32 / 32
第一章 リオン幼年期
30.「封印地⑥」
しおりを挟む
ミルザの脳裏の中でリオンと出会ってからのすべての記憶、そしてそれ以前の記憶も含めてすべてがゆっくりと思い出され、そして過ぎ去って行った。
それは時間からすると、一秒にも満たない一瞬の出来事だった。
崩壊する岩盤と少しずつ近づく溶岩の海面の狭間で、フワリフワリと羽毛の様にゆっくりと重力に従って落ちて行く、なぜか心地のよい感覚だった。
ミルザと共に空中に漂うリオンも同じ感覚であった。
堕ちて行く空間の中で二人の精神は肉体から離れ、融合して行くかの様だった。
「ミルザさんやったよ。
僕はやっとすべてから解放されたみたいだ。
これでもう誰も傷つけずに悩んだり悲しむ事もないんだね」
「リオンお前は勝ったんだ。
自分自身の意思で自分のやりたい事を貫き通せたんだ。
今オレがここに居る事がそれを証明している。
ありがとう」
「こちらこそありがとう。
短い間だったけどミルザさんやサラ、そしてターニアさんと出会えた事はきっと忘れないよ。
すべてにさよならする前に最後の僕の願い受け止めてくれるよね?」
………
………
………
「……すまないリオンそれは出来そうにないな!!」
ミルザは雑巾の様にズタズタに朽ちた体の力を絞り出し大声でそう叫ぶと、腰に巻き付けてあったドクロの杖を取り出し勢いよくリオンの体に向けて放り投げた!
「受けとれぃぃっっ!!」
スシューーゥンッ!!
リオンに向かって真っ直ぐに勢い良く投げられた杖は、杖自らの意思でリオンに向かっているようにスピードを増して空中を進んで行った。
ズグシャッッ!!
勢い良く投げられた杖は、リオンの体の中心部に深く突き刺さった。
「グッ……グォォオ!」
先程巨人に引き裂かれたリオンの巨体は、再び緑色の血渋きをほとばしらせた。
リオンの叫びと同時に、突き刺さった杖の先ドクロの眼球の窪みからは目映い青色の光がこぼれた。
青い光は次第に大きくなり、再びリオンの体を包み出した。
リオンは光に包まれ少年の姿へと戻り始めた、しかしその姿は以前の少年の姿とは違った姿だった……
その様子をぼんやりと見つめていたミルザは、加速して行く重力、溶岩の海へと向かう自身の体に抗う事なく身を任せていた。
今のミルザには溶岩の熱すら暖かく優しく思えた。
ミルザの肉体は溶岩の海に接する事なく、上空で燃え始め足元から次第に気化し始めていた。
それは時間からすると、一秒にも満たない一瞬の出来事だった。
崩壊する岩盤と少しずつ近づく溶岩の海面の狭間で、フワリフワリと羽毛の様にゆっくりと重力に従って落ちて行く、なぜか心地のよい感覚だった。
ミルザと共に空中に漂うリオンも同じ感覚であった。
堕ちて行く空間の中で二人の精神は肉体から離れ、融合して行くかの様だった。
「ミルザさんやったよ。
僕はやっとすべてから解放されたみたいだ。
これでもう誰も傷つけずに悩んだり悲しむ事もないんだね」
「リオンお前は勝ったんだ。
自分自身の意思で自分のやりたい事を貫き通せたんだ。
今オレがここに居る事がそれを証明している。
ありがとう」
「こちらこそありがとう。
短い間だったけどミルザさんやサラ、そしてターニアさんと出会えた事はきっと忘れないよ。
すべてにさよならする前に最後の僕の願い受け止めてくれるよね?」
………
………
………
「……すまないリオンそれは出来そうにないな!!」
ミルザは雑巾の様にズタズタに朽ちた体の力を絞り出し大声でそう叫ぶと、腰に巻き付けてあったドクロの杖を取り出し勢いよくリオンの体に向けて放り投げた!
「受けとれぃぃっっ!!」
スシューーゥンッ!!
リオンに向かって真っ直ぐに勢い良く投げられた杖は、杖自らの意思でリオンに向かっているようにスピードを増して空中を進んで行った。
ズグシャッッ!!
勢い良く投げられた杖は、リオンの体の中心部に深く突き刺さった。
「グッ……グォォオ!」
先程巨人に引き裂かれたリオンの巨体は、再び緑色の血渋きをほとばしらせた。
リオンの叫びと同時に、突き刺さった杖の先ドクロの眼球の窪みからは目映い青色の光がこぼれた。
青い光は次第に大きくなり、再びリオンの体を包み出した。
リオンは光に包まれ少年の姿へと戻り始めた、しかしその姿は以前の少年の姿とは違った姿だった……
その様子をぼんやりと見つめていたミルザは、加速して行く重力、溶岩の海へと向かう自身の体に抗う事なく身を任せていた。
今のミルザには溶岩の熱すら暖かく優しく思えた。
ミルザの肉体は溶岩の海に接する事なく、上空で燃え始め足元から次第に気化し始めていた。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
おもしろい!
お気に入りに登録しました~
お気に入り登録、感想書き込みありがとうございます!
大変モチベーション上がります。
ゆっくりかもれませんが、長い物語を書いて行きたいと思ってますので、よろしくお願いします。
シリアスでリアルな感じがいいですね(^-^)
いつも先の話が気になります。
お気に入り登録して、いつも楽しく読ませて頂いてます。
お気に入り登録ありがとうございます!
シリアス感は意識してますので、そう言って頂けると嬉しいです!
少し投稿に時間がかかる時がありますが、気長に待って頂けると助かります。
なんだかダークな感じで続きが気になります(^^)これから読ませてもらいますね♪
お気に入り登録ありがとうございます!
始めての作品投稿なので、コメント大変嬉しく、モチベーション上がります!
投稿は、やや時間かかる場合があるかもしれませんが、気長に待って頂けると助かります💦