トウシューズにはキャラメルひとつぶ

バレエとの出会い

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　そして家に帰って、すぐに家のパソコンに『バレエ』と入力していろいろと調べて……莉瀬は絶望した。

　まるっきり、お母さんの言ったとおりだったのだから。

『五才くらいまでに習いはじめるのが理想的です』

『体の柔軟のほか、踊ることに慣れるには時間がかかります』

　要約すると、そのようなことが書いてあったのだと思う。

　一応、救いはあった。

『大人のクラス』というものが紹介されていたのだ。

　そこには中学生などでバレエをはじめた子も入れる、などと書いてあった。

　なんだ、できるんじゃない。

　思った莉瀬だったが『大人のクラス』の紹介ページを読んでいくうちに思った。

　なにかが違う。

　幼いなりにあちこち読んで、なんとなく知った。

『大人のクラス』は趣味の習いごとでしかないのだ。

　つまり、『将来バレリーナになりたい』とか『本気で踊ってみたい』とか、そういう目的ではないのだ。