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第2章 東京編
再会 そのⅡ
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久しぶり間近に見る顔で、
匡煌の身体は動かなくなった。
やっと会えた……
顔を見ることが出来た!
これは夢じゃない、……よな?
この香港に和巴もいたんだ。
匡煌は身体が動かないまま、
ただずっと彼女を見ていた。
和巴は匡煌を見て一瞬硬直したが、
笙野が声をかけたことで我に返ったみたいだ。
匡煌はまだ動けなかった。
そんな匡煌に、
和巴が笑って『センセ』と言ってきた。
意味が分からず聞き返す匡煌を無視して、笙野に
『高校時代、匡煌に家庭教師をして貰っていた』
と言って頭を下げている。
バレないよう教師&教え子を演じようって
寸法らしい。
男なんかよりずっと肝が座ってる和巴に
つま先を蹴られた事で、匡煌も呪縛から解け、
しどろもどろになりながら、何とか和巴と話を
合わせた。
笙野達と話している和巴の後姿しか
見ていなかった。
触れたいのに、抱きしめたいのに!
今、そんな事をしてしまうと、
確実和巴に殺される。
笙野が和巴の腕を掴んで飲みに誘っている。
和巴は『いやぁ、ホテルに友達もいるだから』と
必死に言い訳をして断ろうとしているが
笙野は和巴の”断り”を頑として受け入れない。
そりゃあそうだろう。
ステフが和巴に会えた事を喜んでいる。
彼女の為にも絶対に逃がさないとしているようだ。
教え子のフリをした事で、笙野は元教師である
匡煌にも了解を求めてきた。
当然の事ながら匡煌も逃がすつもりは毛頭無い。
和巴が必死になって『断れ』というように
匡煌を見る。
その顔が可愛くて愛しくて、
匡煌は笑って笙野に了承した。
笙野が和巴の腕をがっちりと掴んで店を出た。
匡煌はその姿を笑いながら見ていた。
きっと和巴は『ムカついている』んだろう。
そんな顔も無性に可愛くて、嬉しくて…
匡煌は笙野とステフに心底感謝しながら、
後ろを歩いた。
笙野達が別の店で洋酒を物色し始めた事で、
和巴は逃げ出そうとしているようだ。
匡煌は和巴に気付かれない様に監視しながら
酒を物色する。
和巴がレジの方へ向かった。
案の定脱走しようとしていた。
笑いながら足早に駆け寄り和巴の腕を掴んだ。
『離してっ!』
『おやぁ~、先生にそんな言葉を言っても良いのかな?
小鳥遊君?』
笑いながら言って店に連れ戻す。
「……たまには急な出張もいいもんだ」
「!!……」
「俺に和巴の時間をくれないか?」
と、静かに言うと、和巴はやっと大人しくなった。
観念したようだ。
2人でビールを選び始める。
嬉しくて、店ごと買い取りたい気分だ。
匡煌はたとえこれがつかの間の時間でも
幸福に包まれていた。
匡煌の身体は動かなくなった。
やっと会えた……
顔を見ることが出来た!
これは夢じゃない、……よな?
この香港に和巴もいたんだ。
匡煌は身体が動かないまま、
ただずっと彼女を見ていた。
和巴は匡煌を見て一瞬硬直したが、
笙野が声をかけたことで我に返ったみたいだ。
匡煌はまだ動けなかった。
そんな匡煌に、
和巴が笑って『センセ』と言ってきた。
意味が分からず聞き返す匡煌を無視して、笙野に
『高校時代、匡煌に家庭教師をして貰っていた』
と言って頭を下げている。
バレないよう教師&教え子を演じようって
寸法らしい。
男なんかよりずっと肝が座ってる和巴に
つま先を蹴られた事で、匡煌も呪縛から解け、
しどろもどろになりながら、何とか和巴と話を
合わせた。
笙野達と話している和巴の後姿しか
見ていなかった。
触れたいのに、抱きしめたいのに!
今、そんな事をしてしまうと、
確実和巴に殺される。
笙野が和巴の腕を掴んで飲みに誘っている。
和巴は『いやぁ、ホテルに友達もいるだから』と
必死に言い訳をして断ろうとしているが
笙野は和巴の”断り”を頑として受け入れない。
そりゃあそうだろう。
ステフが和巴に会えた事を喜んでいる。
彼女の為にも絶対に逃がさないとしているようだ。
教え子のフリをした事で、笙野は元教師である
匡煌にも了解を求めてきた。
当然の事ながら匡煌も逃がすつもりは毛頭無い。
和巴が必死になって『断れ』というように
匡煌を見る。
その顔が可愛くて愛しくて、
匡煌は笑って笙野に了承した。
笙野が和巴の腕をがっちりと掴んで店を出た。
匡煌はその姿を笑いながら見ていた。
きっと和巴は『ムカついている』んだろう。
そんな顔も無性に可愛くて、嬉しくて…
匡煌は笙野とステフに心底感謝しながら、
後ろを歩いた。
笙野達が別の店で洋酒を物色し始めた事で、
和巴は逃げ出そうとしているようだ。
匡煌は和巴に気付かれない様に監視しながら
酒を物色する。
和巴がレジの方へ向かった。
案の定脱走しようとしていた。
笑いながら足早に駆け寄り和巴の腕を掴んだ。
『離してっ!』
『おやぁ~、先生にそんな言葉を言っても良いのかな?
小鳥遊君?』
笑いながら言って店に連れ戻す。
「……たまには急な出張もいいもんだ」
「!!……」
「俺に和巴の時間をくれないか?」
と、静かに言うと、和巴はやっと大人しくなった。
観念したようだ。
2人でビールを選び始める。
嬉しくて、店ごと買い取りたい気分だ。
匡煌はたとえこれがつかの間の時間でも
幸福に包まれていた。
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