溺愛! ダーリン

NADIA 川上

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何ってこった! ツイてねぇ……

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 古いクライアントの権藤茂三翁からの依頼で
 東京都下の主だった国公立校が2学期になる
 9月*日から、私立の名門進学校・祠堂学院
 高等部へ体育の副担当として赴任する。
 
 因みにこの学校へはあのヘタレ坊主・綱吉も
 通っている。
 あいつ……ただの悩めるませガキだと思ってたら
 意外と頭は良かったらしい。
 
 しかし、学校ではなかなかの問題児として
 扱われているらしく、俺は初勤務早々、
 教頭と学年主任から奴のお守りを仰せつかって
 しまった。
 
 あまけに、嫌味な上司&先輩、
 くそ生意気で可愛げなど全くない生徒、
 面倒なPTA ――。

 いい事なんかちっともありゃしねぇ。
 あ~ぁ、何かないもんか……この殺伐とした毎日に
 僅かでもいいから潤いは。



「―― これで美人の女性教諭でもいりゃあ少しは
 ヤり甲斐もあるってもんだが、既に女を捨てたような
 オバサンしかいねぇし、保険医まで男ときてる……
 あり得ねぇ、最悪」

「いいじゃないの、高校教師。ちょっと若いってだけで
 女子高生にモテモテだぜぇ。
 大体お前はいつも贅沢なんだよ」


 こいつは物心ついた頃からの腐れ縁でかれこれ
 **年越しの付き合いになる、
 保険医(養護教諭)日向 英之。
 この学校への赴任がきっかけで2年ぶりに再会した。


「あんな小煩いのにモテても嬉しくない」

「だからお前は贅沢だっての。この広い世の中にゃな、
 生まれてこのかた女っ気ゼロって侘びしい男もいるん
 だぞ~」

「引く手も数多のお前がそれを言うか?」

「けど、山ノ内達が言ってるヤンキー集団、あいつら
 そんなややこしい連中でもないぞ」

「知ってるのか?」

「まぁな。喧嘩の怪我で割りとよくココに来るから。
 手ぇかかるとしたら、今泉くらいじゃないかな」

「ちょっと待て、今泉って、今泉綱吉の事か?」

「おっ。さすが優等生はインプット済みか。
 何を隠そう彼が連中のリーダー格だ。”祠堂の悪魔”
 って有名だぜぇ。奴が1度暴れ出すと ――
 辺りは地獄と化す! なぁんてな」


 ……マジかよ。

 とりあえず、そいつらに当たりをつけて、
 俺が勤務してる間は面倒起こさねぇように
 言っとかないと……。
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