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2章「始まり…」
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出会いの翌日の夜、彼女からの連絡があった。
当時はメールやLINEなどはもちろん、スマホも携帯も無かった時代である。
もちろん、彼女からの連絡は私の自宅固定電話へとなる。
私は当時独身で、実家に両親とともに暮らしていた。
夜遅くの電話であり、家族が取ることなく私が受話器を取った。
彼女は私が電話に出たことを素直に喜んでくれ、私は彼女からの連絡に感動していた。
私 「本当に連絡くれたんだ」
彼女「するって言ったでしょ」
私はそれまで、テレクラで知り合った相手とは一度限りの性交渉で終わり…というのがほとんどだったのだ。
彼女との会話ははずみ、二人とも時が経つのを忘れた。
彼女は夫と娘とともに暮らしているが、自宅と夫の経営する工場とは別の場所であること、
娘は4歳で一人っ子であること、夫は朝が早いため就寝も早いことなどを話してくれた。
会話は自分の事を話したり、私への質問も含めて、ほとんど彼女が話していた…
だが私は、聞き上手で適切な相槌を打つのも得意な方だったので、彼女は嬉しそうに長々と話し続けた。
私は聞いていて一度も不快に思うことなく、二人だけの時間を電話に没頭した…
彼女は夫が最近、自分に暴力を振るい娘にも辛く当たる事、同居の姑が嫁である自分に「全てにおいて悪いのはあなた」という態度で毎日厳しく辛く接する事のつらさなどを切々と私に語った。
私は彼女が吐き出すままに悩みを聞き、彼女が話し終わるまで静かに聞き役に回っていた…
やがて話し終えた彼女は落ち着いたのか、今度は聞き役に回り私に対して色々と聞いてきた。
私は彼女に質問されるままに答え、私も彼女に時折質問をするなどして二人でしゃべり続けた。
楽しい時間だった…
話の中で、私達はどちらからともなく相手に約束をさせていた。
彼女「絶対もうテレクラに行かないでね!」
私 「約束する」
私 「君もテレクラには二度と電話しないでよ」
彼女「もうする必要ないから」
私達は二人とも、すでにテレクラを必要としていなかった…
お互いに自分に必要な相手を見つけたのだ。
気がつくといつの間にか深夜となり、さすがに互いに次の日に差し障るため電話を切ることとなり、
「今日はいっぱい話せて楽しかった、ありがとう。おやすみなさい。また絶対電話するからねっ!」
…まるで少女のような明るい彼女の声を最後に、二人は電話を終えた。
彼女は話せるだけ話してスッキリしたように明るい声になっていた。。
私もまた、悩んでいた彼女の声が明るくなっていくのを聞いていて、自然と笑顔になっている自分に気付いた。
もっと彼女を知りたい…
いつしか、そう思っている自分がいた。
私の気持ちはまるで、初恋を知ったばかりの少年に戻ったかのようだった…
彼女26歳、私30歳
二人の不倫の始まりだった…
当時はメールやLINEなどはもちろん、スマホも携帯も無かった時代である。
もちろん、彼女からの連絡は私の自宅固定電話へとなる。
私は当時独身で、実家に両親とともに暮らしていた。
夜遅くの電話であり、家族が取ることなく私が受話器を取った。
彼女は私が電話に出たことを素直に喜んでくれ、私は彼女からの連絡に感動していた。
私 「本当に連絡くれたんだ」
彼女「するって言ったでしょ」
私はそれまで、テレクラで知り合った相手とは一度限りの性交渉で終わり…というのがほとんどだったのだ。
彼女との会話ははずみ、二人とも時が経つのを忘れた。
彼女は夫と娘とともに暮らしているが、自宅と夫の経営する工場とは別の場所であること、
娘は4歳で一人っ子であること、夫は朝が早いため就寝も早いことなどを話してくれた。
会話は自分の事を話したり、私への質問も含めて、ほとんど彼女が話していた…
だが私は、聞き上手で適切な相槌を打つのも得意な方だったので、彼女は嬉しそうに長々と話し続けた。
私は聞いていて一度も不快に思うことなく、二人だけの時間を電話に没頭した…
彼女は夫が最近、自分に暴力を振るい娘にも辛く当たる事、同居の姑が嫁である自分に「全てにおいて悪いのはあなた」という態度で毎日厳しく辛く接する事のつらさなどを切々と私に語った。
私は彼女が吐き出すままに悩みを聞き、彼女が話し終わるまで静かに聞き役に回っていた…
やがて話し終えた彼女は落ち着いたのか、今度は聞き役に回り私に対して色々と聞いてきた。
私は彼女に質問されるままに答え、私も彼女に時折質問をするなどして二人でしゃべり続けた。
楽しい時間だった…
話の中で、私達はどちらからともなく相手に約束をさせていた。
彼女「絶対もうテレクラに行かないでね!」
私 「約束する」
私 「君もテレクラには二度と電話しないでよ」
彼女「もうする必要ないから」
私達は二人とも、すでにテレクラを必要としていなかった…
お互いに自分に必要な相手を見つけたのだ。
気がつくといつの間にか深夜となり、さすがに互いに次の日に差し障るため電話を切ることとなり、
「今日はいっぱい話せて楽しかった、ありがとう。おやすみなさい。また絶対電話するからねっ!」
…まるで少女のような明るい彼女の声を最後に、二人は電話を終えた。
彼女は話せるだけ話してスッキリしたように明るい声になっていた。。
私もまた、悩んでいた彼女の声が明るくなっていくのを聞いていて、自然と笑顔になっている自分に気付いた。
もっと彼女を知りたい…
いつしか、そう思っている自分がいた。
私の気持ちはまるで、初恋を知ったばかりの少年に戻ったかのようだった…
彼女26歳、私30歳
二人の不倫の始まりだった…
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