オヤジが生まれ変わって?系救世主

無謀突撃娘

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ダンジョンと関わることにする1

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「ここがダンジョンか~、何かショボイ」

 わたしは王国内にある一つのダンジョンに来ている。事前に情報はある程度入っていたが実際に確かめる必要があったからだ。大半が地面に大穴が開いているか洞窟ばかりでありこれを変化させなくては王国の財源確保が頭打ちになる。ダンジョンを変化させるにはダンジョンマスターを倒すかその許可を得なくてはいけないらしいので始めて冒険者らしい仕事だ。

 管理権限を与えられたダンジョンは全て初心者で攻略レベルが設定されている、ダンジョンは神々が管理運営をしてるのでダンジョンマスターは最下級神であるらしい。

「とりあえず、潜ってみますか」

 そうして入るとその設定レベルどうりの魔物しか出てこないのでサクサク進む、ここのダンジョンマスターはまだ発見されていないのでなにかしらギミックがあるのだろう。地図を参考に進むととある部屋の一角に隠し通路があることを発見する。

「フムフム、巧妙に隠してあるな、殆ど壁としか見えないね」

 取っ手がないので道具を使いこじ開ける。そこから先に進むと、やたらと広い場所に出る。そこにいたのは一人の女性でおそらく彼女がダンジョンマスターだろう。最下級とはいえ神族なので警戒していたのだが。

「あら~、もうこんなに早く私のところまで辿り着けるなんて、優秀な冒険者さんなのね」

 えらく簡素な服を着たのんびりとした美女だった。名前を聞くとフェルミというそうだ。

「良くこの隠し場所を見破れましたね、ここまで来たということは私を殺すか奴隷とするかしかこちらには選択肢がないと言うことですね」

「意味が分からないから説明がほしい」

 こちらとしては今後優秀な冒険者を育てるとどうしてもその能力に見合う働き場所や稼ぎ場所が必要になる、だからダンジョンマスターと交渉して共存共栄できるようにそういう整備や改造の必要性があるのだと説明すること1時間を要した。

「あなたのような考えは非常に珍しいですね。大半が財宝目立てか私達をどうにかしようとする人達ばかりだった時間が長いから」

 ダンジョンマスターとはこちらの世界の一般的な呼び方で本当は『迷宮神族』という立派な神様の一員なのだがその能力は神族最底辺の最底辺であり普通の成人男性にすら負けてしまうほど弱い。ステータスはそれをはっきりと現していた。レベルは一桁だしステータスの方も絶望と言えるほどに低い、過去を遡るとむごたらしく殺されたり無理矢理奴隷にされたこともあるそうだ。

「この世界にはもう私達の居場所がここしか無いのよ、こんなステータスに生まれたから戦闘で強くなることも出来ないしスキルなどもない、だから何が起ころうとも見向きもされない~、本当はもっと色々やりたいことはたくさんあるのにね」

 涙片手に無情なお話だがそういうことなら協力することにする。

「(ノートリアス、聞こえる?)」

 指輪を通じて彼女に連絡を取る。

「(やっと連絡を入れてくれたのね私の愛しい子、何か緊急事態なの?)」

 迷宮神族が予想以上に能力や発言力や神格がなく自分が思い描いてる未来に進ませるにはどうすれば良いのか知恵を貸して欲しいと頼む。加護などを与えようにもそれが出来ないのだ、彼女は少し悩んでから、

「(それなら方法は一つしかありませんね、リーヴリル、あなたの『血』を少しだけ飲ませなさい。空想でしかありませんがあなたには神々ですら凌駕する力を秘めています。それの根源である血液を飲ませれば器が破壊されて爆発的に強くなれるはずです)」

「(そんなことをして大丈夫なのですか?神々の秩序が乱れる可能性がありますが)」

「(迷宮神族は神々に完全に無用だと切り捨てられた者しかいませんからどうなろうと関与しない方針ですし彼らの不幸は遥か以前から私も頭を悩ませていました。あなたの思い描く未来はどうなるのか分かりませんが今よりも不幸が少なくなるのでしょう?それなら強引にでも押し通しなさい、私が後ろ盾として援護しますから)」

 彼女が後ろ盾ならばまず表立って反対は出来なくなる。そうして取り出したコップに、

「イタッ!」

 水を注いでからナイフで血液をほんの少し入れる、掻き混ぜてから、

「これを飲んで」

 彼女にコップを渡す。

「?」

 目の前でしたけどあまり意味が分かってないようだ、そうして飲むと、

「!?」

 何かが内側から弾け飛んだように苦しみ始める、コップはとっさに中身がこぼれないように取ったが彼女は体温が完全に異常といえるほどまで上がっているのに冷たい汗を大量に流し始める。

「体が燃えるように熱い!熱いよ!!」

 とっさにゆったりと出来る寝袋を出して彼女の看護をする。彼女の呼吸は非常に荒くて氷水などで冷やしながら看病をする、魔法やポーションではどうなるか分からないので使えない。どれだけ時間が経ったのか分からないほど必死に看病して少し呼吸が落ち着きだし熱も下がったので仮眠を取る。

「おはようございます、救世主様」

 目覚めるとそこにはフェルミがいた。表情から見ると健康状態を取り戻したようだ。

(何だ彼女のステータスは?本当に本人か、数値が異常に上がっているぞ?)

 フェルミ 迷宮神族 女
 
 ジョブ
 ダンジョンの女神、建築の女神
 
 レベル 
 7500
 
 スキル
《単一の異世界》《天才的頭脳》《恵みの優しさ》《幻想の御力》etc

 アーツ

【内部建設】【効率建設】【地形操作】【美意識】【革命芸術家】etc

  リーヴリルの血を飲むことでその絶大な力を受け入れるべく存在そのもの全てを根本から変化させて適応した女神、外見はそのままだが全てのステータスが最高位神にも匹敵するほど高くなっている。戦闘系のスキルやアーツなどは使えないがダンジョンを意のままに変化させることが出来る。一定範囲内だが幻想を現実に変える力を持つ

 恐ろしい変化がおきたものだ、これからは自分の体のことは他人任せには出来ないな。

「救世主様の血を飲むことでその力を受け入れるための存在そのものが完全に変貌いたしました。ステータスなどが爆発的に上がり最高位神に匹敵する能力を得ることができてこの上なく嬉しいのです」

 何でも命じてくださいと。

「それならば他の迷宮神族を全て集めてもらいたい、全員に同じことをして今後一切敵対できないようにしなくてはいけない。彼らが強くすれば強大な能力を持つ一大派閥となり神々の世界への復権にも繋がる」

 迷宮神族は全員で80人程いて能力も少し前のフェルミとたいして変わりが無く老若男女揃っていた、彼らはフェルミがいきなりぶっ飛んだ強さを得たことに大変混乱していたが、

「この方は救世主です、我らの価値観など簡単に破壊してしまいます」

 必死の説得で彼らも同じようにわたしの血を全員飲むことを決断する、さすがにこれだけ多いと全員変化が起こると大変なのである程度の人数に分けてからすることになる、変化は半分ぐらいがフェルミと同じだったが光の繭に包まれたり外観年齢が変化するのもいたので看護しながら見守ることにした。
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