俺はあいつを絶対に見返して復讐してやる!!!

遅々nakako

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リア充臭

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スポッチャの言い出しっぺは俺だが……これほどまでに参加できないとなると……過去の自分の発言に怒りを覚えてしまいそうだ。
歓迎会なんて面倒くさいと思っていた参加で見なくていいとも思っていた。

しかし、クラスメイトの楽しそうなリア充臭の漂う笑顔を見ていると自分もふとお猿に混ざりたい。
イヤ正確には混ざっているのだが……ボールが全く混ざってこないため……一緒に遊んでいる気がしないのだ。

俺は地面に生えている人工芝を眺めているだけだ。
ふと、服部に視線を向けている。クッ、見ない方がよかった!!

あいつも他の人間と同じようにリア充臭をそこら中に漂わせながらフットサルを楽しんでいた。
サッ!と目を背けてしまった。見ていると自分がみじめになってきた……

ポン!と軽くボールをける音が聞こえてきた。反射的に音がした方向に目を見やる。
ボールが俺の方向に転がってきていた。

これは……神からの授かりものだ!!俺はボールに近づいて相手チームのゴールにボールを入れようとする。
しかし、俺がボールをけることはかなわなかった。横から割り込んできて(相手にも悪意はないのだろうが)そいつが俺の目の前にあるボールを蹴りやがった。

相手チームは完全に俺がボールをけると思っていたようで俺ばかりに視線を向けてマークしていたようだった。
相手の予想を突くように他の奴がボールをけったのだ。

不意を突かれた相手チームは飛んできたボールにあっけを取られた。
ボールはゴールへと簡単に吸い込まれていた。

「やったあああ」と何人かのクラスメイトは歓声を上げる。
俺のボールを横取りしたやつの周りに集まって喜びをかみしめている。

そのボールは俺が蹴るはずだったのに……
その称賛は俺へ向けられるはずだったのに………

グギギと歯噛みしてしまう。
そして、誰かが触れてはいけないことに触れてしまった。

女子の一人が俺を指さす。「あの人何もしてなくない?」みんなの視線が俺に集まる。
触れてほしくなかった。しかし……誰も俺を攻めることはなかった。

にがにがしい表情を浮かべ「いや、まあ」と呟くだけだった。
誰もが運動神経の悪い俺に気をつかっているようだった。
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