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続き
しおりを挟むこのまま出掛けてしまったら、部下の誰かが
ジェイクの風呂の世話もするのだろう。
実際今まで、動けなくなった恋人の後始末を
誰かにさせた事などいくらでもある。
けれどジェイクの肌は誰かに見せるのも、
触れさせるのもいやだった。
それくらいなら自分でする。
ジェイクが自分が言った事に対して、
概ね逆らわない事は昨夜ひと晩だけでよくわかった。
今も大人しく身体を洗われている。
まだ快感の熾き火が残っているようで、
胸や内腿にスポンジが触れるたびにピクリと
身体を強張らせる。
今、ここではシないと言った手前、身体を繋げる
つもりはないが少し遊ぶくらいはいいだろうと、
泡だらけの身体を向かい合わせに膝の上へ
抱き上げ、ボディシャンプーを纏った指を
そっとソコにもぐらせた。
「んっ……シナいって言った、のに……」
早々とジェイクの息があがる。
「いや。きれいにしてやるだけだ」
もぐりこませた指を内壁になじませるように
動かす。
昨夜、ジェイクが最後に意識を失ってから粗方は
掻き出したので、残滓がそれほど残っている
わけではない。
それでもわずかにぬめりを帯びた感触が、
完全ではなかった事を知らせている。
洗うと言った言葉を証明するように
ぐるぐると指を回すと、
肩に置かれたジェイクの指に力が入った。
「っ……、ふっ、う、しんの、すけ……」
堪えきれずに漏れた吐息の甘さに、
慎之介の下肢がずくりとうずく。
そして視線を落とした先にあるジェイクの
胸の飾りも既に勃ち上がっている。
「感度のいい身体だ。あとはココでオレを受け止める
のに慣れるだけだな。なんならしばらく休むか」
「もうすぐ卒業だから、休むのは嫌」
「行けるか行けないかはお前次第だろ。だったら
早く俺の大きさに慣れることだ」
言うやいなやジェイクの腰を掴んで持ち上げ、
そのまま己の楔の上に落とした。
「ひゃあっ、ああ……ぁぁっ」
あまり激しくしては、本当に今日も
1日中ベッドの上にいる破目になるだろう。
そう思うと手加減してやりたいところなのだが、
ジェイクの裡は熱く、
包み込むように締め付ける感覚に
たまらず思い切り下から突き上げそうになる。
セッ*スの最中に自分をコントロール
出来ないなど、慎之介にとっては考えられない事だ
それでも、そんな自分を引き出したジェイクを
この腕に抱いてしまった事に、
一欠けらの後悔もない。
ジェイクの身体を労わりながらゆっくりと、
しかし出来るだけ早く終わらせてやるために、
ジェイクのイイところを狙って楔の先端を
突き上げた。
*** *** ***
*時間後、慎之介とジェイクの2人は、
嵐山の渡月橋からブラブラ歩き、
嵯峨野大覚寺を参拝、竹林の中にある遊歩道を
歩いている。
「本当に素晴らしかった。本堂と庭園」
「うん、あの庭園は一見の価値アリだね」
「そろそろ昼だが、何食べる?」
「慎さんのリクエストは?」
「ん~、京都と言ったら、懐石料理と湯豆腐だな」
「湯豆腐に京懐石かぁ……いいねぇ」
竹林を通りながら、昼食後の予定を話し合う。
「二条城に着くのが2時位として、他には?
どこか行きたい所ある?」
「やっぱ清水寺は外せんだろ。でも昼食前に ――」
ガイドブックを見ながら歩いていた慎之介が
立ち止まり、ジェイクを見た。
「ん? 何? どしたの?」
立ち止まって振り返ったジェイクにニヤリと笑うと
手を引いて竹林の中へと入った。
「あ、ダメだよ。こっちは立ち入り禁止」
慎之介は無言で竹林を少し奥へと進み、
道から見えるか見えないかの場所で止まる。
「ほんとはさぁ、こんなシチュエーションなら着物を
着せたかったんだが」
は? シチュエーション? 着物?
マジ、慎之介ってば何言ってんだ。
ジェイクは、物凄く嫌な予感がした。
慎之介の笑いが、凄く……
「な……なんで?」
「それを俺に言わせる気?」
慎之介がジェイクの耳元で息を吐きながら囁いて、
舌を入れた。
「……っぁ……」
「声を立てると聞こえるかもな」
笑いながら服の中にてを滑らせて乳首を摘んだ。
「あ ―― っ、ん……っ」
まずい! 人に聞こえる!
ジェイクは手を口に当てて声を殺した。
慎之介はここでする気なんだ……。
必死で抵抗するジェイクの手を慎之介が掴んだ!
本気だ ――本気で……ここで?!
「み、見られちゃうよ……」
「見せつけてやれ。本当は道の真ん中でしようと思った
くらいだから」
「……っ」
人は年を重ねると”肝が据わる”というか……
かなり大胆になるものなんだ……
ジェイクを見て笑う顔が優しくて意地悪で。
こんな場所もスリルがあってたまには良いかも……
などと思ってしまう。
ジェイクは微笑み自分から慎之介にキスをした。
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