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第5章 緋色の龍宮(饗宴)
5-1.赤い影の接近
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2024年5月某日。
安藤の逮捕から2ヶ月が経過し、かつて欲望が渦巻いた島の利権は、エドワード・黒崎が「ホワイトキャット社」の株を掌握したことで、彼の冷徹な支配下へと収まっていた。
しかし、南太平洋の強烈な陽光がクリスタルブルーの海面を射抜く南の楽園フランス領ニューカレドニア・アール島には平穏など存在しなかった。
その日の朝も、入り江に建つサラ・テヴァリエの隠れ家から、二つの肢体が現れた。黒崎とサラだ。
人は一点の曇りもない全裸のまま、恋人のように指を絡ませ、真っ白な砂浜を横切って桟橋へと向かう。
桟橋の先端で、2人は吸い込まれるように海へとダイブした。泡の尾を引きながら、最短距離で水深20メートルの静寂へと突き進む。
海底の砂紋が広がるその場所で、2人の狂おしい「朝の儀式」が始まった。
無酸素の極限状態。サラは水中で身を翻すと、黒崎の逞しい太腿の間に顔を埋め、彼の昂りきったブツを深く口に含んだ。
肺が圧縮される水圧の中で、彼女の舌が熱く蠢く。同時に、黒崎もまたサラの腰を引き寄せ、密に茂った局部に顔を押し当てた。
溢れ出す愛液を逃さぬよう、執拗にその深淵を舐め回し、繊細な突起を鋭く弾く。
互いの口から漏れる銀色の気泡が、青い闇へと消えていく。
視界が白濁し始めた時、黒崎はサラを抱き直し、その最深部へと自身を貫き通した。
水圧に抗いながら繰り返される野性的なピストン。
絶頂の瞬間、黒崎はサラの奥深くに熱い種子を解き放つ。
2人は結合を解かぬまま、互いの身体を固くロックし、唇を重ねて酸素を共有しながら、ゆっくりと水面へと浮上を開始した。
その光景を、500メートルほど離れた駐車場から、小さな双眼鏡で見つめる視線があった。真っ赤な極小ビキニを纏った女が、レンズ越しに感嘆の吐息を漏らす。
「……5分12秒。水中でおそらく愛撫を交わし、結合したままの浮上。なんて凄まじい肺活量……。本物だわ」
2人が波打ち際に辿り着き、結合を解いて砂浜に腰掛けた時、女は姿を現した。
175cmを超える長身。しなやかな肢体は鋼のような弾力を湛え、漆黒の長い髪をなびかせながら歩いてくる。その「真っ赤なTバック極小ビキニ」は、動くたびに彼女の豊かな乳房と、滑らかに剃り上げられた局部の境界線を危うく晒していた。
「……見事な潜行でした。上海のプールでは決してお目にかかれない、野生の極致です」
女は2人の目の前で立ち止まった。30歳の成熟した美しさを放つ王麗(ワン・リー)は、赤龍エンタープライズのCEOという肩書きを脱ぎ捨てた「雌」の顔をしていた。
「赤龍エンタープライズCEOのワン・リーと申します。サラ様、私はあなたの「VANTABLACK(ヴァンタブラック)」での一瞬を、網膜に焼き付けてきました。あなたの映像作品は、私の孤独なトレーニングを支える聖書(バイブル)でした」
リーは黒崎の逞しい身体を熱心に見つめ、次いでサラの瞳を射抜いた。
「私はフリーダイビング中国代表時に、非公式ですが、閉息潜水8分、ノーフィンで水深80メートルを記録しました。また、フィンを使わない平行潜水では180メートルを泳ぎ切りました。ですが、この水着を理由に競技の世界から追放されました。……私は、より深い場所での『自由』と、あなたという真珠を手に入れるためにここに来たのです」
安藤の逮捕から2ヶ月が経過し、かつて欲望が渦巻いた島の利権は、エドワード・黒崎が「ホワイトキャット社」の株を掌握したことで、彼の冷徹な支配下へと収まっていた。
しかし、南太平洋の強烈な陽光がクリスタルブルーの海面を射抜く南の楽園フランス領ニューカレドニア・アール島には平穏など存在しなかった。
その日の朝も、入り江に建つサラ・テヴァリエの隠れ家から、二つの肢体が現れた。黒崎とサラだ。
人は一点の曇りもない全裸のまま、恋人のように指を絡ませ、真っ白な砂浜を横切って桟橋へと向かう。
桟橋の先端で、2人は吸い込まれるように海へとダイブした。泡の尾を引きながら、最短距離で水深20メートルの静寂へと突き進む。
海底の砂紋が広がるその場所で、2人の狂おしい「朝の儀式」が始まった。
無酸素の極限状態。サラは水中で身を翻すと、黒崎の逞しい太腿の間に顔を埋め、彼の昂りきったブツを深く口に含んだ。
肺が圧縮される水圧の中で、彼女の舌が熱く蠢く。同時に、黒崎もまたサラの腰を引き寄せ、密に茂った局部に顔を押し当てた。
溢れ出す愛液を逃さぬよう、執拗にその深淵を舐め回し、繊細な突起を鋭く弾く。
互いの口から漏れる銀色の気泡が、青い闇へと消えていく。
視界が白濁し始めた時、黒崎はサラを抱き直し、その最深部へと自身を貫き通した。
水圧に抗いながら繰り返される野性的なピストン。
絶頂の瞬間、黒崎はサラの奥深くに熱い種子を解き放つ。
2人は結合を解かぬまま、互いの身体を固くロックし、唇を重ねて酸素を共有しながら、ゆっくりと水面へと浮上を開始した。
その光景を、500メートルほど離れた駐車場から、小さな双眼鏡で見つめる視線があった。真っ赤な極小ビキニを纏った女が、レンズ越しに感嘆の吐息を漏らす。
「……5分12秒。水中でおそらく愛撫を交わし、結合したままの浮上。なんて凄まじい肺活量……。本物だわ」
2人が波打ち際に辿り着き、結合を解いて砂浜に腰掛けた時、女は姿を現した。
175cmを超える長身。しなやかな肢体は鋼のような弾力を湛え、漆黒の長い髪をなびかせながら歩いてくる。その「真っ赤なTバック極小ビキニ」は、動くたびに彼女の豊かな乳房と、滑らかに剃り上げられた局部の境界線を危うく晒していた。
「……見事な潜行でした。上海のプールでは決してお目にかかれない、野生の極致です」
女は2人の目の前で立ち止まった。30歳の成熟した美しさを放つ王麗(ワン・リー)は、赤龍エンタープライズのCEOという肩書きを脱ぎ捨てた「雌」の顔をしていた。
「赤龍エンタープライズCEOのワン・リーと申します。サラ様、私はあなたの「VANTABLACK(ヴァンタブラック)」での一瞬を、網膜に焼き付けてきました。あなたの映像作品は、私の孤独なトレーニングを支える聖書(バイブル)でした」
リーは黒崎の逞しい身体を熱心に見つめ、次いでサラの瞳を射抜いた。
「私はフリーダイビング中国代表時に、非公式ですが、閉息潜水8分、ノーフィンで水深80メートルを記録しました。また、フィンを使わない平行潜水では180メートルを泳ぎ切りました。ですが、この水着を理由に競技の世界から追放されました。……私は、より深い場所での『自由』と、あなたという真珠を手に入れるためにここに来たのです」
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