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第1話 同調
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「…御環博士、これは、、?」
「ふふふ、総理
これはですね。
この世界の未来を変えれるものなのですよ」
20××年5月16日
御環紅博士と内野巧総理大臣の秘密裏に行われた面談でこの世界は変わってしまうことになる
「ダイキ!!!」
「くれの、、、どうしたの、?」
「何してるの?」
「空見てる」
「何で?」
「何となく」
「…い、、」
「ん?何か言った?」
「何でそんな暗いの…?」
「別に、暗くないし」
「暗いわよ!!あんたのお母さんが死んじゃってから、あんたずっと何もかもなくなったかのような顔してずっとそらばかり見てるじゃない!!」
「…うるさい」
「…何よ?事実を言っただけでしょ?ダイキはお母さん大好きなマザコン君だもんねー」
「うるさい!!!!何でくれのにそんなこと言われなくちゃいけないんだよ!!お前なんかいつもいつも知ったかぶりばかりじゃん!!!
お前なんかに俺の何がわかるんだよ!!」
「…、、あ、、だい、、、くっ、、、」
「…」
「ダイキなんてもう知らない!!!」
呉野は教室から勢いよく出ていった
彼、椎名大輝と彼女、馬渕呉野は幼なじみである。
大輝は5歳の頃に母親を亡くす。
そのことを彼は16歳の高校生になっていてもひきずっていてずっと心を閉ざしている。
呉野は時間が彼の心を少しずつ癒してくれると思っていた。
だが、現実にはそうはいかなかった
「…何だダイキ、馬渕と夫婦ゲンカか?ww」
クラスメートが面白がって、大輝をからかう。
「…うっせえー。別にあいつと付き合ってないし、、」
「またまたぁーwwはやく追いかけないと取り返しがつかなくなりますよ?ww」
「…くだらねぇ」
「…椎名、、くん、、」
「…って今度は何だ、、、って斎藤、、?」
大輝は驚いた。
急に話しかけてきたのは呉野の友人の斎藤真奈だった。
呉野と友人な、だけで彼女と話すことはあまりなかった
「…何だよ、、」
「あのさ、、くれちゃんさっきマザコンとかひどいこと言ってたけど、本当は椎名くんのこと心配してるから、、
あの子口がちょっと悪いだけで椎名くんのこと嫌いだなんて思ってないから、、、
だから、その、、くれちゃんのこと嫌ってあげないでね、、」
「…そんなこと、、わかってるよ、、、言われなくても、、」
「…そ、そっか。良かった。変なこと言ってごめんね、、、じゃあ、、」
「…斎藤、、!!」
「…なあに?」
「…え、えっとその、、、
…ありがとう、、、」
「…うん」
真奈は大輝に笑顔を向ける
大輝はその笑顔に少し見惚れてしまった。
この時は平和だった
平和だとみんな思ってしまった、、
20××年5月18日
もうすでにこの世界は
崩壊が始まっていた
みんなそれを知らない
「…何だろう何か体が熱い、、」
授業が終わってから、大輝は眠ってしまっていた。
起きたとたん何故か体がすごく熱く感じていた。
「…何だダイキ?何か顔が赤いぞ?熱でも出たんじゃないのか?はやく帰れよー、、?」
「…そういうお前こそなんか全身赤い汚れまみれになってんぞ、、、アレ、、?」
床には無惨な姿のクラスメートの死体が転がっていた
「いや、大輝お前もさこうなる前に、死んだほうが良いかもしれない、、、」
「…な、何だおま、、その腕、、まるで、、化け物みたいな、、、」
彼の左腕はこの世の生物の腕だとは思えない形をしていた
「化け物、、、、?ああやっぱ俺化け物になっちゃったんだなー
多分、、お前も、、」
「え、、、」
「ごめん、、言うこと聞かないんだ、、勝手に体が動いて、、、さ、、みんなを殺して、、、、」
彼は泣いていた。
「だから、、お前もこうなる前に、、、」
「…何があったんですか!!!!」
「…?!斎藤??」
突然、教室の扉から斎藤真奈が、飛び出していた
彼女はこの惨事が起きる前に教室を出ていた。
大きな音に驚いて、心配になってやってきたのだろう。
「…え、、な、何でみんな、、、」
彼女は当然驚いている
顔が真っ青になっている
「斎藤、、っ今すぐ逃げ、、、」
「え?!椎名くん、、っ」
「あ、がががガガっ!!!!」
化け物の腕をした彼が自我を失ったかのように、真奈の方に向かう。
「斎藤ー!!!!」
「…え、、」
ピシッー、、
「…?!」
突然彼の体が、真っ二つになる
ブシャアアアッ!!!
真っ二つになった体から噴水のように赤い血が吹き出した
「…え、、、、」
「これが、、変わった世界、、か、、。
私は非常に残酷な未来を選んでしまったんだな」
「…な、何で、、、、、」
大輝も真奈も混乱した。
目の前にクラスメートを真っ二つにした、総理大臣がいるのだから
「クスクス。残酷、、?ではないですよ総理、世界の未来は華やかな色で染まるのですよ」
「御環博士、、貴様は人間の思考を持ってないんだな、、」
「まぁ、酷い、クスクス。でも私たちもうう"運命共同体"みたいなものでしょう」
「…私ももう手遅れ、ということか、、」
「あ、ぐっ、、、」
「椎名くん、?!!」
「体が、、あ、が、熱い、、っ」
「…ほう、、感染者か、そしてそうでない者もいる
…これはもしかしたらこうなる運命なのかもな」
総理は意味深なことを言う
「少年、、貴様はどうなりたい、?
化け物となりその少女とともに死ぬか。
化け物でもあり、人でもあるそんな中途半端な存在になり、その少女とともに生きるか。」
「な、何を、っ言って、、」
「…答えは簡単に生きたいか、死ぬかでいい。で、どうなんだ?」
「そ、そんなの、、っ、、生きたいに決まってる、、!!!」
「そうか、、では少女次は貴様に質問だ。」
「…え、、」
「少年と共に死ぬか?それとも、少年の餌となり少年とともに生きるか、?」
「…え、、餌、、?」
「この少年一生貴様の血肉を与えるということだ。」
「…え、、どういうことだよ、っ!!、」
「少年貴様には質問していない。
それで、少女よ、どうなんだ、、」
「わ、わわわ私は、、、
私は、、椎名くんと、一緒に生きたい、、っです、、っ」
「…そうか、、ならばシンクロを始めよう」
「な、何を、、っ!!」
「少年、少女の血を飲め」
「え、何を、、言って、、
そんなの、、嫌に、、」
「椎名くん、、」
ピッー
真奈は落ちていたガラスの破片で腕を切った
彼女のうでから血が垂れていく
「飲んで」
「や、やだよ、、そんなことしたら俺は斎藤を食べなくちゃいけなくなるんだろ、、そんなの、、」
「椎名くん良いんだよ、、
私と一緒に生きよう、?」
「…あ、ぐ、、」
彼女の瞳にはもう迷いなんかないことが、大輝は分かった
「…、、、ゴクン、、」
大輝は真奈の血を飲み始めた、、
「、、あ、あ、あああ」
「始まりますね総理。同調が、、クスクス」
「…ああ」
グサグサッー、、、!!
「クフッ、、」
真奈の体に触手のようなものが突き刺さる。
「…斎藤、、っ!!
話が話が違うじゃないか!!斎藤が!!」
「…そう焦るな少年」
シュウウウ、、触手が消える
「斎藤、、!!」
大輝は慌てて真奈を抱き抱える
「…、、?!傷がひとつも、ない、、?」
「どうやら、成功したようだな。
安心しろ。さっきは貴様が少女を食べていただけだ。少女が食べる行為でできた傷ならば、行為を終えた後、一瞬で癒える。まぁ痛みはあるがな、、」
「…、、、!」
「椎名くん、、顔色良くなってる。、、よか、、った。」
「、、なんで俺の心配なんか、、、
お前さっき、、死ぬほど痛かっただろ、、」
「私は、だいじょう、ぶだよ」
「少年、、貴様にこれを与える」
「、、これは銃、、」
「これで精一杯少女を守るんだな」
「御環博士行こうか、、」
「ええ、クスクス」
総理と博士はヘリコプターで去っていった
「ゼェゼェゼェ、、、」
「…!?どうしたの?呉野、、すごい熱、、」
「お母さん、ゼェゼェ、、風邪引いたみたい、、」
「病院に行こう呉野、、」
「ごめん、、これから仕事だよね、、」
「何言ってるの!!あんたのほうが大事よ!」
「お母さん、、ありがとう」
お母さん、、
私の優しいお母さん
お母さんって優しいもの
だから、亡くしてしまったら悲しい
そうわかってるはずなのに、、
何で私はあの時ダイキに、、
ひどいこと言っちゃったんだろう、、、
「斎藤…とりあえず学校は多分危険だ、、
今すぐ出よう、」
「うん、、そうだね、、、」
「大丈夫?呉野
もう少しで病院だからがんばって」
「…うん、、
ごめん、、ゼェゼェ
1人で歩けなくて、、」
「大丈夫よ!それにお母さん最近歳でたるんできちゃってさー良い運動の代わりになるわー」
「あは、、何、、それ、、」
謝りたい、、
今すぐダイキに、、、
「…?
あれ、は、、
マナちゃんと、、、」
「斎藤歩けるか、、?」
「うん大丈夫歩けるよ」
「…だい、、き、、」
「…!くれの、、、」
「くれちゃん!!…すごいしんどそう、、、」
「マナちゃん、、、なんか、、ひどいか、、ぜ、、、?!」
「呉野!!!?」
「あ、が、、が(な、何、、なんか急に苦しく、、)」
「くれのまさか、、、おばさん!!!」
「…ダイキくん、、呉野が、、」
「おばさん、、!!このままじゃくれのが、、化け物になっちゃう!!!」
「…え、、?ばけ、、も、の?」
「うん!!だからくれのとシンクロして、、、」
「シンクロ、、?何それ、?したらどうなるの?」
「あ、が、、だい、、キ何を、、」
「くれのが助かる、、代わりにおばさんはくれのに一生自分血肉を食べさせなくちゃいけなくなるんだ、、、だけど自分の娘だから!!」
「何それ、、私、、食べられるの、、呉野に、、、」
「おばさん早くしないとくれのが!!!」
「おが、、さ、ん、、」
「…
嫌よ」
「…え、、、」
「何言ってんだよ!!自分の娘を助けたくないのかよ?!!!」
「嫌って言ってんでしょ!!!!!何で私が食べられなくちゃ駄目なのよ!!!
呉野、、あんたいっつも私を巻き込んで!!!!!!迷惑なのよ!!!」
「…お、、かあさん、、、、、、
私の、、ことそんな風に、、、思ってたの?
私、、私、、」
わたし、、、、、
ポロっ
「ああああああああああああああああー!!!!!」
「くれの!!くれの!!!」
少女の姿は変貌していく、、
人の原型を失うほどに
その姿は、化け物、そのものだった
「あ、あああ、呉野、、、化け物、、、
ぎ、、ぎゃあああああああ!!!!!」
呉野の母親は奇声を発して逃げだした
グサリッ
「あ、ああああ、、、、」
そして呉野だった化け物は母親を腕で貫き殺した
「…くれの、、、俺、、、ぐっ、、、
」
「椎名くん、、、」
「斎藤ごめん、、俺くれのを助けてあげたい」
「うん、、」
「アガかああああああああああ」
化け物は大輝に襲いかかり殺そうとする
「くれの、、、、」
『死にたくないっ!』
「くれの、、、?」
呉野の声が頭の中に直接入り込むように大輝は聞こえた
『死にたくない、、っ、、、、
もっとダイキたちと生きていたい、っ
死にたくないよ、、っ!!』
「椎名くん、、、」
「ごめんくれの、、、」
ズドン、、、
大輝は化け物を内野総理からもらったピストルで打った
その化け物から皮がはげるように呉野が出てくる
「くれちゃん、!!!!」
「い、、きダ、、いき
」
「くれの、!!!」
「あの時、、ひどいこと、、
いっ、、ちゃ、てごめん、、ね、、、」
「そ、そんなの気にしてない、、から、、っ!!俺、、っ!!」
「そ、っか、、、よかっ、、た
ありがとう、、、」
「死ぬ、、なよ、、くれの、、死んだらだめだよ、、」
「くふっ、」
彼女は吐血した
そして目を閉じ力が抜けていく
「くれの?くれの!!目を開けてよ!!くれの!!くれの!!」
いくら大輝が呼びかけても呉野がそれ以上目を開けることはなかった
「くれの、、、う、うあ、、うああああああああー!!!!くれの!!!くれのー!!!ああああああああああ!!!!、」
20××年5月18日
幼なじみである馬渕呉野含む椎名大輝と斎藤真奈のクラスメート達は化け物となり死亡した。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「…どうやらあいつらみたいだな!」
「ええ、そうだね!兄ちゃん」
「あいつらもオレたちと"同類"か、、」
第1話 完
「ふふふ、総理
これはですね。
この世界の未来を変えれるものなのですよ」
20××年5月16日
御環紅博士と内野巧総理大臣の秘密裏に行われた面談でこの世界は変わってしまうことになる
「ダイキ!!!」
「くれの、、、どうしたの、?」
「何してるの?」
「空見てる」
「何で?」
「何となく」
「…い、、」
「ん?何か言った?」
「何でそんな暗いの…?」
「別に、暗くないし」
「暗いわよ!!あんたのお母さんが死んじゃってから、あんたずっと何もかもなくなったかのような顔してずっとそらばかり見てるじゃない!!」
「…うるさい」
「…何よ?事実を言っただけでしょ?ダイキはお母さん大好きなマザコン君だもんねー」
「うるさい!!!!何でくれのにそんなこと言われなくちゃいけないんだよ!!お前なんかいつもいつも知ったかぶりばかりじゃん!!!
お前なんかに俺の何がわかるんだよ!!」
「…、、あ、、だい、、、くっ、、、」
「…」
「ダイキなんてもう知らない!!!」
呉野は教室から勢いよく出ていった
彼、椎名大輝と彼女、馬渕呉野は幼なじみである。
大輝は5歳の頃に母親を亡くす。
そのことを彼は16歳の高校生になっていてもひきずっていてずっと心を閉ざしている。
呉野は時間が彼の心を少しずつ癒してくれると思っていた。
だが、現実にはそうはいかなかった
「…何だダイキ、馬渕と夫婦ゲンカか?ww」
クラスメートが面白がって、大輝をからかう。
「…うっせえー。別にあいつと付き合ってないし、、」
「またまたぁーwwはやく追いかけないと取り返しがつかなくなりますよ?ww」
「…くだらねぇ」
「…椎名、、くん、、」
「…って今度は何だ、、、って斎藤、、?」
大輝は驚いた。
急に話しかけてきたのは呉野の友人の斎藤真奈だった。
呉野と友人な、だけで彼女と話すことはあまりなかった
「…何だよ、、」
「あのさ、、くれちゃんさっきマザコンとかひどいこと言ってたけど、本当は椎名くんのこと心配してるから、、
あの子口がちょっと悪いだけで椎名くんのこと嫌いだなんて思ってないから、、、
だから、その、、くれちゃんのこと嫌ってあげないでね、、」
「…そんなこと、、わかってるよ、、、言われなくても、、」
「…そ、そっか。良かった。変なこと言ってごめんね、、、じゃあ、、」
「…斎藤、、!!」
「…なあに?」
「…え、えっとその、、、
…ありがとう、、、」
「…うん」
真奈は大輝に笑顔を向ける
大輝はその笑顔に少し見惚れてしまった。
この時は平和だった
平和だとみんな思ってしまった、、
20××年5月18日
もうすでにこの世界は
崩壊が始まっていた
みんなそれを知らない
「…何だろう何か体が熱い、、」
授業が終わってから、大輝は眠ってしまっていた。
起きたとたん何故か体がすごく熱く感じていた。
「…何だダイキ?何か顔が赤いぞ?熱でも出たんじゃないのか?はやく帰れよー、、?」
「…そういうお前こそなんか全身赤い汚れまみれになってんぞ、、、アレ、、?」
床には無惨な姿のクラスメートの死体が転がっていた
「いや、大輝お前もさこうなる前に、死んだほうが良いかもしれない、、、」
「…な、何だおま、、その腕、、まるで、、化け物みたいな、、、」
彼の左腕はこの世の生物の腕だとは思えない形をしていた
「化け物、、、、?ああやっぱ俺化け物になっちゃったんだなー
多分、、お前も、、」
「え、、、」
「ごめん、、言うこと聞かないんだ、、勝手に体が動いて、、、さ、、みんなを殺して、、、、」
彼は泣いていた。
「だから、、お前もこうなる前に、、、」
「…何があったんですか!!!!」
「…?!斎藤??」
突然、教室の扉から斎藤真奈が、飛び出していた
彼女はこの惨事が起きる前に教室を出ていた。
大きな音に驚いて、心配になってやってきたのだろう。
「…え、、な、何でみんな、、、」
彼女は当然驚いている
顔が真っ青になっている
「斎藤、、っ今すぐ逃げ、、、」
「え?!椎名くん、、っ」
「あ、がががガガっ!!!!」
化け物の腕をした彼が自我を失ったかのように、真奈の方に向かう。
「斎藤ー!!!!」
「…え、、」
ピシッー、、
「…?!」
突然彼の体が、真っ二つになる
ブシャアアアッ!!!
真っ二つになった体から噴水のように赤い血が吹き出した
「…え、、、、」
「これが、、変わった世界、、か、、。
私は非常に残酷な未来を選んでしまったんだな」
「…な、何で、、、、、」
大輝も真奈も混乱した。
目の前にクラスメートを真っ二つにした、総理大臣がいるのだから
「クスクス。残酷、、?ではないですよ総理、世界の未来は華やかな色で染まるのですよ」
「御環博士、、貴様は人間の思考を持ってないんだな、、」
「まぁ、酷い、クスクス。でも私たちもうう"運命共同体"みたいなものでしょう」
「…私ももう手遅れ、ということか、、」
「あ、ぐっ、、、」
「椎名くん、?!!」
「体が、、あ、が、熱い、、っ」
「…ほう、、感染者か、そしてそうでない者もいる
…これはもしかしたらこうなる運命なのかもな」
総理は意味深なことを言う
「少年、、貴様はどうなりたい、?
化け物となりその少女とともに死ぬか。
化け物でもあり、人でもあるそんな中途半端な存在になり、その少女とともに生きるか。」
「な、何を、っ言って、、」
「…答えは簡単に生きたいか、死ぬかでいい。で、どうなんだ?」
「そ、そんなの、、っ、、生きたいに決まってる、、!!!」
「そうか、、では少女次は貴様に質問だ。」
「…え、、」
「少年と共に死ぬか?それとも、少年の餌となり少年とともに生きるか、?」
「…え、、餌、、?」
「この少年一生貴様の血肉を与えるということだ。」
「…え、、どういうことだよ、っ!!、」
「少年貴様には質問していない。
それで、少女よ、どうなんだ、、」
「わ、わわわ私は、、、
私は、、椎名くんと、一緒に生きたい、、っです、、っ」
「…そうか、、ならばシンクロを始めよう」
「な、何を、、っ!!」
「少年、少女の血を飲め」
「え、何を、、言って、、
そんなの、、嫌に、、」
「椎名くん、、」
ピッー
真奈は落ちていたガラスの破片で腕を切った
彼女のうでから血が垂れていく
「飲んで」
「や、やだよ、、そんなことしたら俺は斎藤を食べなくちゃいけなくなるんだろ、、そんなの、、」
「椎名くん良いんだよ、、
私と一緒に生きよう、?」
「…あ、ぐ、、」
彼女の瞳にはもう迷いなんかないことが、大輝は分かった
「…、、、ゴクン、、」
大輝は真奈の血を飲み始めた、、
「、、あ、あ、あああ」
「始まりますね総理。同調が、、クスクス」
「…ああ」
グサグサッー、、、!!
「クフッ、、」
真奈の体に触手のようなものが突き刺さる。
「…斎藤、、っ!!
話が話が違うじゃないか!!斎藤が!!」
「…そう焦るな少年」
シュウウウ、、触手が消える
「斎藤、、!!」
大輝は慌てて真奈を抱き抱える
「…、、?!傷がひとつも、ない、、?」
「どうやら、成功したようだな。
安心しろ。さっきは貴様が少女を食べていただけだ。少女が食べる行為でできた傷ならば、行為を終えた後、一瞬で癒える。まぁ痛みはあるがな、、」
「…、、、!」
「椎名くん、、顔色良くなってる。、、よか、、った。」
「、、なんで俺の心配なんか、、、
お前さっき、、死ぬほど痛かっただろ、、」
「私は、だいじょう、ぶだよ」
「少年、、貴様にこれを与える」
「、、これは銃、、」
「これで精一杯少女を守るんだな」
「御環博士行こうか、、」
「ええ、クスクス」
総理と博士はヘリコプターで去っていった
「ゼェゼェゼェ、、、」
「…!?どうしたの?呉野、、すごい熱、、」
「お母さん、ゼェゼェ、、風邪引いたみたい、、」
「病院に行こう呉野、、」
「ごめん、、これから仕事だよね、、」
「何言ってるの!!あんたのほうが大事よ!」
「お母さん、、ありがとう」
お母さん、、
私の優しいお母さん
お母さんって優しいもの
だから、亡くしてしまったら悲しい
そうわかってるはずなのに、、
何で私はあの時ダイキに、、
ひどいこと言っちゃったんだろう、、、
「斎藤…とりあえず学校は多分危険だ、、
今すぐ出よう、」
「うん、、そうだね、、、」
「大丈夫?呉野
もう少しで病院だからがんばって」
「…うん、、
ごめん、、ゼェゼェ
1人で歩けなくて、、」
「大丈夫よ!それにお母さん最近歳でたるんできちゃってさー良い運動の代わりになるわー」
「あは、、何、、それ、、」
謝りたい、、
今すぐダイキに、、、
「…?
あれ、は、、
マナちゃんと、、、」
「斎藤歩けるか、、?」
「うん大丈夫歩けるよ」
「…だい、、き、、」
「…!くれの、、、」
「くれちゃん!!…すごいしんどそう、、、」
「マナちゃん、、、なんか、、ひどいか、、ぜ、、、?!」
「呉野!!!?」
「あ、が、、が(な、何、、なんか急に苦しく、、)」
「くれのまさか、、、おばさん!!!」
「…ダイキくん、、呉野が、、」
「おばさん、、!!このままじゃくれのが、、化け物になっちゃう!!!」
「…え、、?ばけ、、も、の?」
「うん!!だからくれのとシンクロして、、、」
「シンクロ、、?何それ、?したらどうなるの?」
「あ、が、、だい、、キ何を、、」
「くれのが助かる、、代わりにおばさんはくれのに一生自分血肉を食べさせなくちゃいけなくなるんだ、、、だけど自分の娘だから!!」
「何それ、、私、、食べられるの、、呉野に、、、」
「おばさん早くしないとくれのが!!!」
「おが、、さ、ん、、」
「…
嫌よ」
「…え、、、」
「何言ってんだよ!!自分の娘を助けたくないのかよ?!!!」
「嫌って言ってんでしょ!!!!!何で私が食べられなくちゃ駄目なのよ!!!
呉野、、あんたいっつも私を巻き込んで!!!!!!迷惑なのよ!!!」
「…お、、かあさん、、、、、、
私の、、ことそんな風に、、、思ってたの?
私、、私、、」
わたし、、、、、
ポロっ
「ああああああああああああああああー!!!!!」
「くれの!!くれの!!!」
少女の姿は変貌していく、、
人の原型を失うほどに
その姿は、化け物、そのものだった
「あ、あああ、呉野、、、化け物、、、
ぎ、、ぎゃあああああああ!!!!!」
呉野の母親は奇声を発して逃げだした
グサリッ
「あ、ああああ、、、、」
そして呉野だった化け物は母親を腕で貫き殺した
「…くれの、、、俺、、、ぐっ、、、
」
「椎名くん、、、」
「斎藤ごめん、、俺くれのを助けてあげたい」
「うん、、」
「アガかああああああああああ」
化け物は大輝に襲いかかり殺そうとする
「くれの、、、、」
『死にたくないっ!』
「くれの、、、?」
呉野の声が頭の中に直接入り込むように大輝は聞こえた
『死にたくない、、っ、、、、
もっとダイキたちと生きていたい、っ
死にたくないよ、、っ!!』
「椎名くん、、、」
「ごめんくれの、、、」
ズドン、、、
大輝は化け物を内野総理からもらったピストルで打った
その化け物から皮がはげるように呉野が出てくる
「くれちゃん、!!!!」
「い、、きダ、、いき
」
「くれの、!!!」
「あの時、、ひどいこと、、
いっ、、ちゃ、てごめん、、ね、、、」
「そ、そんなの気にしてない、、から、、っ!!俺、、っ!!」
「そ、っか、、、よかっ、、た
ありがとう、、、」
「死ぬ、、なよ、、くれの、、死んだらだめだよ、、」
「くふっ、」
彼女は吐血した
そして目を閉じ力が抜けていく
「くれの?くれの!!目を開けてよ!!くれの!!くれの!!」
いくら大輝が呼びかけても呉野がそれ以上目を開けることはなかった
「くれの、、、う、うあ、、うああああああああー!!!!くれの!!!くれのー!!!ああああああああああ!!!!、」
20××年5月18日
幼なじみである馬渕呉野含む椎名大輝と斎藤真奈のクラスメート達は化け物となり死亡した。
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「…どうやらあいつらみたいだな!」
「ええ、そうだね!兄ちゃん」
「あいつらもオレたちと"同類"か、、」
第1話 完
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