7年目の本気

NADIA 川上

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第2章 東京編

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「ハウスへはバスを使った方が早いけど、
 歩きでも大体15分位よ。バス使う?」
 
「道、覚えたいから歩き」



 駅ビルの右手側にある新仲見世通りへ向かう。    

 浅草寺へ続く参道沿いにずらっと並んでいるのは、
 仲見世通り。
 こちらは主にお土産店が多く。
 新仲見世の方は地域住人の生活に密着したアーケード
 商店街となっている。
 

 その途中。
 ショーウィンドウにデカデカと飾られている
 1枚のポスターに目が止まった。


「へっ?! こ、このモデルさんって……」

「あー、さすが目ざといねぇ~、
 これ先週撮ったばかりの最新作なんだー」


 それはティーンエージャー向け化粧品の
 PRポスターで、
 その中で妖艶の微笑んでいるのは、
 隣に歩く彼女だった。


「私、久住イザベラ。ベラって呼んでね」

「私は、小鳥遊和巴です」

「カズハ、素敵な名前」


 名前負けしてるって良く言われるけど……


「じゃあ ”カズハ”でオッケー? よろしく」

「こちらこそよろしく」


 歩きながら握手を交わした。


「ホント言うとどんな子が来るのか
 ちょっと不安だったの。
 マネージャーがもし、妙な奴が来たら
 すぐに追い出せ、なんて言うもんだからさぁ」

「で ―― 私は合格?」

「もちろんよ。ってか、カズハで良かった。
 私のタイプだし」


 は? ―― 聞き間違えだった?


「……タイプ?」

「そ、私の好みって事」


 と、ベラは私を見てニカッと微笑んだ。

 うわぁ~、また変なのが現れた……


「あ、それから敬語はなしね。堅苦しい事
 チョ~苦手だし、ルームメイトなんだから」

「と、ところでベラは何才なの?」

「幾つに見える?」

「さぁぁ……」


 シンキングタイム!
 ―― 小首を傾げ考える。

 自分よりはるかに大人っぽく見えるけど、
 時折チラッと見せる仕草や表情は
 中性的で可愛い。


「……20才、くらい?」

「ブッブー! 私、先週17になったばっか」

「ええっ! じゃあ、まだ高校生なの??」

「見てよ~、この肌の色艶。ツルツルぴかぴかでしょ?
 普段からスキンケアには人一倍気を使ってるからね。
 あ、学校は、飛び級で去年コロンビア大の藝術学部
 卒業した。今は一応プロのモデル」


 ”―― 卒業した”って、簡単に言ってるけど、
 名門校は頭がいいだけじゃ、入るのはもちろん、
 出るのは至難の業なんだよ。

 天は彼女に二物も三物も与えたんだぁ。

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