25 / 125
次回の発表会は……
2
しおりを挟む
なので、このときだけは大人クラスのひとたちの中に、混ぜてもらった。
演じたのは『四季』という、森の一年を描いた大きな作品の中の、夏の草木の妖精の役。
かわいい役だったけれど、立場としては少し不本意。
でも文句は言わなかった。
わがままを言う資格はないと思ったからだ。
それでも初めての発表会。
立てるだけで幸せだと思った。
舞台の上から見た景色は、今でも忘れられない。
客席は明かりを落としてあって、舞台だけが光に包まれている。
その中を、舞うバレリーナは本当に妖精のよう。
魔法にかけられたようだった。
莉瀬はあっというまに終わってしまった自分の番のあと、決意した。
いつかはこの大きな舞台に一人で立つんだ。
本当は『プリマ』になりたい。
プリマとは、『プリマ・バレリーナ』のことでバレリーナの最高ランクのことをさす。
簡単にいえばその集団の中で一番うまいひとや、一番いい役のひとのことだ。
有名な作品、『白鳥の湖』だったら『オデット』であるし、『眠れる森の美女』であれば『オーロラ姫』。
役でいったらだいたいお姫さま。
二回目の発表会で、なんてことはもちろん、無理だろう。
自分はバレエを習いはじめたのが遅いという理由もある。
はじめるときに、それは覚悟していた。
プロのバレリーナになることは、自分にはきっと難しいのだろうと。
演じたのは『四季』という、森の一年を描いた大きな作品の中の、夏の草木の妖精の役。
かわいい役だったけれど、立場としては少し不本意。
でも文句は言わなかった。
わがままを言う資格はないと思ったからだ。
それでも初めての発表会。
立てるだけで幸せだと思った。
舞台の上から見た景色は、今でも忘れられない。
客席は明かりを落としてあって、舞台だけが光に包まれている。
その中を、舞うバレリーナは本当に妖精のよう。
魔法にかけられたようだった。
莉瀬はあっというまに終わってしまった自分の番のあと、決意した。
いつかはこの大きな舞台に一人で立つんだ。
本当は『プリマ』になりたい。
プリマとは、『プリマ・バレリーナ』のことでバレリーナの最高ランクのことをさす。
簡単にいえばその集団の中で一番うまいひとや、一番いい役のひとのことだ。
有名な作品、『白鳥の湖』だったら『オデット』であるし、『眠れる森の美女』であれば『オーロラ姫』。
役でいったらだいたいお姫さま。
二回目の発表会で、なんてことはもちろん、無理だろう。
自分はバレエを習いはじめたのが遅いという理由もある。
はじめるときに、それは覚悟していた。
プロのバレリーナになることは、自分にはきっと難しいのだろうと。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる