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1章出会い
冒険者ギルドドネステラ西支部1
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コモディーの前に着いたら、アレクが既に待っていた。
……いつの間に抜かしたんだろうか?
綾人が3メートル以上もあるコモディーに自力で乗れる筈もなく、アレクに手伝って貰って乗り、また先程と同様アレクに包まれるように抱えられ、コモディーが動き出した。
――ドッ、ドッ、ドッ、ドッ
一定のリズムで進むから眠くなるんだよね……。
と、それより気になる事が。
「アレク、大丈夫? 体調悪いの?」
……。
……違うようだ。
でも、何か気になるようで、いつもより表情は硬いし手は汗ばんでいた。
んー。商人は鑑定スキルを持ってる人が多いから、看破されないか緊張してたのかな?
それなら、隠蔽スキルで称号など含め厄介そうなものは隠したから、大丈夫なんだけど、アレクには綾人のスキルの事は言っていないからね。
隷属魔法契約も結んでいるので、全て話しても良いのだが、あと数ヶ月もすれば奴隷から解放するし、少しでも負担になるような事は少ない方が良いだろうと、アレクには綾人が光属性魔法と無属性魔法の適性があり、今回はそのレベル上げでダンジョンに向かうという旨しか伝えていない。
「心配しなくても大丈夫だよ。アレクが賎奴隷なんて早々バレないって」
綾人はアレクを見上げ安心させるように微笑みながら言ったが、アレクはチラッとこちらを向いて、ため息? (アレクがため息をつくのは珍しい)をついて、綾人の頭を掴んで強制的に前を向かせたのだった。
……うーん。違ったのかな。
強制的に前を向かされた綾人は知らない。アレクの顔が赤くなっていた事を。
***
――ゆさゆさ。
ん?
「あー! ごめん。また寝てた!?」
いつの間にか貸し騎獣の獣舎近くにいた。
アレクは気にするなとばかりに、綾人の頭を撫でると、抱き抱え地面に降りた。
「――!?」
……2回目なので声には出さなかったが、いきなりは心臓に悪いよ。まぁ、声をかけようにもアレクの声は出ないけど。
と、いうか貸し騎獣のお店だったら、乗り降り出来る脚立みたいなもの用意してくれるのに。。。
荷物を下ろすのとかはアレクと店の人がやってくれているので、綾人は座りっぱなしで固まった足などをのばしている。
……ふと、最近何でも任せっきりで、これ1人で暮していけるのかなとちょっと不安になった。
ただ今15時。予定通り夜になる前に着けて良かった。
そうこうしているうちにアレクが準備を終えたので、貸し騎獣の店を出て、アレクを先頭に街を進む。
この後は、冒険者ギルドへ行ってギルド登録をした後、宿を取る予定だ。
抜かりないアレクは冒険者ギルドの場所も聞いていてくれたみたいだ。
――そう、ゲーム等でよくあるギルドがほぼそのままあるようで、勿論無理はしないから無理だと思ったら速攻冒険者業をやめるが、アレクがいる今はRPGゲームのようでちょっと楽しみでもある。
それに、日用品などあまりお金に糸目をつけず良いものを揃えていたら、良いものは高いという事で、いつの間にかお金が減っていたので、アレクがいる今のうちに補填出来たら良いとも思っているのだ。
奴隷解放後のアレクのお金もいるしね。
ここの地域はやはりダンジョンがメインだからか、朝までいた街よりもガタイの良い人が多いし、奴隷も多いようだ。
暫く歩くと
“冒険者ギルドドネステラ西支部”
と記載された大きい建物が見えた。
……おー。冒険者ギルドっぽい。
と思いながら、冒険者ギルドの扉を開けると
異世界転生物のテンプレ周囲の冒険者達に”ギロっ”と睨まれて、その中でも柄の悪い冒険者に絡まれる
なんて事はなかった。
……うん。物語りみたいにいきなり絡んで行くとか相手の実力も分からないで、現実でやるにはリスキーすぎるでしょう。
今はまだ混まない時間なのだろう。ギルドが閑散としているが、場所柄か奴隷の方が多いようだった。
綾人はさっさと登録を済ませることにする。
……いつの間に抜かしたんだろうか?
綾人が3メートル以上もあるコモディーに自力で乗れる筈もなく、アレクに手伝って貰って乗り、また先程と同様アレクに包まれるように抱えられ、コモディーが動き出した。
――ドッ、ドッ、ドッ、ドッ
一定のリズムで進むから眠くなるんだよね……。
と、それより気になる事が。
「アレク、大丈夫? 体調悪いの?」
……。
……違うようだ。
でも、何か気になるようで、いつもより表情は硬いし手は汗ばんでいた。
んー。商人は鑑定スキルを持ってる人が多いから、看破されないか緊張してたのかな?
それなら、隠蔽スキルで称号など含め厄介そうなものは隠したから、大丈夫なんだけど、アレクには綾人のスキルの事は言っていないからね。
隷属魔法契約も結んでいるので、全て話しても良いのだが、あと数ヶ月もすれば奴隷から解放するし、少しでも負担になるような事は少ない方が良いだろうと、アレクには綾人が光属性魔法と無属性魔法の適性があり、今回はそのレベル上げでダンジョンに向かうという旨しか伝えていない。
「心配しなくても大丈夫だよ。アレクが賎奴隷なんて早々バレないって」
綾人はアレクを見上げ安心させるように微笑みながら言ったが、アレクはチラッとこちらを向いて、ため息? (アレクがため息をつくのは珍しい)をついて、綾人の頭を掴んで強制的に前を向かせたのだった。
……うーん。違ったのかな。
強制的に前を向かされた綾人は知らない。アレクの顔が赤くなっていた事を。
***
――ゆさゆさ。
ん?
「あー! ごめん。また寝てた!?」
いつの間にか貸し騎獣の獣舎近くにいた。
アレクは気にするなとばかりに、綾人の頭を撫でると、抱き抱え地面に降りた。
「――!?」
……2回目なので声には出さなかったが、いきなりは心臓に悪いよ。まぁ、声をかけようにもアレクの声は出ないけど。
と、いうか貸し騎獣のお店だったら、乗り降り出来る脚立みたいなもの用意してくれるのに。。。
荷物を下ろすのとかはアレクと店の人がやってくれているので、綾人は座りっぱなしで固まった足などをのばしている。
……ふと、最近何でも任せっきりで、これ1人で暮していけるのかなとちょっと不安になった。
ただ今15時。予定通り夜になる前に着けて良かった。
そうこうしているうちにアレクが準備を終えたので、貸し騎獣の店を出て、アレクを先頭に街を進む。
この後は、冒険者ギルドへ行ってギルド登録をした後、宿を取る予定だ。
抜かりないアレクは冒険者ギルドの場所も聞いていてくれたみたいだ。
――そう、ゲーム等でよくあるギルドがほぼそのままあるようで、勿論無理はしないから無理だと思ったら速攻冒険者業をやめるが、アレクがいる今はRPGゲームのようでちょっと楽しみでもある。
それに、日用品などあまりお金に糸目をつけず良いものを揃えていたら、良いものは高いという事で、いつの間にかお金が減っていたので、アレクがいる今のうちに補填出来たら良いとも思っているのだ。
奴隷解放後のアレクのお金もいるしね。
ここの地域はやはりダンジョンがメインだからか、朝までいた街よりもガタイの良い人が多いし、奴隷も多いようだ。
暫く歩くと
“冒険者ギルドドネステラ西支部”
と記載された大きい建物が見えた。
……おー。冒険者ギルドっぽい。
と思いながら、冒険者ギルドの扉を開けると
異世界転生物のテンプレ周囲の冒険者達に”ギロっ”と睨まれて、その中でも柄の悪い冒険者に絡まれる
なんて事はなかった。
……うん。物語りみたいにいきなり絡んで行くとか相手の実力も分からないで、現実でやるにはリスキーすぎるでしょう。
今はまだ混まない時間なのだろう。ギルドが閑散としているが、場所柄か奴隷の方が多いようだった。
綾人はさっさと登録を済ませることにする。
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