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キャラメルひとつぶ
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バッグの中にはトウシューズとキャラメルの箱。
お気に入りのレッスンバッグに詰めこんで、学校帰りに莉瀬はまっすぐスタジオに向かう。
まだ通うようになって丸三年も経っていないスタジオ。
でもまだ中学一年生の莉瀬にとってはじゅうぶんに長い時間であった。
莉瀬の基準で、ではあるのだが。
自分にとってのその『長い時間』が、実のところ長いどころか、むしろ短すぎるくらいだということは痛いほどよくわかっている。
それでも莉瀬の足取りは軽かった。
それもそのはず、莉瀬にとって一番楽しい場所へ行くのだから。
スタジオは、学校のある町とはとなりの市にある。
だからレッスンのある日だけ、駅に向かって電車で通っていいことになっていた。
レッスンバッグにはしっかり、それに使うICカードもついているのだ。
急ぐ時間ではないけれど、早く着くにこしたことはない。
駅は学校から歩いて十五分。
学校からは遠くないけれど、家からは少し離れている。
あまり便利な場所ではない。
それでもちっとも苦にはならない。
お気に入りのレッスンバッグに詰めこんで、学校帰りに莉瀬はまっすぐスタジオに向かう。
まだ通うようになって丸三年も経っていないスタジオ。
でもまだ中学一年生の莉瀬にとってはじゅうぶんに長い時間であった。
莉瀬の基準で、ではあるのだが。
自分にとってのその『長い時間』が、実のところ長いどころか、むしろ短すぎるくらいだということは痛いほどよくわかっている。
それでも莉瀬の足取りは軽かった。
それもそのはず、莉瀬にとって一番楽しい場所へ行くのだから。
スタジオは、学校のある町とはとなりの市にある。
だからレッスンのある日だけ、駅に向かって電車で通っていいことになっていた。
レッスンバッグにはしっかり、それに使うICカードもついているのだ。
急ぐ時間ではないけれど、早く着くにこしたことはない。
駅は学校から歩いて十五分。
学校からは遠くないけれど、家からは少し離れている。
あまり便利な場所ではない。
それでもちっとも苦にはならない。
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