私の不倫日記

幻田恋人

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14章「水着と写真撮影」

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私と人妻ヨーコとの思い出の写真がある。

数枚あるのだが、二人で撮った写真だ。
彼女と別れて随分ずいぶんと時のった今でも、私には捨てることが出来ない…


ある日のヨーコとの逢瀬おうせのことである。

ホテルの部屋に入るなり、彼女が言った。
「今日はええもん持ってきたで! ジャジャーン!」

ヨーコの持っていたのは、カメラだった。
 当時はスマホもデジカメも無かった時代だ。銀塩写真のアナログカメラである。それは一眼レフなどではなく、バカチョンカメラとぞくに言われていたモノだ。バカでもチョンでも撮れると言われたヤツ。

「何すんの、こんなん?」
私は首をかしげながらヨーコに聞いた。

「アホやな… 何するって決まってるやんか、二人の写真撮るんやん!」
ヨーコは楽しそうに笑いながら私に答える。

「二人の写真欲しいもん、セイジさんの写真持ってたいもーん! ふふふーん♪」
自分の思い付きがよっぽどうれしいのか、彼女は鼻歌じりである。

「めっちゃええ考えやな! 僕も欲しいっ!」
私にもヨーコの思い付きが素晴すばらしい考えに思えた。

「それにもうひとーつ! セイジさんにうれしいニュースがありまーす!
パンパカパーン!」
自分でファンファーレを鳴らしてヨーコが言う。

「なになにっ? 僕がうれしいってなんなん?」
 ヨーコの言うニュースが何なのか、訳も分からないままに何故なぜかうれしい私… なんだかドキドキしてきた。

「それでは発表しまーす! パンパカパーン!
なんと! 今日はわたくしヨーコの水着発表会がございまーす!」
ヨーコの口から全く思いもらなかったニュースが…

「何それ? ほ、ほんまに? ほんまのほんま? 」
私は舌が感動のあまり舌が回っていなかった…

 じつは以前、ヨーコから今年の夏に家族で海に行く時用に新しい水着を買った、と聞いていたのだ。
 それを私が、ぜひ見たいと彼女にたのんだ事があったのだ… 正直に言うと、今の今まですっかり忘れていたのだったが…

「ほんまのほんまです!
本日は、水着発表会と水着撮影会を同時に開催かいさいしまーす!」

 ヨーコの衝撃しょうげきの発表に私は耳を疑い、眩暈めまいがしそうになった。手もふるえていた…

ヨーコが、苦笑しながら言った。
「ほんまに、うたびに私の裸見てるのに、なんで水着がそんなにうれしいんよ? 理解出来へんわ…」

その質問に私があわてて答えた。
「裸は裸、水着はまた別のよさがあるねんて! 今日はどっちも見れる!」

「裸の写真は撮ったらあかんねんで! 現像に出されへんようになるんやから。 店の人に没収されても知らんでえー!」
とヨーコが私をおどかす…

「それはこまる… ヨーコの裸は僕だけのもんや。誰にも見せたれへん。あかん! 絶対にあかーん!」
私は叫んでいた。

「ヨーコの水着姿も他人に見られたくないけど… ヨーコの身体も写真も全部僕のもんや…」
とつぶやく私…

「何ぶつぶつ言うてんのん? 早く写真撮るで! エッチ出来へんようになっても知らんで!」
ヨーコが私の痛いところをいた。

「それはもっと困るやんか! 写真撮影もエッチも今日するんやから、絶対に!」
私は自分自身の心とヨーコに大声でちかった。

まずは私とヨーコのツーショット写真から撮影する。
カメラのセルフタイマー機能を使って数枚の写真を撮った。

次に、ヨーコが脱衣所で水着に着替きがえて私の前に登場した。
「ジャジャーン!」

綺麗きれいだった… もともと美しいヨーコの水着姿である。
もちろん私は初めて見たのだが、しばらく見とれていた…

「ヨーコ… めっちゃ綺麗きれいや…」
ぽかんとして私は彼女を見ていたのだと思う。

ヨーコはれながら、
「セイジさん、めてくれてうれしいねんけど、恥ずかしいやんか…」
と手で水着をかくそうとする。

「あかんて! かくしたら!ヨーコの美しい水着姿、ずっと見てたいんやから!」
私はヨーコにダメを出す。

「もっともっと、目に焼き付けとくねんから… お願いやから…な」

 私の熱心な懇願こんがんに彼女は根負こんまけし、ため息をつきながらもかくしていた手をどけてくれた。
そして、私の要求するポーズを取ってくれた。

私は何枚かヨーコの水着姿を撮影した。

やはり私が愛する美しい女性の水着姿…私だけの物にしたい。

 水着のヨーコに見とれていた私だが、やはり高まってくる自分自身をおさえることが出来ずに、水着姿の彼女をそのままベッドに押し倒した。

 普段から私がヨーコの服を脱がすことが多いのだが、水着は二人を格別かくべつに欲情させた…

ヨーコもいやがらずに私のされるがままになっていた。

 水着姿のままのヨーコを愛撫あいぶし、身体のあちこちに口づけをして、指と舌でたっぷりと彼女を味わう…

 ヨーコもまたこの行為こうい興奮こうふんし、いつものセックスとは違う燃え方をしていた。

 普段にも増してしとどにれたヨーコのその部分に、私はそそり立った自分のモノを着たままの水着をずらして挿入そうにゅうし、その格好かっこうで激しくからみ合い愛し合った。

 そして、今度はヨーコの水着を脱がせて、生まれたままの姿の彼女と私は深く交わり合う…

二人だけの愛という海を裸で泳ぎ続けた…

激しい何度かの絶頂を迎えて行為を終えた後、二人は抱き合いながら、
「今日のん、水着プレイって言うんかなあ…?」
「いつもと違う興奮やったねえ」
と顔を寄せてささやき合った。

「めっちゃ気持ちよかった…」
耳元で甘くささやき、私の耳たぶを優しくみながらヨーコが言った。

「うん、最高やった… それに水着のヨーコ… めっちゃ綺麗きれいやったで」
お返しに私も彼女の耳に息を吹きかけてささやき返した。

「ありがと… 今日の私の水着の発表会と撮影会、成功やった?」
とヨーコが私に聞いてくる。

「成功、成功、大成功や! おまけに大性交になったで!」
とダジャレで答える私…

「あほっ! おっさんギャグ、おもろないわ!」
と笑いながら私のほほをつねるヨーコだった。

今日の私は

うれしかった
楽しかった
気持ちよかった

そして何よりもヨーコを愛していた…

その時の二人の思い出の写真は、今も私の手元にある。

 二人で肩を寄せ合う写真、ほほをくっつけ合った写真、二人でディープキスをしている写真、
そして、彼女の水着姿の写真…

 冒頭でも言ったが、ヨーコのバカチョンカメラで撮った数枚の写真は今でもずっと私の宝物である。

彼女と別れた今も、決して捨てることが出来ない…
結婚した今でも捨てることが出来ないのだ…

思い出す…
幸せの絶頂だったあの日

二人の写真は残っているが
もう、ヨーコとのあの日は取り戻せない…

美しい彼女と過ごした幸せだった私の青春の日々

もう一度… 戻りたい…
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