖殺する青年。
 単身にて、第一圏と他圏域に通じる巨大なワープホールを囲う形で広がるとある圏境に棲む強大なヴァンプールの領地を襲撃する胆力は勿論のこと。一切の躊躇を見せずして同種である人間を手に掛けるその姿はどこか人間離れした異様さを放ち、彼を炯眼は朝日ともいえる陽光に似た光に包まれた荒れ地の中でも煌々と光を放っていた。

 掘っ立て小屋のような建物から人間が群れて出る様子を見定め、中でも武装を施されている者に対しては率先して自ら距離を詰めて早々と打ち殺す。血飛沫が上がることもない鈍い音ばかりが周囲に響き、華麗な足さばきからなる静かな殺戮にはどこか暗殺を思わせる趣すらあった。

「ここの人間はシャベナラみたいなもんか。……尊厳の代償はここまでの惨めさか」

 彼から見れば時代錯誤にすら思われる劣悪な環境に押し込まれた奴隷たち。人間を支配することを余興とするとされる暴虐卿エデに囚われた哀れな人間たちだが、グラン・カニシカから得た情報によればここにはイーネの威光から反発したヴァンプール派の人間の駆け込み寺にもなっているらしい。
 強大なヴァンプールが自らの支配域を形成することは珍しくないという。カテゴリー6のヴァンプールが圏域そのものを特色ある根城とするように、圏域内に棲むヴァンプールのうちで上位個体とされるものは十全に人間と渡り合うことが出来る余裕からか、それぞれの趣向にあった独自の領邦を展開することがある。

 荒地には農耕や畜産の様子は見られない。かなり原始的な武器や衣服を着ているからとはいえ、農耕社会レベルの水準というわけではないのか、環境に似合わない人間の数を養うだけの生活基盤があると見えた。


「なんにせよ、俺には関係ないか」

「目的を言え!!!常に貴様はお館様の御土地を汚す侵犯者!!!その蒙昧たる行動の所以を述べろッ!!!」
「人様に蒙昧を説くだけの器量が君らにあるのか知らないけど、まぁ頃合いだからここで宣言しよう」

 襲撃者。セノフォンテ・コルデロはローブに備わったフードから埋めていた貌を出す。
 蒼白なのにどこか赤みがかった肌。くすんだような琥珀色の炯眼。血の入ったバケツを頭から被ったような脂っこい赤銅色の頭髪。どこか虚ろげな表情の奥に狂気が滲み、その揺れるような足運びはどこか生気の失せた亡者にも似ていた。

「この土地に棲まう悪鬼、暴虐卿エデ及びその貴下たる全ての人間或いはヴァンプールに対し、此度の朝襲の本懐をを告げる!!!この世界の外道共に名乗る名こそないが、此方の要求は二つ。暴虐卿の所有物たる《瑕疵の羅針》及び《炎の棺》を差し出せ!この要求に素直に準じる限りにおいては、これよりの一切の領地侵犯と殺傷行動を中断することを誓おう」

「な……お館様の宝物に手を掛けんという蛮行を働いておいて、なおも暴虐と彼の方を罵るのは万死に値する大罪に他らなぬわ!!!」
「そうだそうだ!!貴様なんぞ、今に誅罰が下るわい!!」
「その愚かさ故に朽ちるその身を脳漿より来る愚かさから呪うが良い!!蛮人に屈する者などこの土地には誰一人として存在しないのだ!!」


 数十人と連なった領民たちは次々とセノフォンテに罵声を浴びせる。重なった声が次第に大きくなり、それに鼓舞されてか数人の人間たちが武器を以て彼に駆け寄っていく。今度は刃渡りこそ短いが、人間を刺し殺すに足る凶器であり、彼らは歯茎が見えるまでに噛みしめて得た力身を以て精一杯に攻撃を繰り出す。
 フードの襲撃者はそれを苦なく躱す。それこそ両足を元あった場所から動かすことなく両手のみで刃の筋を捌きあげ、崩れた領民たちの胴を次々と蹴り上げて宙に吹き飛ばした。

 三名ほどが宙に同時に泛ぶ中、それをしかと見据えたセノフォンテは手を空に向けて突き出して、目いっぱい開いたその掌を息を噛むように思い切りよく綴じる。すると、それに呼応するように周囲の空間に揺らぎのようなものが生じ、つい今まで宙にあった三名の領民たちが撃ち落とされる鳥のように力なく墜落した。
 本来の重力に攫われるよりも遥かに早い下降の動きと、墜落地点に大きく円を描いたような衝撃の跡があることから、それの芸当がまさしく彼の攻撃だと察し領民も多かった。意気軒高だった審判者への闘志を失って唖然とする者も現れ、次にセノフォンテが領民たちに向けて再度腕を突き出した様子を見て彼らは怯えて逃げ出した。

「なんだアレは!!!」
「大砲だ!!砲撃だ!」
「どこから撃ってるってんだよ阿呆!」

 驚嘆するものと唖然とするものが半々になっていた。中には早々に対峙を諦めて逃げ出す者もおりそれを咎める領民を押しのけながら、次々と群集が離散していく。特に、セノフォンテが攻撃を躊躇わないことをよく見ていた比較的接敵が早かった者らは息をまいて逃げ出している。

(何人か残しておいて案内させるか?……いや、よそう。こんな捨て駒みたいな連中が役に立つとも思えない。なによりグランが言っていたプランを貫徹する方が優先か)

 開いた掌が綴じる。何もない中空から妙な気配、静電気に似た肌を刺す痛みが滲む。それを合図に彼らの頭上から得体のしれないエネルギーが頭上より隋突し、領民たちは巨人に踏みつぶされるように死んでいく。それが攻撃だとわかっていても、それを防ぐ術に見当が付かない彼らは必死にセノフォンテの視界の外や荒地の物陰に身を隠すが、精確かつ執拗に振り落ちてくる目に見えない気配によって虱潰しにされてしまう。
 中には特攻を試みる者もいた。握りしめた棍棒を思い切り振り回してセノフォンテに抵抗するが、彼の片手に握られた遥かに重量の勝った撃墜棍による殴打にてすぐに返り討ちにある。片手を常に群集に向けて突き出しているセノフォンテの姿はまさに隙だらけだが、誰一人として彼に太刀打ちできるものはいなかった。


―――――
――――
―――

「ふむ。―――リラを人間風情が破ったと聞いた時には耳を疑ったが…いやはや驚いた。外界から来た人間がここまでの大立ち回り成し遂げるのは幾年ぶりか。なんにせよ、これより先は無辜の領域。ご退去願おうか。若い人間よ」

 荒地の奥から姿を現した外套姿の大男。風貌こそは人間に他ならないが、既に四名ほどまでに傍らに自己を増殖させるという芸当を見せている以上は考える余地もなくそれがヴァンプールであるということが察せられた。数名に分かれたそのヴァンプールには外套の奥にて生えて広がる大きな翼が見受けられ、人間でいう尾骶骨のあたりから生えている黒く細い尾の姿も印象体だった。
 貌は昏いが眼光は鋭く、背広を纏った姿はどこか無用な律儀さも演出しているが、明らかにセノフォンテに対しての殺気を隠していなかった。

「アンタが暴虐卿エデかな?」
「ふっ、馬鹿を言うでないわ。お館様がネズミ一匹の侵入如きを把握されるものか」
「おやおや。じゃあまだバレてないわけだ。ここでアンタを殺せばしばらく静かに歩けそうだし」

 ヴァンプールはそれを聞いて眉間に皺を寄せた。紛れもない嫌悪と怒りが表情にありありと映し出され、感情露わに剥いた牙はどこか元いた世界で伝わっていた伝承の中のヴァンパイアにそっくりに見えた。
「腐民を鏖殺して気が大きくなったか。良いだろう。立ち退かぬというならばその命を断つまで。元よりそのつもりで参ったわ」

 
 風を切るような高速移動。身に迫ったヴァンプールは四体。的確な連携を以てしてセノフォンテに白兵戦が仕掛けられた。
「こっちも最初から全員殺す気で来てるんでね」
 口火の斬られた戦い。セノフォンテは今までにない俊敏な足捌きと体躯運びでそのヴァンプールの動きを読む。鞭のような尾から繰り出される高速の刺突が厄介だが、見切ることが出来ない程でもなく、威嚇するように開いた翼もそれを用いて飛翔する様子は見られなかった。
 とはいえ、かなりの高密度な連撃がセノフォンテに繰り出された。常に空間を大きく使った立ち回りが繰り広げられ、たちまちに周囲からは土埃と砂塵が舞いだす。張り詰めた空気の中で両者の攻撃がぶつかり合う鈍い音が響き、なおも風を切るように両者は激しく入り乱れる。
 首元を掠る爪も、靡く髪を穿つ尾も介さない大胆な体術。少しの隙も見逃さずにヴァンプールという上位生物に怯まずにその顔面に蹴りを繰り出すその胆力にはやはりどこか人間離れしたものがあった。素早い身のこなしで攻撃を躱すことにたけ、打ち合いを制するというよりはヒット・アンド・アウェイの方針での組み立てによる立ち回りには思わずヴァンプールも肝を抜かれる心地だった。

 だが、ヴァンプールも負けず劣らずの動体視力と膂力を発揮し、僅かな隙からセノフォンテにカウンターで拳を貌に叩きつけた。力強い一撃は彼の体が軽々と後方に吹き飛ばし、すかさずに離れた距離を自分の分身の同時行動で埋め合わせて攻撃に繋げた。

「どうにも余裕が感じられるな。貴様、まさかヴァンプール相手の戦いに慣れたとは言うまいな?」
「勝てる相手に全力出すもんかよ!」

 貌を掴まれた大きな腕を振り払い、セノフォンテは身を低く屈める。手にしていた撃墜棍を手放し、両手をヴァンプールの分身の一人に突き出すと両の掌をすぐに綴じて見せる。それに合わせて近くに詰めていたヴァンプールの体がその頭上からの圧力によって押し潰される。すぐさま他の分身も詰め寄るが、今度は突き出した両手をそれぞれ別の分身に向けて掌を開閉し、瞬く間に二つの個体を押しつぶして見せた。


「貴様……話にあった《撃墜》の力か。巧く使い熟しているようだが、格上の生物に紛い物の能力で挑むなど愚の骨頂だ。その思い上がりを存分に後悔させてやろうぞ」
「思い上がってるのはそっちだ。さっさと逃げ帰ってボスを寄越さなかったことを後悔するんだな」
「何だと…」

 ヴァンプールの表情がまた一段と険しくなり、それを合図に今度はその体が六体に増殖した。個で群を形成することを生命的な根源に定める彼らにとっては造作もない芸当であり、いくらその身が破壊されたところで増援は無限に作りだすことが出来る。事の運びを急がねば絶対に負けることがないという自信とヴァンプール殺しを既に成し遂げている相手と対峙しているという状況にうまく折り合いをつける。自身に必要以上の集中を架したヴァンプールはしかとセノフォンテの挙動を見据え、淀みのない殺気を当てつけた。

 だが、そんな殺気に充てられてなお、襲撃者の青年は威勢に満ち溢れていた。
 どこか危うげで、心の底から愚かに思われるような気配を充満させている。

「ん……貴様…」

 周囲の変質。セノフォンテを起点に世界そのものが塗り替えられていくような奇妙な閉塞感と開放感の混在。セノフォンテの身にどこか果てしない空から星が落ちてくる。結集するその滝壺のような座標の中で、彼の双眸は妖しく灯り、狂気に満ちた笑みは影を落としながらその身を黒く染め上げる。

 禁忌の発動。度し難い人間の過剰欲求による力。恵まれた力の暴力。
 赤銅にくすんだ皮膚が濡れ烏色に染めあがる。爪も瞳も一様にその色だ。空間を滑る降下と上昇を並行する奇妙な気流によってその色が大気に巻き上がり、次の瞬間には彼の双眸と邪悪な笑みを残して周囲の空間は黒く一転した。

「さっさと殺せば良いものをな」
「有り得ん……人間が、そうも簡単に己を捨てるなど」
「俺には知らない話さ。関係ないし、興味もない。目的のために全てを賭けて全力の一途を辿る。その結末が自壊でも、それが俺の手を抜く理由にはならないんだよ!!!」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【新作】1分で読める! SFショートショート

Grisly
ファンタジー
❤️⭐️感想お願いします。 1分で読める!読切超短編小説 新作短編小説は全てこちらに投稿。 ⭐️忘れずに!コメントお待ちしております。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち

半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。 最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。 本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。 第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。 どうぞ、お楽しみください。

アガルタ・クライシス ―接点―

来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。 九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。 同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。 不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。 古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

恋愛リベンジャーズ

廣瀬純七
SF
拓也は、かつての恋人・純への後悔を抱えたまま生きてきた。ある日、過去へ戻れる不思議なアプリを手に入れるが戻った先で彼を待っていたのは、若き日の純ではなく――純そのものになってしまった自分自身だった。かつての恋人とやり直すはずが、過去の自分を相手に恋をするという奇妙で切ない関係が始まっていく。時間と心が交差する、不思議な男女入れ替わりストーリー。

処理中です...