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運とはズルく見えること
やりたい出来ない
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運動場に行くとホワイトボードの前に先生が立っていた。その前に俺たちが各々座ったところで先生がペンに蓋をする。
「さて、クラス競技の練習に入る前に」
これも授業の一環なのでと前置きをして、先生が体を横にずらした。太めの文字で「目標を立てよう!」と書かれている。
「それぞれどんな内容でも良いです、小さくても大きくても。ただし、達成する気のないものや全く関係ないものは控えるように」
球技大会終了後に振り返りをする、と言って全員に一枚ずつ用紙が配られた。簡素な枠に「目標」「大会を終えて」と題名が与えられている。
「自由に話し合って、自分が納得できる目標を立ててくださいね」
先生の言葉で皆が寄り集まっていくなか、俺だけ先生の手招きを受けてボードの元へ駆け寄った。
「朝に受けた質問の回答だけど、今いいかな?」
俺が頷くと、先生は答えをくれた。
まず、大会への参加方法はプレイヤーに限らない。練習相手や補助に回ってもいいので、活動に参加すること。次に、練習試合や見学は互いのチームの同意があれば自由に行ってよい。
「最後の答えは選手以外に出来ることなら何でも。これで全部答えられましたか?」
「はい!」
俺は先生に礼をしてからクラスの輪に混じった。ショウカの紙には「全勝!」コルアの紙には「決勝進出」と既に書き込まれていたが、他三人は俺と同じくまだ白紙だ。
「おかえり。良い答えはもらえた?」
フルーの問いに頷いて俺は手短に先生の回答を伝えた。
「だからさ」
俺がちらりとエイテムに視線を向けると、同じくこちらを見た彼女と目が合った。
「あれ……どうかした?」
少し困った表情に見えたので尋ねてみる。
「あの、私のために聞いて下さった……」
言葉の途中だが頷きで答えた。
「ありがとうございます。でも、私が出ないともっと人数差が出て不利になるんじゃ」
「そこでアタシに! 良い案がある」
バッと割り込んできたショウカにエイテムが戸惑いながら顔を向けた。
「このクラスのコーチってのはどう? 外から見たアドバイスとか、他のチームを見て対策立てるとかそういう」
「先生にも協力して貰ってさ」
俺が一言加えて後ろを見ると、先生がコクンと頷いた。
「……その方が得意です。任せてもらえますか?」
「もちろん」
エイテムの言葉にフルーが答えた。その返事でクラスの意志がまとまった気がした。
エイテムが用紙に書き込み始めると、自然と周りにショウカとコルアが寄っていく。その脇で俺とフルーとソールドの白紙トリオも何となく寄り集まった。
「どうするの?」
フルーが俺の紙を覗いてきた。頭に浮かぶのは決勝進出なのだが、どうにも書き込めないでいる。自分がこの大会で一番にやりたいことは勝つこととは違う気がしていた。
「さて、クラス競技の練習に入る前に」
これも授業の一環なのでと前置きをして、先生が体を横にずらした。太めの文字で「目標を立てよう!」と書かれている。
「それぞれどんな内容でも良いです、小さくても大きくても。ただし、達成する気のないものや全く関係ないものは控えるように」
球技大会終了後に振り返りをする、と言って全員に一枚ずつ用紙が配られた。簡素な枠に「目標」「大会を終えて」と題名が与えられている。
「自由に話し合って、自分が納得できる目標を立ててくださいね」
先生の言葉で皆が寄り集まっていくなか、俺だけ先生の手招きを受けてボードの元へ駆け寄った。
「朝に受けた質問の回答だけど、今いいかな?」
俺が頷くと、先生は答えをくれた。
まず、大会への参加方法はプレイヤーに限らない。練習相手や補助に回ってもいいので、活動に参加すること。次に、練習試合や見学は互いのチームの同意があれば自由に行ってよい。
「最後の答えは選手以外に出来ることなら何でも。これで全部答えられましたか?」
「はい!」
俺は先生に礼をしてからクラスの輪に混じった。ショウカの紙には「全勝!」コルアの紙には「決勝進出」と既に書き込まれていたが、他三人は俺と同じくまだ白紙だ。
「おかえり。良い答えはもらえた?」
フルーの問いに頷いて俺は手短に先生の回答を伝えた。
「だからさ」
俺がちらりとエイテムに視線を向けると、同じくこちらを見た彼女と目が合った。
「あれ……どうかした?」
少し困った表情に見えたので尋ねてみる。
「あの、私のために聞いて下さった……」
言葉の途中だが頷きで答えた。
「ありがとうございます。でも、私が出ないともっと人数差が出て不利になるんじゃ」
「そこでアタシに! 良い案がある」
バッと割り込んできたショウカにエイテムが戸惑いながら顔を向けた。
「このクラスのコーチってのはどう? 外から見たアドバイスとか、他のチームを見て対策立てるとかそういう」
「先生にも協力して貰ってさ」
俺が一言加えて後ろを見ると、先生がコクンと頷いた。
「……その方が得意です。任せてもらえますか?」
「もちろん」
エイテムの言葉にフルーが答えた。その返事でクラスの意志がまとまった気がした。
エイテムが用紙に書き込み始めると、自然と周りにショウカとコルアが寄っていく。その脇で俺とフルーとソールドの白紙トリオも何となく寄り集まった。
「どうするの?」
フルーが俺の紙を覗いてきた。頭に浮かぶのは決勝進出なのだが、どうにも書き込めないでいる。自分がこの大会で一番にやりたいことは勝つこととは違う気がしていた。
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