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Say goodbye to the past
第13話 洗脳 貴方の行動は自分の意思か
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「こちらを受け取り下さい!」
「女神様!私達にも加護を!」
たくさんの人が一人の少女を崇めている。まるで神にお祈りをするかのようにそれは神聖な空気を漂わせる。
「……足りないわ。」
「はい?」
少女……明神コハナはお布施として持ってきた数万もある金と共に彼らを冷たくあしらう。
「足りないの、そんなんじゃ。」
「では私たちはどうすれば……」
そう言うと明神はニコニコと笑いながらも目は笑わずに信仰者の顔を見つめる。
「怖い思いをすることぐらい簡単よ、死ぬ気でお布施を稼いで渡しなさい。」
信仰者は青ざめただけじゃなく、失禁した。
「……過労死かぁ。最近多いわね。」
ファスタは新聞の記事を見ながらカヌーレと会話する。
「それだけじゃないよ、最近じゃハラスメントだとかブラック企業だとかで騒いでる人ばかり……」
「うぅ……話がリアルになっていく……」
ファスタは笑えない地獄のような社会を知り絶望した。
「別に全てがそうって訳じゃないし昔と今の考え方によって起きてるんだから悲しくも受け入れるしかないのよ。」
カヌーレの発言にファスタは少しばかり苦笑いした。
「そういや一之輔は?最近部活なのかわからんけど遅いわね。」
「うーん、最近のいっちゃん確かに遅いなぁ。」
一方その頃、俺は。
「もうすぐだよ!ほらもっとシャキッと走って!」
クソ暑い外で体育祭だかなんかの練習をしていた。うちのクラスは1年生でありながらそれぞれの部活のエースが揃っているらしく、そのせいか運動部でも文化部でも気合いの入り方が恐ろしいぐらい違うのである。
今声を出していたのは女子陸上部のエース、千田 始。短距離と長距離、どちらの適性も高くついたあだ名は『千年に一度のチーター』。つまりバケモン。
「それじゃ足らんでごわす!力も大事!」
今喋った男は権田 力也。相撲の大会上位常連らしく、力なら学校一である。体も俺の十倍ぐらい大きく『相撲界の最終兵器』と言われる。つまりバケモン。
「違うわよ!スピードよ!……ちょっと!」
「力こそ強さでごわす!……おい!」
2人の通るだけで止める男もいる。
「テクニシャンこそ強さ。つまりこの俺イズトップ!」
バスケ部のエースと呼ばれた八山 天馬のお通りである。中学でも上位の成績で卒業したまさにチートである。あだ名は「適応の八山」。つまりバケモン。
「「何を言うかー!」」
それぞれがそれぞれの分野で天才であるが故にこのクラスにはチームワークが足りていないと思うのは、帰宅部のエースである俺だけだろうか。
福瀬一之輔。帰る速さが異常な速さなため、ついたあだ名は『瞬足』。しかし本当はクローンに料理を任せられなかったりその他もろもろで忙しいから。
「……はぁ」
俺は思わずため息をついた。
「ため息をつくとは何事でごわすか一之輔くん!」
「そうよ!帰宅部で早いのだって体力があるからじゃないの?違うの?」
「ちげーよ、俺は忙しいから。」
「忙しいなら無理に参加しなくてもよくなーい?もしかして君はクールぶって実はクラスのために頑張るなんやかんやで熱いキャラクター?」
「「「それは無い」」」
全否定された八山は数秒フリーズの後、大号泣しながら走り回ったんだとか。
「まぁいっちゃんは秘策もあるし強いから。」
そう言って現れたのは出路 タルク。俺の友達でパソコン部の中でも様々な資格を取得している『ネットの神』と呼ばれた男。つまりバケモン。
このクラスは運動部だけでなく文化部も化け物揃いである。先生達はもうちょっとクラスを分ける時にどうにかするべきではなかったのだろうか。
「おいお前、秘策ってなんだよ!俺に出来るならシェアしてくれよ!」
「そうよ!みんなで分け合いましょうよ!」
「そうでごわす!」
この3人はこういう時だけ意見が一致するんだよなぁ。普段からそうしとけよ。
「……俺にしかできないから無理。」
俺は思わずそう言った。秘密兵器……それは、センキシを使うってことだ!つまりそれを使えば俺はクラスのあんなエラソー御三家よりも目立ってあの子やあの子に振り向かれてときめかれてチヤホヤされ……。
「……何考えてますの。」
「あ、いや別に……。」
お嬢様っぽい彼女は天正寺サナ。大金持ちな彼女は見た目通りのお嬢様で、今は彼女の父の別荘で暮らしているのだとか。買われた家や町はうちの学校では『天正寺の権』と本能寺の変を文字った言い方で少しいじられる。つまりバケ…いやなんでもないです。
「そんなきつい言い方したら友達もいなくなるよ、サナっち。」
「貴方は少し自分の立場を考えなさい……」
この優しそうな彼女は財前キユリ。街の高層ビルの中で最も高いのが彼女の家族が務める企業である。その高層ビルの高さから「富豪塔」と五重塔を文字った呼び方をしている……いや無理あるだろ。つまりバケ……いや女神だ。
「貴方達も参加してください!」
そんな二人相手にこんなツッコミ方ができるのは千田さんぐらいだ。
「やりますわよ……」
「もーう!サナっちのせいで私までー!」
なんやかんや二人は凸凹に見えるがそんなこんなで意外と仲が良い。目の保養とはこういうことだろう。
……それにしても近くで気配を感じる。二人に注意する千田さんの後ろにフードの男が遠くから様子を見ている。
「タルク、先帰るわ。」
「帰れんの?」
そんな質問をするタルクに目線で合図する。
「そういうことか。何とか誤魔化しとく。」
「おう、助かる。」
俺はこっそりとセンキシアプリを起動して、誰も見てない死角を縫って男に近づく。
「何のつもりだ!お前!」
逃げようとする男が立ち止まる。こういうのいかにもヒーローであるやつだよね。
「汝に問おう、お前の行動は善か?悪か?」
「少なからず女子高生に何かしようとするあんたみたいな人を見てここに駆けつけた。なかなかの正義でしょ。」
俺の回答が正義か悪か?こいつは何を言ってるんだ?
「みな、己が正しいと言う。……勘違いであろうがなかろうがな。」
「それがなんだよ、お前に関係するのか?。」
「一つの小さなミスは……時に大きな災害を産む。忘れるなよ、センキシ……いや、福瀬一之輔。」
彼はそう言うとコツンと靴を鳴らしながらその場を去る。
フードや覆面の存在で顔までは分からなかったが、遠くない近さを少しばかり感じた。何者か分からない彼だがそれもまた不気味さを与える。何も分からない男に恐怖すら少しばかり、感じた。
俺の名前を知っている……まさかアイツの正体って。
「…父……さん?」
いや、考えるには少し不気味だ。
「違う……だがお前は会えない訳では無い。」
そう言うと男はその場を飛び、逃げる。
「また会おう……その時はきっと君も良い顔をしているさ。」
何気ない一言を放った彼はその場を去る。
「なんだったんだ……あいつ。」
何も分からない……俺はどうすればいいんだ……。答えの浮かばない問題は問題が問題であるが故に答えを教えてくれない意地悪さを感じさせた。
「ただいまー」
出迎えてくれる人は存在しない。それどころかうちのメンバーはみな寝ている人ばかりだ。
「……みんな寝てるのかよ。」
「そうでもないわ。」
サーディの声が聞こえる。
「みんなあなたを待ってたの。部活にしても帰るのが遅すぎるなんてカヌーレさんも言うくらいだから尚更ね。」
それもそうか夜中の奥深くの時間まで遠い学校で授業が終わった、その後にアレとなればこうもなる。
「ねぇ……少し外に出ない?」
サーディと俺は外に出た。
つづく
「女神様!私達にも加護を!」
たくさんの人が一人の少女を崇めている。まるで神にお祈りをするかのようにそれは神聖な空気を漂わせる。
「……足りないわ。」
「はい?」
少女……明神コハナはお布施として持ってきた数万もある金と共に彼らを冷たくあしらう。
「足りないの、そんなんじゃ。」
「では私たちはどうすれば……」
そう言うと明神はニコニコと笑いながらも目は笑わずに信仰者の顔を見つめる。
「怖い思いをすることぐらい簡単よ、死ぬ気でお布施を稼いで渡しなさい。」
信仰者は青ざめただけじゃなく、失禁した。
「……過労死かぁ。最近多いわね。」
ファスタは新聞の記事を見ながらカヌーレと会話する。
「それだけじゃないよ、最近じゃハラスメントだとかブラック企業だとかで騒いでる人ばかり……」
「うぅ……話がリアルになっていく……」
ファスタは笑えない地獄のような社会を知り絶望した。
「別に全てがそうって訳じゃないし昔と今の考え方によって起きてるんだから悲しくも受け入れるしかないのよ。」
カヌーレの発言にファスタは少しばかり苦笑いした。
「そういや一之輔は?最近部活なのかわからんけど遅いわね。」
「うーん、最近のいっちゃん確かに遅いなぁ。」
一方その頃、俺は。
「もうすぐだよ!ほらもっとシャキッと走って!」
クソ暑い外で体育祭だかなんかの練習をしていた。うちのクラスは1年生でありながらそれぞれの部活のエースが揃っているらしく、そのせいか運動部でも文化部でも気合いの入り方が恐ろしいぐらい違うのである。
今声を出していたのは女子陸上部のエース、千田 始。短距離と長距離、どちらの適性も高くついたあだ名は『千年に一度のチーター』。つまりバケモン。
「それじゃ足らんでごわす!力も大事!」
今喋った男は権田 力也。相撲の大会上位常連らしく、力なら学校一である。体も俺の十倍ぐらい大きく『相撲界の最終兵器』と言われる。つまりバケモン。
「違うわよ!スピードよ!……ちょっと!」
「力こそ強さでごわす!……おい!」
2人の通るだけで止める男もいる。
「テクニシャンこそ強さ。つまりこの俺イズトップ!」
バスケ部のエースと呼ばれた八山 天馬のお通りである。中学でも上位の成績で卒業したまさにチートである。あだ名は「適応の八山」。つまりバケモン。
「「何を言うかー!」」
それぞれがそれぞれの分野で天才であるが故にこのクラスにはチームワークが足りていないと思うのは、帰宅部のエースである俺だけだろうか。
福瀬一之輔。帰る速さが異常な速さなため、ついたあだ名は『瞬足』。しかし本当はクローンに料理を任せられなかったりその他もろもろで忙しいから。
「……はぁ」
俺は思わずため息をついた。
「ため息をつくとは何事でごわすか一之輔くん!」
「そうよ!帰宅部で早いのだって体力があるからじゃないの?違うの?」
「ちげーよ、俺は忙しいから。」
「忙しいなら無理に参加しなくてもよくなーい?もしかして君はクールぶって実はクラスのために頑張るなんやかんやで熱いキャラクター?」
「「「それは無い」」」
全否定された八山は数秒フリーズの後、大号泣しながら走り回ったんだとか。
「まぁいっちゃんは秘策もあるし強いから。」
そう言って現れたのは出路 タルク。俺の友達でパソコン部の中でも様々な資格を取得している『ネットの神』と呼ばれた男。つまりバケモン。
このクラスは運動部だけでなく文化部も化け物揃いである。先生達はもうちょっとクラスを分ける時にどうにかするべきではなかったのだろうか。
「おいお前、秘策ってなんだよ!俺に出来るならシェアしてくれよ!」
「そうよ!みんなで分け合いましょうよ!」
「そうでごわす!」
この3人はこういう時だけ意見が一致するんだよなぁ。普段からそうしとけよ。
「……俺にしかできないから無理。」
俺は思わずそう言った。秘密兵器……それは、センキシを使うってことだ!つまりそれを使えば俺はクラスのあんなエラソー御三家よりも目立ってあの子やあの子に振り向かれてときめかれてチヤホヤされ……。
「……何考えてますの。」
「あ、いや別に……。」
お嬢様っぽい彼女は天正寺サナ。大金持ちな彼女は見た目通りのお嬢様で、今は彼女の父の別荘で暮らしているのだとか。買われた家や町はうちの学校では『天正寺の権』と本能寺の変を文字った言い方で少しいじられる。つまりバケ…いやなんでもないです。
「そんなきつい言い方したら友達もいなくなるよ、サナっち。」
「貴方は少し自分の立場を考えなさい……」
この優しそうな彼女は財前キユリ。街の高層ビルの中で最も高いのが彼女の家族が務める企業である。その高層ビルの高さから「富豪塔」と五重塔を文字った呼び方をしている……いや無理あるだろ。つまりバケ……いや女神だ。
「貴方達も参加してください!」
そんな二人相手にこんなツッコミ方ができるのは千田さんぐらいだ。
「やりますわよ……」
「もーう!サナっちのせいで私までー!」
なんやかんや二人は凸凹に見えるがそんなこんなで意外と仲が良い。目の保養とはこういうことだろう。
……それにしても近くで気配を感じる。二人に注意する千田さんの後ろにフードの男が遠くから様子を見ている。
「タルク、先帰るわ。」
「帰れんの?」
そんな質問をするタルクに目線で合図する。
「そういうことか。何とか誤魔化しとく。」
「おう、助かる。」
俺はこっそりとセンキシアプリを起動して、誰も見てない死角を縫って男に近づく。
「何のつもりだ!お前!」
逃げようとする男が立ち止まる。こういうのいかにもヒーローであるやつだよね。
「汝に問おう、お前の行動は善か?悪か?」
「少なからず女子高生に何かしようとするあんたみたいな人を見てここに駆けつけた。なかなかの正義でしょ。」
俺の回答が正義か悪か?こいつは何を言ってるんだ?
「みな、己が正しいと言う。……勘違いであろうがなかろうがな。」
「それがなんだよ、お前に関係するのか?。」
「一つの小さなミスは……時に大きな災害を産む。忘れるなよ、センキシ……いや、福瀬一之輔。」
彼はそう言うとコツンと靴を鳴らしながらその場を去る。
フードや覆面の存在で顔までは分からなかったが、遠くない近さを少しばかり感じた。何者か分からない彼だがそれもまた不気味さを与える。何も分からない男に恐怖すら少しばかり、感じた。
俺の名前を知っている……まさかアイツの正体って。
「…父……さん?」
いや、考えるには少し不気味だ。
「違う……だがお前は会えない訳では無い。」
そう言うと男はその場を飛び、逃げる。
「また会おう……その時はきっと君も良い顔をしているさ。」
何気ない一言を放った彼はその場を去る。
「なんだったんだ……あいつ。」
何も分からない……俺はどうすればいいんだ……。答えの浮かばない問題は問題が問題であるが故に答えを教えてくれない意地悪さを感じさせた。
「ただいまー」
出迎えてくれる人は存在しない。それどころかうちのメンバーはみな寝ている人ばかりだ。
「……みんな寝てるのかよ。」
「そうでもないわ。」
サーディの声が聞こえる。
「みんなあなたを待ってたの。部活にしても帰るのが遅すぎるなんてカヌーレさんも言うくらいだから尚更ね。」
それもそうか夜中の奥深くの時間まで遠い学校で授業が終わった、その後にアレとなればこうもなる。
「ねぇ……少し外に出ない?」
サーディと俺は外に出た。
つづく
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