虹色の物語が 僕の日常

紫陽花 小雨

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スタートワーク!

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 少し離れたバラバラに皆の定位置へと向かう。
 もちろん、私、ブーゲンビリアもさっきの森の中の広場へと向かう。
 もっちろん、ダッシュで!
 皆の知っている通り、私は「赤ずきん」の担当で、皆も集まっていた。

「やっほー!みんなおはよう!」

 皆も気付いて挨拶をしてくれる。
 まずは、皆とラジオ体操から始まり、私から時計回りで掛け声をしていく。

「いっちにーさんし~!」
『ごーろくななはち!』

 と、私が言って、皆が返す。
 次は、オオカミさん、その次は赤ずきんちゃん、おばあちゃん、お母さん、猟師さん…。
 元気良くラジオ体操から始まらないと、怪我とかしちゃ痛いし、良くないからね。
 ラジオ体操を終わらすと、皆でお稽古をする。
 まずは一通り通して、そのあとは初めの赤ずきんの家でティータイム!

「最近、オオカミだからいちいち初めはぬいぐるみと間違われるんですよ~!」
「私は、赤ずきんを撮り忘れて、クスクス笑われたりするよ~。」
「とり忘れはわしゃもあるよ~。」
「俺は銃持ち歩くとさすがにブーゲンビリアさんに捕えられちゃうからないかな~。」
「確かに、それはダメですね。」
「そーだよ。私がいつでも捕らえちゃうよ!」

 皆で、私の言葉に笑う。
 皆とはいつも、笑顔になる話をするのが日常!
 すると、「ジリリリリ!」と、目覚まし時計の様な音が空からこの世界の皆に伝わる様に鳴り響く。
 そう、これから皆の仕事。
 子供達や大人が手をとり、絵本の中のこと話を皆に流れる。
 絵を頭に流れる様にするのが私達の仕事!
 今日も、何回も、彼等は演じる。
 私は少し離れた。映らない森の中から眺める。
 それが私達の仕事。
 そういや、他はどうなのかな?


 ルンペン、ルチャーの場合、ナレーションは僕、ルチャー。
 まず2人が着くと1人除き、ほぼ全員が集まっている。

「おはよう。」
「おはよ~!」

 ルンペンは着ている皆を見て、1つため息をこぼし、頭を抱える。
 すると、

「ごーーーーめんなさーーい!」

 と、大きな叫び声をあげながら猛ダッシュ。
 にーさんが頭を抱える事になっているのは、白うさぎさんの遅刻。
 さすが、演技通りと言いたいけど、ここまでしなくていいからね!と、ツッコミたくなるほどの遅刻数だ。

「しーろーうーさーぎ!何回も遅刻をするなと言ってるだろうが!」
「ごめんなさーい!」
「はぁ…、もういい。通すぞ。」
『はい!』

 僕達は白うさぎさんのくる間に自由で軽い体操をしているので、すぐに通す。
 一応何回か通して、そのあとは自由。
 バラバラになってトークタイムに良くなる。
 僕はチェシャ猫さんと寝ることの話、兄さんは帽子屋さんと紅茶の話をしている。
 そのあと、スタートの合図がなるよ~。
 次はクルナ!


 クルナの場合だよ。もちろん、クルナがバトンタッチしているよ。

「皆、おはよう!」
『おはようございます!』

 高貴な感じの為、挨拶などは敬語。
 皆慣れてきて、いい感じだけど、まずはお茶会をして、雰囲気を高めて、軽く通して、お茶会をしていた席に戻って、どうしたらいいかとか、普通に楽しくトークしたりして、始まるよ。
 かたぐるしい感じに見えたかもしれないけど、かなりの仲良しさんだから、皆でご飯とかもよく行くよ。
 仲良いことはいいことだよ(*^^*)
 次はフワリかな?


 フワリの場合。もちろんフワリがナレーションです~♪
 まずは、着いたらごあいさつです~♪

「皆~、おはようございます~♪こっちこっち~♪」

 と、大きく手を振って見つけてもらってからの挨拶します。
 普通に登場しても、小さいから朝みたいに気づかれないんです…(´・ω・`)
 だけど、元気良くするのが好きだからいいんです~♪
 えっと、まずまず~、点呼を取る。
 子供とか海賊の人達とか、たまにすくないとかだと危ないからです。
 そのあとは、用事してから、体操して、確認して、楽しい自由でスタートするのが、僕達なんです~♪
 次は、クロラ。大丈夫かな…。


ク、クロラの場合。わっ、私がナレーションさせていただきます…。

「おはようございます、皆さん!」
『おはようございます!』

 別に、クルナさんみたいに決めては無いんですけど、しっかり挨拶することは心がけています。
 次は点呼をとって、皆さんがいる事を確認します。
 あっ、今日も皆、揃ってた、よかった~。
 じゃなくて、その次に怪我とかしないように体操して、用意してから、一通り通してから、森の中でお話をします。
 お話は普通の話じゃなくて、ここをこうした方がいいよとかここが今日は遅かったとかを話し合うようにしています。
 それから、始まりの音が聞こえて始まります。
 これで、皆さん回りましたか?
 えっ、いつもよりおどおどしないんだね?
 なっ、なんかごめんなさい…。
 仕事になると、他の人達に負けたくなくて、しっかりしなきゃってなるんです。


 クロラもこんなにしっかりしてるんだ~♪
 なんか、初めて知ってよかったと思うんだ~♪
 こんな、スタートを切っていつも通り、仕事についていく。
 そんな姿を見るのは仕事だけど、とても楽しい時間。
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