転生女神は最愛の竜と甘い日々を過ごしたい

紅乃璃雨-こうの りう-

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第六話 穏やかな日

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 私がミルスマギナで調合屋を始めて、一ヶ月が経った。隣に住むシャローテたちのおかげでここでの生活にもようやく慣れてきた私は、家の裏手にある小さな庭へと来て植物に水遣りをしている。

「ええっと、この花は採取して水に浸して…こっちの芽と葉は乾燥させるから籠に入れて…今日はこれくらいかな」

 大量に届いていた引っ越し祝いの内、調合によく使うものが育つ種はこうして庭に植えて栽培している。普通の植物よりも成長速度が速いのは、植物の神であるフォルプラントスが贈ってくれたからだろう。
 ありがたいのだけど、こちらの消費が間に合わないのでどんどん倉庫に溜まっていく。

「調合薬もそんなに長持ちするものじゃないしなぁ…うーん、どうすればいいかシャローテとフィーリに聞いてみよう」

 今日の採取をあらかた終えてから私はそう口にして、ぱたぱたと土を払う。裏口から調合部屋に入り、採取したものを倉庫に入れたり、専用の保存瓶に入れたりしたところで、後ろからぎゅっと抱きしめられた。

「わ、おはようグラン」
「おはよう、ミーフェ」

 いつもの朝の挨拶と口付けを交わし、ちょっといちゃいちゃしてから二階へ行って朝食を食べる。それからそれぞれの支度をし、店の入り口兼玄関で私はグランを見送る。

「では行ってくる。昼には一度戻ってくるよ」
「うん、いってらっしゃい。大丈夫だと思うけど、気をつけてね」
「ああ」

 少し長い口付けをし、ギルドの仕事へ向かう彼の背に手を振って、私も店先の看板を表にする。暁の調合屋、今日もゆるゆるっと開店。

 *

 私のお店はぽつぽつとお客さんが来る程度の賑わいだ。あまり私の店が知られていないのも理由かもしれないが、この位のほうがのんびり出来て良い。
 からん、と扉に取り付けてあるベルが鳴ったので視線を向ける。何度かお店で治癒薬を買ってくれたことのある冒険者の少女が立っていた。

「こんにちは」
「あ、こ、こんにちは!あの、このお守りって売ってるんですか?!」

 声を掛けるときちんと返してくれた少女は、そのまま勢いをつけて私のところまでやって来た。そして、見せてくれたのは私が治癒薬を買ってくれた人に渡していたお守りだ。真っ二つに割れているが、間違いない。
 というか、割れてるって事は危機的状況だったんだろう。これ、致命の一撃を一度だけ防いでくれるように私が加護をつけていたし。

「これのおかげで私も仲間も、命からがら迷宮から帰還出来たんです!このお守り、売って頂けませんか?!」

 お願いします、と頭を下げる少女に私はどうするかと悩む。
 攻撃を防いでくれるお守りがあるから、と迷宮に入って死んでしまっては悲しいし、失う命を減らしたくて冒険者の子には渡していたけれど、それを過信する子が出てくればお守りの意味が無いし…。
 自分の力に見合った迷宮に行けばいいけれど、そうはいかないのが人間だろうしなぁ。

「えーと…申し訳ないのですが、もうこのお守りは無いんです。とある高名な神官様に譲り受けたものなので、現物はもう…」
「そ、そうなんですか…うう、残念ですけどそれなら仕方ないですね…」

 めちゃくちゃ落ち込んでる冒険者の少女にちょっと心が痛くなる。でも、お守りを売ってしまってはこの子や他の冒険者たちのためにならないし、最適な行動だと思っておこう。
 しょぼんとした少女は治癒薬を幾つか買ってから、店を去って行った。

「…迷宮ってどんな危険があるんだろう…?それにあわせたお守りなら、売っても大丈夫かな…」

 私が何も考えずに作ったお守りはちょっと駄目そうだけど、ちょっと効果を弱めれば売っても問題ないかもしれない。まあ、調合屋で売るようなものではないけれど。
 迷宮に行くのならグランと一緒に行くのがいいかな、と考えていると、またベルが鳴る。入ってきたのは顔なじみになりつつある冒険者の人たちだ。

「こ、こんにちは!」
「こんにちは」

 にこりと笑って挨拶を返すと、なぜだか冒険者たちがざわめいた。なにやら話し合ってから調合薬の並んでいる棚の前に移動し、一人の冒険者が私の方へと近寄ってきた。なんだろう?

「あ、あの……俺と付き合ってください!!」
「……えっと…」

 付き合ってくれと言われてどこに、なんて鈍感な台詞を吐くつもりはないけれど、これはどう断るべきなんだろうか。はっきりと言ったほうが彼のためかな…。

「あの…私、結婚してます」
「………え…けっこんって、その…人妻?」
「そう、ですね。私には夫が居るので、お付き合いはできません。ごめんなさい」

 きっぱり断ると、彼はがくんと床に崩れ落ちた。時折聞こえる嗚咽になんだか罪悪感のようなものが湧くが、こればかりはどうしようもない。潔く諦めてくれればいいのだけれど。

「う、うう…っ」
「振られたんだから潔く諦めろよー。お騒がせしてすみません、それじゃっ」
「この治癒薬三つくださーい」

 泣き崩れている彼の首根っこを引っ掴んだ青年は、ずるずると引き摺って店の外へと歩いて行く。それを呆れた目で見ていた同じ仲間らしい少女が治癒薬を買っていき、他の子たちも私に頭を下げて店を出て行った。
 これは…告白に仲間が付き合わされたのだろうか。

「―…いま、店から出てきた子たちは…?」
「あ、お帰りなさいグラン」
「ああ、ただいま。何かあったのか?」

 さっきの子達と入れ違いで帰ってきたのはグランだ。泣いている子を引き摺って行く姿に困惑するのは当然だろうけど、うーんどう話そうか。

「えっとね、さっきの子にお付き合いを申し込まれてね、私は結婚してるから出来ませんって。それで、衝撃を受けて泣いちゃったみたいで…そのまま仲間の子に引き摺られて行ったの」
「…そうか」

 経緯を話すとグランはちょっとだけ沈んでいるように見える。何か落ち込むようなことは言ってないと思うんだけど、と考えていると、彼は私の傍に来てぎゅうっと抱きしめてきた。

「グラン?どうしたの?」
「……いや、君を抱きしめたくなっただけだ」
「それならいいけど、何かあるなら言ってね?」
「ああ」

 ぎゅうぎゅうと抱きしめてくるグランの好きにさせる。きっと何かしらの寂しさか不安を感じたからだろうし、私を抱きしめることでいくらかはその感情が緩和されるし。
 なんとなくグランの不安に思い当たったので、彼が満足するまでずっと抱きしめられ続けていた。

 *

 告白されたりなんだりはあったけれど、今日も平穏に一日が終わった。
 一日の疲れを癒すために湯を張った浴槽へ浸かり、ぐーっと体を伸ばす。

「はふぅ…やっぱりお風呂は気持ちいいなぁ…。ちゃんと広めておいて良かった」

 この世界ではという言い方が正しいのかどうかは分からないけれど、この世界ではお風呂に入るという行為は一般的だ。どんなに小さな村でも浴場があり、お風呂に入ることが出来る。
 私がものすごーく布教した甲斐あってか、一万年後の世界でも人々の習慣として残っている。ありがたい事だ。

「んー…っ、あんまり長いとグランを待たせちゃうし、そろそろ上がろうかな」

 ざば、と浴槽から出て、湯を抜くための栓を外してから脱衣所へ行く。濡れた体や髪を拭き、持って来ていた衣服に着替えた。胸の下にある紐を結び、鏡の前で変なところはないか確認する。

「ん、よし。…グラン、喜んでくれるかな」

 私が着ているのは白のベビードールだ。あの初夜の日にグランはベビードールを物凄く気に入ったらしく、あれから何度ももう一度着て欲しいと言われていた。
 あのドレスのようなベビードールはさすがに毎日着られないので断っていたが、この話を何処からか聞いたフィーリとシャローテと共に新しいのを買いに行った。行って、選んだ内のひとつがこの白いベビードールだ。

「あれより透けてないし、布面積多いけど…気に入ってくれたらいいな」

 少し恥ずかしいけれど、彼が喜んでくれるのなら耐えられる。私はもう一度、鏡の前で確認し意を決して彼の待つ寝室へと向かう。
 なんとなく足音を立てないように歩き、寝室の扉を少し開けてそこから覗き込む。

「…ん、ああ。ミーフェ、待っていたよ」

 グランは私に気付いて、読んでいた本を閉じて寝台横の机に置く。そして私に向かって腕を広げて、おいで、と優しい声で誘う。
 私はあの優しい声に弱い。名前を呼ばれて、おいでと言われると彼の元へ行きたくて堪らなくなる。これが惚れた弱みというやつかもしれない。
 そんな事を頭の片隅で考えつつも、私は寝室へと入る。いつもと違う衣服に身を包んでいる私に彼は気付き、それが純白の薄い衣服…つまりベビードールだと分かった彼は、とても嬉しそうな雰囲気をかもし出していた。

「えと…どう、かな。あの日に着たものとは違うけど…」
「…良く似合っているよ。ミーフェ、もっと近くに。良く見せてくれ」
「う、うん…」

 寝台に腰掛ける彼の前に立つと、じっくりと上から下まで見つめられる。さ、さすがにここまで見つめられてしまうととても恥ずかしい。

「あの、そんなに見つめられると恥ずかしい…」
「ん、ああ、すまない。君がまた着てくれるとは限らないから、目に焼き付けておこうと思ってな」

 そう言ってグランは私を足の間に座らせ、後ろからぎゅっと抱きしめてきた。その手がお腹や太ももを撫でるのは、まあ仕方ない。

「初夜で着ていたものもいいが、こちらもいいな。可愛い、とても興奮する」
「可愛いって言ってもらえるのは嬉しいけど…あの、当たってる…」

 グランの足の間に座っているので、私のお尻のあたりに彼の大きくなった生殖器がどうしても当たってしまう。私に興奮してくれていると分かるのはいいのだけど、ちょっとだけ恥ずかしい。

「君に興奮しているのだから当然だろう。私は君を、ミーフェを抱きたくて堪らないんだ」

 ぐいぐいと押し付けられる生殖器に、私も彼と肌を合わせたいという欲求が膨らんでくる。誘うように彼の手が私の太ももを撫で、欲を隠しきれない声で名前を呼ぶ。

「ミーフェ」
「…うん、いいよ。今夜もあなたでいっぱいにして」

 *

 夜の営みを終え、眠るまでの間の中でグランがぽつりと呟いた。
 
「…以前は毎夜、着て欲しいと思っていたが…さすがに危なすぎるな」
「ん…?どうして?」

 少し眠気に負けていた私はそれを聞きとめ、その理由を問う。すると彼は少し視線を下げて…私の胸、谷間を見つめて口を開く。

「…興奮し過ぎてしまう。君を抱き潰してしまわないように、理性で止めるのが大変だった」
「私はグランになら抱き潰されても構わないけど…うーん、あなたが大変なら週一くらいにする?」
「……そう、だな」

 なんだか複雑そうな表情をしながら頷いたグラン。
 彼はその表情を見せないようにか、ぐっと私を抱き寄せて頭を優しく撫でる。

「グラン?」
「もうおやすみ。君は私よりも力の回復が遅いのだから」

 そう言って、グランは優しく愛おしそうに私の頭を撫でる。その手付きと、彼との行為の疲労で私の瞼はゆっくりと下りていき、眠りにへと誘われていく。
 やがて健やかな寝息がグランの耳に届く。眠りに落ちた愛しい彼女に口付けを落としてから、彼もまた眠るために目を閉じた。


*10月21日、修正
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