夜の街で

ドルドレオン

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エピローグ — 新しい朝

街に朝日が差し込むと、世界はほんの少しだけ優しくなっていた。僕とミカは、図書館の前のベンチに並んで座っていた。

あの不思議な街も、時間が戻り、動き出した。けれど、僕たちの心の中にある「時間のない街」は消えたわけじゃない。むしろ、それはこれからの人生を支える静かな灯火のような存在になった。

ミカは静かに言った。

「これからは、忘れたくない記憶も、手放したい感情も、全部自分の一部として生きていくのね。」

僕は微笑み返しながら答えた。

「そうだね。時間はただ過ぎていくものじゃなくて、僕らがどう生きるかで形を変えるんだ。」

風がそよぎ、木々の葉が揺れる。その音が、まるで未来への祝福のように感じられた。

僕は本棚に戻ったあの藍色の本のことを思い出し、そっと胸に手を当てた。

物語は終わったけど、僕たちの時間は、これからも続いていく。
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