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第27話 開幕 アライブグランプリ
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第27話 開幕 アライブグランプリ
イタリアにて。
「次の開催場所は日本でしたっけ?ミスターグウェン。」
「えぇ……各末使いの生き残りをかけたゲームをするにあたって日本は最も相応しい。」
「ほう……それはそれは。」
「いいですか?ミスターJ。貴方は日本出身であるからこそ気づいていない。アニメや漫画、ヒーローが多い日本だからこそ各末が多い。だからその分、各末使いも多く存在するのです。」
「はぁ……」
「そしてちょうど皆様の願いが集まったところです。」
グウェンは立ち上がり、指をパチンと鳴らす。
「始めましょう……第2000回アライブグランプリを!」
アライブグランプリ、開幕。
「レディースえぇぇんど!男ぉぉぉ!!!」
「ジェントルマンであれよ!」
「男えんどガールズ!」
「男2回来たよ!?」
「ウェルカム!ザ・アライブグランプリ!」
グウェンの声と共に集められた大きな花火が舞い上がる。
「なんだこれ……」
ツッコミ疲れで猪原敗退の予感。
「皆様!願いを決めて頂きありがとうございました!ですが……願いは簡単に叶わねえよ!というわけなんですけどもねぇ!キングくん!」
「ちっ……」
キングは舌打ちをする。
(この男、認知のされ方やこの慣れた感じのオーラ……間違いなく常連だろう。)
一は何となくでそう推理した。
そして周りの戦士の中にも歴戦の勇士のような風格を感じる人間がチラホラと存在している。
「おっと……」
中にはアサナシアも存在しており、メンバーは思いのほか濃い。
「はいみなさんこんにちはぁ!実チャンネルでぇす!今日なんですけれども謎の招待を受け……」
「会場内での撮影はおやめください……」
「ひぃっ!」
配信者の女装した男はグウェンによってあっさりと殺害された。
「ひぃ!」
「本当にやりやがった!」
残り99人。
「さて……オープニングゲームを行う前にちょうどやりやすくなりましたので……これから生き残れる人数の発表をします。」
息を飲むメンバー。
「このゲームで生き残れるのは33人。途中退場も全然オーケー!なので楽しく笑いあり涙ありでやっていきましょうね……!」
一同は困惑している。
「私は……この戦いに勝たなくちゃいけないのです……」
一人の少女は拳を握りしめ、決意を固めた。
「へぇ……悪くないな、あの子。」
「なに?……狙ってんのか一ちゃん?」
「そういうのじゃねーよ。ただ……こういうサバイバルゲームはなんやかんやで肝座ってるもん勝ちな印象でな。」
長い白髪に碧眼といった容姿に大きな胸。……心の中にある紳士魂を持った一は胸を見ながら呟いた。
「おもしれー女……」
「いや君欲しか出てないねぇ!!!」
猪原は思いっきりツッコミを入れた。
「ったく……うるせえよお前ら。」
増井はゆっくりと顔を出した。
会場がザワザワと声を出してる中、明るい空気なのはこの三人だけだろう。猪原は冷静に考えてそう思ったが何人かはやはり堂々としている。
少女も同様である。
「あ、施設長……お久しぶりです。」
少女はパグのマスクを被った男に近づく。
「よ、よぉ……な、なんだよ!きゅ、急に話しかけんなよ!」
「あらあら……相変わらず異性と話すのは苦手なのですね。」
パグ男は頬を赤らめてるとマスク越しにも分かるぐらい熱を出した。
「……コホン。さて皆さん、よろしいかな?今からオープニングゲームを開始する。」
ゴロゴロとビンゴルーレットを回し、出た番号を見つめる。
「53番……」
大きなハンマーでゴーンと元旦の鐘の音のようにJが叩くとゲーム名が出てきた。
「まさか初っ端からこれとはね……」
なんていいニヤリと笑いながら、グウェンはゲーム名を読み上げた。
「竹取式借り物競走……!」
ゲーム名を読み上げ困惑するもの、予想外の問題に首を傾げるもの……挙げ句の果てそもそも理解してない人まで現れている。
「つまり……竹取物語のようにあんたが何かしらの形で無理難題を用意しろってことか?」
「いや、竹取物語のように俺が何かしらの形でお題を与え、そのものを用意しろってことだ。」
「合ってるじゃねえかよ!」
一はかなりグウェンにムカついた。
「とりあえず、ちょうど1/3になれるから……まぁ、頑張ってくれよ。」
その声と共に一同は一斉に走り出した。しかし一名だけすぐに戻ってきた。
「あー……やっぱ運いいわ。」
配信者の遺体をひょいっとぶん投げ、一はそう言った。
「ひ、ひぃ!僕は君が怖いよ!お、お題は……なんだというのだね。」
「……遺体。」
「はい?」
「だから遺体だよ。」
紙を開いてパァーン!と出した一はドヤ顔でそう言い、座り始めた。
「で、で、で、でも!き、君の仲間達を助けないと……君の仲間達はここで脱落だよ!?ひ、ひとりで生き残るのは辛かろう!?そうだろぉ!?」
「……何心配してんだ、主催者風情。」
「は、はぁ!?」
「気にしなくても奴らは来るよ。」
一はそういうと寝ようとする。
「……先越されたか。」
後ろからキングがお題の品を持ってきた。
「ほらよ、お題の龍の子供……タツノオトシゴでいいだろ?」
「ちっ!……お前らなんか嫌いだ!だがルールはルール!五百ポイントを粼一くんに!三百ポイントを君に……」
グウェンはいやいやポイントをあげた。
それから数分後、達成者も増えてきた中で増井、猪原、岩田の三人は未だ戦っていた。
「ヒャッハー!!!」
……世紀末と。
「うわぁ!なんだコイツら!お前らこんなのと戦ってたのか!?」
「うるせえよ岩田……まぁお前の立場になったら俺もこうなるかもしれねえが。」
岩田は落ち着かなかった。そんな岩田に同情する増井。
「……おい、お前ら後ろに親玉がいる。」
「「……え?」」
後ろを振り向くと白髪の王冠を被った男がいた。
「フーハッハッハ!我が名はカオウ!お前達はここで終わるのだゼイアーショック……!」
「なんかいい匂いがしそうな名前だな……」
「「黙っとけ岩田」」
三人を囲むようにモヒカン頭の彼の部下らしき男達はバイクは並び始める。
「ふぅむ……怯えずに余裕そうな表情……やはりか」
「……何かご存知なようで?」
猪原はカオウに問う。
「……ココ最近のアサナシアの落ちぶれっぷりやあの伝説のアイドル粼未来の引退中に起きた事件……そして数年前の研究所の爆発……お前ら、全て関わってるな。」
「まぁ……正確に関わってるのは一くらいだけどな。俺らはあくまでそんなアイツに協力してるだけ。」
「そうか……あのラッキーボーイが君達のリーダーというとこか……ふむ。」
カオウはそう言うと余裕そうな顔で真っ直ぐ見つめた。
「……へぇ、そんな余裕そうな顔してるけど大丈夫?」
猪原が煽る。
「なんだと?お前……もしや、俺の強さに恐れをなしてるな?そうだろう?……ユーアー……」
「フッ……ショックを受けるのはお前だよ。」
電気のような速さで何かが駆け抜けた。
「電気のように速い……こんな走りを見て異常だと思わない方がおかしいくらいコイツは昔から速くてさ。」
「……」
「あんたが挙げた事件には関わってはいないがはっきり言って……うちの新メンバー、相当頼もしいぞ。」
猪原と増井のお題の品をぶん投げて、男は姿を見せる。
「……俺バカだからよぉ、いつも遅咲きなんだよなぁ。」
ゆっくりと歩き出し、首の骨を鳴らしながら現れた。
「お前、やっぱ能力者だよなぁ……岩田。」
「あぁ……」
岩田は自分のお題の品を掲げ、満面の笑みになった。
「お前らの負けだ……。」
「ウィーアーショック!……我が生涯に一片の……!」
残り33人。
つづく
イタリアにて。
「次の開催場所は日本でしたっけ?ミスターグウェン。」
「えぇ……各末使いの生き残りをかけたゲームをするにあたって日本は最も相応しい。」
「ほう……それはそれは。」
「いいですか?ミスターJ。貴方は日本出身であるからこそ気づいていない。アニメや漫画、ヒーローが多い日本だからこそ各末が多い。だからその分、各末使いも多く存在するのです。」
「はぁ……」
「そしてちょうど皆様の願いが集まったところです。」
グウェンは立ち上がり、指をパチンと鳴らす。
「始めましょう……第2000回アライブグランプリを!」
アライブグランプリ、開幕。
「レディースえぇぇんど!男ぉぉぉ!!!」
「ジェントルマンであれよ!」
「男えんどガールズ!」
「男2回来たよ!?」
「ウェルカム!ザ・アライブグランプリ!」
グウェンの声と共に集められた大きな花火が舞い上がる。
「なんだこれ……」
ツッコミ疲れで猪原敗退の予感。
「皆様!願いを決めて頂きありがとうございました!ですが……願いは簡単に叶わねえよ!というわけなんですけどもねぇ!キングくん!」
「ちっ……」
キングは舌打ちをする。
(この男、認知のされ方やこの慣れた感じのオーラ……間違いなく常連だろう。)
一は何となくでそう推理した。
そして周りの戦士の中にも歴戦の勇士のような風格を感じる人間がチラホラと存在している。
「おっと……」
中にはアサナシアも存在しており、メンバーは思いのほか濃い。
「はいみなさんこんにちはぁ!実チャンネルでぇす!今日なんですけれども謎の招待を受け……」
「会場内での撮影はおやめください……」
「ひぃっ!」
配信者の女装した男はグウェンによってあっさりと殺害された。
「ひぃ!」
「本当にやりやがった!」
残り99人。
「さて……オープニングゲームを行う前にちょうどやりやすくなりましたので……これから生き残れる人数の発表をします。」
息を飲むメンバー。
「このゲームで生き残れるのは33人。途中退場も全然オーケー!なので楽しく笑いあり涙ありでやっていきましょうね……!」
一同は困惑している。
「私は……この戦いに勝たなくちゃいけないのです……」
一人の少女は拳を握りしめ、決意を固めた。
「へぇ……悪くないな、あの子。」
「なに?……狙ってんのか一ちゃん?」
「そういうのじゃねーよ。ただ……こういうサバイバルゲームはなんやかんやで肝座ってるもん勝ちな印象でな。」
長い白髪に碧眼といった容姿に大きな胸。……心の中にある紳士魂を持った一は胸を見ながら呟いた。
「おもしれー女……」
「いや君欲しか出てないねぇ!!!」
猪原は思いっきりツッコミを入れた。
「ったく……うるせえよお前ら。」
増井はゆっくりと顔を出した。
会場がザワザワと声を出してる中、明るい空気なのはこの三人だけだろう。猪原は冷静に考えてそう思ったが何人かはやはり堂々としている。
少女も同様である。
「あ、施設長……お久しぶりです。」
少女はパグのマスクを被った男に近づく。
「よ、よぉ……な、なんだよ!きゅ、急に話しかけんなよ!」
「あらあら……相変わらず異性と話すのは苦手なのですね。」
パグ男は頬を赤らめてるとマスク越しにも分かるぐらい熱を出した。
「……コホン。さて皆さん、よろしいかな?今からオープニングゲームを開始する。」
ゴロゴロとビンゴルーレットを回し、出た番号を見つめる。
「53番……」
大きなハンマーでゴーンと元旦の鐘の音のようにJが叩くとゲーム名が出てきた。
「まさか初っ端からこれとはね……」
なんていいニヤリと笑いながら、グウェンはゲーム名を読み上げた。
「竹取式借り物競走……!」
ゲーム名を読み上げ困惑するもの、予想外の問題に首を傾げるもの……挙げ句の果てそもそも理解してない人まで現れている。
「つまり……竹取物語のようにあんたが何かしらの形で無理難題を用意しろってことか?」
「いや、竹取物語のように俺が何かしらの形でお題を与え、そのものを用意しろってことだ。」
「合ってるじゃねえかよ!」
一はかなりグウェンにムカついた。
「とりあえず、ちょうど1/3になれるから……まぁ、頑張ってくれよ。」
その声と共に一同は一斉に走り出した。しかし一名だけすぐに戻ってきた。
「あー……やっぱ運いいわ。」
配信者の遺体をひょいっとぶん投げ、一はそう言った。
「ひ、ひぃ!僕は君が怖いよ!お、お題は……なんだというのだね。」
「……遺体。」
「はい?」
「だから遺体だよ。」
紙を開いてパァーン!と出した一はドヤ顔でそう言い、座り始めた。
「で、で、で、でも!き、君の仲間達を助けないと……君の仲間達はここで脱落だよ!?ひ、ひとりで生き残るのは辛かろう!?そうだろぉ!?」
「……何心配してんだ、主催者風情。」
「は、はぁ!?」
「気にしなくても奴らは来るよ。」
一はそういうと寝ようとする。
「……先越されたか。」
後ろからキングがお題の品を持ってきた。
「ほらよ、お題の龍の子供……タツノオトシゴでいいだろ?」
「ちっ!……お前らなんか嫌いだ!だがルールはルール!五百ポイントを粼一くんに!三百ポイントを君に……」
グウェンはいやいやポイントをあげた。
それから数分後、達成者も増えてきた中で増井、猪原、岩田の三人は未だ戦っていた。
「ヒャッハー!!!」
……世紀末と。
「うわぁ!なんだコイツら!お前らこんなのと戦ってたのか!?」
「うるせえよ岩田……まぁお前の立場になったら俺もこうなるかもしれねえが。」
岩田は落ち着かなかった。そんな岩田に同情する増井。
「……おい、お前ら後ろに親玉がいる。」
「「……え?」」
後ろを振り向くと白髪の王冠を被った男がいた。
「フーハッハッハ!我が名はカオウ!お前達はここで終わるのだゼイアーショック……!」
「なんかいい匂いがしそうな名前だな……」
「「黙っとけ岩田」」
三人を囲むようにモヒカン頭の彼の部下らしき男達はバイクは並び始める。
「ふぅむ……怯えずに余裕そうな表情……やはりか」
「……何かご存知なようで?」
猪原はカオウに問う。
「……ココ最近のアサナシアの落ちぶれっぷりやあの伝説のアイドル粼未来の引退中に起きた事件……そして数年前の研究所の爆発……お前ら、全て関わってるな。」
「まぁ……正確に関わってるのは一くらいだけどな。俺らはあくまでそんなアイツに協力してるだけ。」
「そうか……あのラッキーボーイが君達のリーダーというとこか……ふむ。」
カオウはそう言うと余裕そうな顔で真っ直ぐ見つめた。
「……へぇ、そんな余裕そうな顔してるけど大丈夫?」
猪原が煽る。
「なんだと?お前……もしや、俺の強さに恐れをなしてるな?そうだろう?……ユーアー……」
「フッ……ショックを受けるのはお前だよ。」
電気のような速さで何かが駆け抜けた。
「電気のように速い……こんな走りを見て異常だと思わない方がおかしいくらいコイツは昔から速くてさ。」
「……」
「あんたが挙げた事件には関わってはいないがはっきり言って……うちの新メンバー、相当頼もしいぞ。」
猪原と増井のお題の品をぶん投げて、男は姿を見せる。
「……俺バカだからよぉ、いつも遅咲きなんだよなぁ。」
ゆっくりと歩き出し、首の骨を鳴らしながら現れた。
「お前、やっぱ能力者だよなぁ……岩田。」
「あぁ……」
岩田は自分のお題の品を掲げ、満面の笑みになった。
「お前らの負けだ……。」
「ウィーアーショック!……我が生涯に一片の……!」
残り33人。
つづく
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