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* 死神生活一年目 *
第55話 悲喜交交★ゲームセンター
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「あー、クソ! 取れない! ふざけやがって!!」
キーホルダーが景品のミニクレーンゲーム機の前で、死神ちゃんは苦々しげな表情を浮かべながら地団駄を踏んだ。その様子をぼんやりと眺めながら、マッコイは「薫ちゃんだったら、アイテム開発に声かければタダでもらえるでしょうに」と心の中で呟いた。
**********
最初の〈スライム事件〉から一ヶ月ほど経ったある日のこと。死神ちゃんが共用のリビングでのんびりと過ごしていると、同居人の一人がニヤニヤとした笑みを浮かべながら近づいてきて、隣のソファーに腰掛けた。
「何だよ。出先で何か嬉しいことでもあったのか?」
「いやあ、まさかグッズが出てるとは思わなかったよ。薫ちゃん、何で教えてくれなかったんだよ」
「はい……?」
死神ちゃんが顔をしかめると、同居人はポケットの中から何かを取り出した。それは死神ちゃんを模したキーホルダーで、例の事件を可愛らしく再現したものだった。
「いやあ、獲るのに苦労したんだよね、それ。ミニクレーンゲームの――」
「――ない」
「え?」
「こんなの、出るって聞いてない……」
キーホルダーを握りしめたまま、死神ちゃんは眉間のしわを一層深めさせてぷるぷると震えた。同居人は苦笑いを浮かべると、一言「今、それ、じわじわと人気になってるよ」とだけポツリと言った。
**********
ダンジョンにある娯楽施設の大体は〈裏世界〉にも存在する。ただ、全部が全部〈同様にある〉というわけでなく、カジノやダンスホールなどは〈裏〉ではボウリング場とゲームセンターが一緒になっているような感じの、複合アミューズメント施設として存在していた。
話題となっている〈死神ちゃんキーホルダー〉はこのゲームセンターの景品として先ごろひっそりとお目見えしたそうで、ゲーセンの常連の間では人気に火がつき始めているのだという。
寮長室の応接ソファーに身を沈めた死神ちゃんは、珈琲をすすりながら不服そうに口を尖らせた。
「そんなわけでさ、知らないうちにグッズ化されてるらしくて。人のこと、何だと思ってるんだよ、一体。――ところで、お前、ゲーセンって行くほう?」
「あまり行かないわね。せいぜいが、女子会の帰りにみんなでプリクラを撮りに行くくらいかしら」
そう言って作業の手を休めると、マッコイはスケジュール帳を手に取り、開いた状態で死神ちゃんに手渡した。そこには第三死神寮の女性陣とマッコイが楽しそうに収まったプリクラが何枚も貼られていた。
死神ちゃんはそれをぼんやりと眺めながら「女子会なんてやってたのか」と呟いた。すると、マッコイが不思議そうに目を瞬かせた。
「男子会もあるわよ? 薫ちゃん、呼ばれてないの?」
「えっ……呼ばれてない……」
マッコイは返ってきた手帳をデスクの棚に戻しながら、愕然とする死神ちゃんに苦笑いで返した。
「今度、誰かに聞いてみたら?」
死神ちゃんはうなだれながら頷くと、気を取り直したかのような、ケロッとした顔を上げた。
「ところで、その寮長の仕事、あとどれくらいで終わる?」
「もう少しで終わるけど……。どうして?」
マッコイがきょとんとした表情を浮かべると、死神ちゃんはにんまりと満面の笑みを浮かべた。
**********
そんなわけで、死神ちゃんとマッコイはゲームセンターに来ていた。無情にも空を掴み続けるアームに幾度となく悪態をつく死神ちゃんの後ろ姿を眺めることに飽きてきたマッコイは、死神ちゃんの背後から手を伸ばすと〈一回プレイ〉を選択し、料金支払いのセンサーに腕輪を近づけた。突如現れた参戦者に驚いた死神ちゃんは、無表情で機械を操作する彼をぽかんとした表情で見上げた。その合間にガコンという落下音が聞こえてきて、死神ちゃんは景品受け取り口を思わず睨みつけた。
「なんで、一発で獲れるんだよ……」
「ずっと後ろから見てたから、何となくタイミングが分かったっていうか……」
マッコイは苦笑いを浮かべると、もう一回プレイして同じキーホルダーをもうひとつ落とした。
「同じもの、ふたつもいらないだろう」
「こっちはアタシの分だもの」
マッコイは手に入れたキーホルダーの片方を死神ちゃんに手渡すと、自分の分をポケットにしまいこんだ。死神ちゃんは受け取ったキーホルダーを苦々しげに見つめながら、一生懸命それを小刻みに振っていた。
「おお、液体の中で微妙に動くな。一体何なんだよ!」
「そんなに気に食わないなら、なんでキーホルダー欲しがったのよ。――薫ちゃん、もしかして、意外とナルシスト?」
マッコイが呆れ口調で目を細めると、死神ちゃんは盛大に顔をしかめさせて噛みつくように言った。
「自分の知らないところで、自分について何か事が運んでるのが気に食わないだけだよ!」
「ああ、そう……」
マッコイは苦笑いを浮かべると、「ちょっと、ダーツしてもいい?」と言って先を歩き始めた。彼はダーツゲームの前にやってくると、支払いを済ませ、出てきたダーツの重さを確認した。そして真剣な眼差しでボードをじっと見つめると、手にしていたダーツを投げた。
三本全て投げ終えると、彼はゲーム機から排出された紙を一目見て微笑んだ。この日一番のスコアだったようで、紙面には〈Congratulations!〉の文字とともに星やハートの図形がちりばめられていた。
「さ、フードコートに行きましょうか。――あら。どうしたの? 疲れて、具合でも悪くなった?」
ニコリと微笑んだマッコイは、一転して心配そうに顔を曇らせた。死神ちゃんが心なしか頬を染めて、ぼんやりとしていたからだ。死神ちゃんは我に返ると、少しばかり顔をしかめさせた。そして先を歩き始めると、不機嫌そうに言った。
「いや、何て言うかその、凄いなと思って。ナイフとはまた勝手が違うだろうに」
「あなただって、銃火器全般何でも使えるじゃないの。――さあ、着いた。ソフトクリームはどの味が好き?」
死神ちゃんがぽかんとした顔を浮かべて「チョコレート」と答えると、マッコイは先ほどのスコアシートをフードコートの店員に見せた。そしてチョコソフトを受け取ると、死神ちゃんに手渡しながらニッコリと笑った。
「機嫌直ったみたいね。よかった」
「え、これ――」
「スコアシートが出る系のゲームはね、その日の最高スコアを出すとソフトクリームと交換してもらえるのよ」
死神ちゃんは瞳をキラキラと輝かせると、「射撃系のゲームもあるのか」と質問した。マッコイが不思議そうに頷き返すと、死神ちゃんは手にしていたソフトクリームを彼に返した。
「それ、先に半分食べてて」
そう言って、死神ちゃんは慌ただしくゲームフロアへと戻っていった。マッコイが後を追いかけていってみると、死神ちゃんはクレー射撃のゲーム機の前で銃の重さや照準を真剣な表情で確認していた。そのままの顔つきで淡々とクレーを落としていく死神ちゃんを見つめながら、マッコイはソフトクリームを一口食べた。
難なく最高スコアを叩き出し、ほくほく顔で紙を手にした死神ちゃんはマッコイの元にやってくるとニッコリと笑った。
「これでもうひとつもらえるな。さっきのとは別の味を頼んで半分こしよう。――ん? どうした? そろそろ疲れてきたか?」
死神ちゃんが表情を曇らせると、マッコイは「何でもない」と言ってほんのりと赤らんだ顔をフッと背けた。死神ちゃんは不思議そうに首を捻ると、再びフードコートへと向かい、そしていちごソフトを受け取った。
仲良くソフトクリームを食べていると、受付のゴブリン嬢が受付仲間と一緒にプリクラの機械を選んでいた。彼女達は女子ランチ会でもしていたようで、その帰りに寄ったらしい。ゴブリン嬢は死神ちゃん達に気付くと、にやりと笑って凄まじくゆっくりと〈おいでおいで〉した。どうやら、一緒にプリクラを撮ろうということらしい。
受付女子達に混じってプリクラに写り、出来上がったものを分けてもらった死神ちゃんは少しばかり感動した様子でプリクラを眺めていた。
「あら、こういうの、アリサと〈恋人〉してたときのデートで経験済みなんじゃあないの?」
「まさか! 誰ともそんなもの撮ったことないし、そもそもこういう場所に来たのすら初めてだよ! ――だから、せっかくだから、もう少し見て回ってもいいかな」
そう言って、死神ちゃんはスポーツエリアへとやって来た。スカッシュをしようということになり、ひとしきり堪能した二人は休憩しようとブースの壁に寄りかかって座った。死神ちゃんがニコニコと笑っているのを不思議に思ったマッコイがどうしたのかと尋ねると、死神ちゃんは嬉しそうに言った。
「最近、お前、笑ってても遠慮がちっていうか、一線引いてる感じのことが多かったから。今日は素直に楽しそうに笑ってるなと思って」
マッコイは驚いて目を見開くと、バツが悪そうにしゅんと肩を落として死神ちゃんから目を逸らした。死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、小首を傾げて優しく声をかけた。
「俺で良ければ、聞くよ? 何か、思い悩んでることでもあるのか?」
マッコイは困惑の表情で何か言いかけたが、すぐさま口を閉ざした。死神ちゃんがなおも〈聞きの態勢〉でいることにため息をつくと、彼は観念したとでも言うかのようにポツポツと話し始めた。しかし彼にとってあまり触れたくない話題が含まれているらしく、時折言いよどんでは言葉を慎重に選んでいるようだった。
マッコイを一流の暗殺者として育てた人物は彼に〈性〉という概念を持たせたくなかったのか、はたまた女性として育てたかったのか、彼の目に〈生物学上の女性〉が映らぬように細心の注意を払っていたという。そんな特殊な環境下にいたため、彼は〈自分の体と心の性が実は一致していない〉という事実に気づかなかったそうだ。そして事実を知ったあとも外界とはほとんど接点をもたなかったため、生きていく上で何の不都合もなく、苦しい思いもしなかったという。
しかし、こちらの世界にやって来て〈ごく普通の家庭で育っていたら、きっとこういう感じになっていたであろう〉という〈落ち着いた性格〉に矯正されると、彼はマイノリティであるということが気になるようになった。不一致に悩まされたことが無かったため「体と心の性を一致させたい」という欲求が浮かぶということはなく、そのため自身では不一致をおかしいと思うこともなかったのだが、周りから感じる好奇や悪意だけはどうしても気になったという。しかも仲間であるはずのオカマさん達の中にも、彼の抱えていた特殊な事情を受け入れられずに「不一致に悩んだことのないあの子は仲間ではない」と爪弾きにしてくる者があったそうだ。
「だから、輪に入るためにらしく振る舞っていたのか」
「ええ。でも、それはそれで偏見を持ったり差別したりすることに加担しているみたいで苦しくて。――矯正された結果がこれなんだから、アタシは環境関係なくこうなる運命にあったってことなんでしょう。それならいっそ、生きているうちに不一致で悩みたかった。そしたら、何のしがらみもなくどこかしらの輪に加われるのに。そのままのアタシだと異性愛者の輪にはもちろん入れないし、男が好きな男や、心は乙女な男、適合手術を受けて女として生きている人、その逆の、〈生物学的に女〉な人たちのそれぞれの輪……それらの、どれにも入れないから。……でもそのように思うことも、悩んで苦しい思いをした人たちからしたら、贅沢で、差別的で、とてつもなく失礼でしょう?」
「そんなの人それぞれなんだから、誰かと比べて『自分はまだまだ』だとか『自分がそのように思うのは罪だ』なんて思わなくていいのに。つらいもんはつらいんだ。だから、無理なんかしなくていいんだよ」
優しくゆっくりと、諭すように死神ちゃんがそう言うと、マッコイはほんの少しだけ笑顔を見せて、小さく頷いた。そしてバツが悪そうに苦笑いを浮かべた。
「世の人が思うようなオカマさん像をなぞったほうが、居場所の確保ができて生きやすかったから。不毛な努力かもしれないけれど、それでも、そのおかげで安らかな気持ちで毎日を送れるようになったのよ」
「それが何で、最近はそんな、ちょっと卑屈な感じになっちまったんだ?」
死神ちゃんが心配顔で眉根を寄せると、マッコイは言葉を詰まらせて視線を少し彷徨わせた。そして俯き、肩と一緒に視線も落とすと、小さな声でポツリとこぼした。
「だって、薫ちゃんが――」
「えっ、俺のせい!?」
死神ちゃんが素っ頓狂な声を上げると、マッコイは死神ちゃんをちらりと一瞥して、そして再び視線を落とした。
「薫ちゃん、前に『お前はそこいらの女子よりもよっぽど女子』だとか『お前はお前だろ』って言ってくれたじゃない。アタシ、『不一致な状態のままでも女として生きてこそが〈アタシ〉なんだ』って思っていたし、そう思いたかったから、それを肯定してもらったようで嬉しかった。あんなにはっきりと受容してもらえたの、初めてだったから。もう、周りを気にして〈オカマらしいオカマ〉を演じなくて良いんだって、ホッとしたわ。海水浴のときも、アタシのことをまるで女性のように扱ってくれたでしょう。それも、すごく嬉しかった。でも――」
マッコイは言いづらそうに口ごもった。少しして、彼は苦しそうに心なしか顔を歪めて口を開いた。
「最近、アリサもケイティーも女性らしくキラキラと輝いているじゃない。そんなケイティーにお風呂で抱きかかえられてデレデレとしてる薫ちゃんを見たり、十三様に抱きしめられてるのがとてもお似合いなうえに、すごく幸せそうにしてるアリサを見たら。そしたら〈ああ、アタシはやっぱ違うんだな〉って思って……」
そこで一旦言葉を切ると、マッコイは溜まった涙をぽろぽろとこぼした。
「結局アタシは男でも女でもないんだなって。なんでオカマなんだろうって。そもそも、堂々とオカマを名乗っていいのかも謎だし。アタシって一体、何なんだろうって。そう思ったら、苦しくて。――どんなに周りから女性として扱ってもらえたとしても、どんなに望んだとしても、女ではないんだなって。だって、こんな喉仏が出てて声が低くて、毎朝、朝勃ちするような女なんていないもの!」
マッコイは喉仏を隠すように首に触れると、さめざめと泣き始めた。死神ちゃんがうっかり吹き出すと、彼は嗚咽をこらえながらキッと死神ちゃんを睨んだ。
「いや、悪い。あまりにもストレートな表現で言うものだから、ついうっかり……」
死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、フウと息をついた。そしてマッコイの両肩に手を置くと、死神ちゃんは彼をじっと見つめて言った。
「つまり、今日は比較対象がいないから、素直に楽しめているってわけか。――ていうか、男とか女とかオカマとか、そういう風に考えるから苦しくなるんだよ。〈お前〉は〈お前〉、それでいいじゃないか。体が男で心が女の、どこがおかしいっていうんだ。今までの世界では〈おかしい〉と見られたかもしれないけど、この世界ではそんなこと、気にするほうがおかしいだろ。だってこの世界には、幼女のナリでその辺を闊歩してるおっさんがいるんだぞ? そっちのほうが、よっぽどおかしいだろ」
マッコイが目をパチクリとさせると、死神ちゃんは彼の涙を拭ってやりながら続けて言った。
「誰がなんて言おうと、お前は〈女〉だよ。それも、とびきりイイ女。少なくとも、俺はそう思うよ。何なら、今度てんこにでも聞いてみるといいよ。お子様の素直な感想に嘘はないから。――それから、いつかきっと、体が男でよかったと思うようなことだってあるかもしれないぜ? 俺も、幼女に変えられてよかったと思うことがあるし。だって、こんなナリじゃなかったら、今仲良くしてるお前含めたみんなと、ここまで仲良くなれてはないと思うから」
死神ちゃんが照れくさそうに微笑むと、マッコイは柔和な笑みを浮かべて小さく頷いた。
そろそろ帰ろうと言いながら、死神ちゃんは大きな欠伸をした。マッコイは眠たそうにまぶたをこする死神ちゃんを抱き上げると、クスリと小さく笑った。
「早速、〈体が男でよかった〉と思えること、見つけたかも」
死神ちゃんが不思議そうに首を傾げると、彼はとても嬉しそうに目を細めて言った。
「薫ちゃんを長時間抱っこしてても、体が男なアタシだったら疲れることがないわ。だから安心して、ゆっくり眠って」
死神ちゃんはフッと笑い返すと、そのまま夢の世界へと旅立っていった。
後日、お泊りにやって来た天狐は死神ちゃんの部屋のタンスの上に飾られている写真を眺めながら〈楽しかった夏休みの思い出〉に浸っていた。そして、その傍らにひっそりと置かれていた〈死神ちゃんキーホルダー〉を見て、顔を青ざめさせた。
ぷるぷると震える天狐にどうしたのかと死神ちゃんが尋ねると、彼女は小さな声でぼそぼそと謝罪の言葉を口にした。そして、気まずそうに目を逸らした。
「〈りんぎしょ〉と一緒に試作品を見たら〈てんしょん〉が凄まじく上がってしまっての。本来はお花に許可をもらってから作るべきだったのじゃが、あまりの〈てんしょん〉ですっかりさっぱり忘れてしまっての。そうこうしているうちに夏休みもやってきて、〈大事なことを忘れている〉ということ自体、記憶から消えておったのじゃ……。お花、本当にすまぬ……。今からでも〈じしゅかいしゅう〉するのじゃ……」
「いや、もう、それはしなくていいよ。お前だって、悪気があったわけじゃないんだし。次からきちんと気をつけてくれれば……」
死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、今にも泣きそうな天狐の頭を軽く撫でてやった。天狐は一生懸命コクコクと頷くと、感謝の言葉とともに笑顔を死神ちゃんに返したのだった。
――――冒険者に対してやっていることはえげつないけど、〈裏〉は意外と優しくて悪意のない世界だよなと感じるこのごろ。広い心で、そして笑顔で、大切な人達と楽しく素敵な時間をこれからも過ごしていきたいなと、死神ちゃんは思ったのDEATH。
キーホルダーが景品のミニクレーンゲーム機の前で、死神ちゃんは苦々しげな表情を浮かべながら地団駄を踏んだ。その様子をぼんやりと眺めながら、マッコイは「薫ちゃんだったら、アイテム開発に声かければタダでもらえるでしょうに」と心の中で呟いた。
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最初の〈スライム事件〉から一ヶ月ほど経ったある日のこと。死神ちゃんが共用のリビングでのんびりと過ごしていると、同居人の一人がニヤニヤとした笑みを浮かべながら近づいてきて、隣のソファーに腰掛けた。
「何だよ。出先で何か嬉しいことでもあったのか?」
「いやあ、まさかグッズが出てるとは思わなかったよ。薫ちゃん、何で教えてくれなかったんだよ」
「はい……?」
死神ちゃんが顔をしかめると、同居人はポケットの中から何かを取り出した。それは死神ちゃんを模したキーホルダーで、例の事件を可愛らしく再現したものだった。
「いやあ、獲るのに苦労したんだよね、それ。ミニクレーンゲームの――」
「――ない」
「え?」
「こんなの、出るって聞いてない……」
キーホルダーを握りしめたまま、死神ちゃんは眉間のしわを一層深めさせてぷるぷると震えた。同居人は苦笑いを浮かべると、一言「今、それ、じわじわと人気になってるよ」とだけポツリと言った。
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ダンジョンにある娯楽施設の大体は〈裏世界〉にも存在する。ただ、全部が全部〈同様にある〉というわけでなく、カジノやダンスホールなどは〈裏〉ではボウリング場とゲームセンターが一緒になっているような感じの、複合アミューズメント施設として存在していた。
話題となっている〈死神ちゃんキーホルダー〉はこのゲームセンターの景品として先ごろひっそりとお目見えしたそうで、ゲーセンの常連の間では人気に火がつき始めているのだという。
寮長室の応接ソファーに身を沈めた死神ちゃんは、珈琲をすすりながら不服そうに口を尖らせた。
「そんなわけでさ、知らないうちにグッズ化されてるらしくて。人のこと、何だと思ってるんだよ、一体。――ところで、お前、ゲーセンって行くほう?」
「あまり行かないわね。せいぜいが、女子会の帰りにみんなでプリクラを撮りに行くくらいかしら」
そう言って作業の手を休めると、マッコイはスケジュール帳を手に取り、開いた状態で死神ちゃんに手渡した。そこには第三死神寮の女性陣とマッコイが楽しそうに収まったプリクラが何枚も貼られていた。
死神ちゃんはそれをぼんやりと眺めながら「女子会なんてやってたのか」と呟いた。すると、マッコイが不思議そうに目を瞬かせた。
「男子会もあるわよ? 薫ちゃん、呼ばれてないの?」
「えっ……呼ばれてない……」
マッコイは返ってきた手帳をデスクの棚に戻しながら、愕然とする死神ちゃんに苦笑いで返した。
「今度、誰かに聞いてみたら?」
死神ちゃんはうなだれながら頷くと、気を取り直したかのような、ケロッとした顔を上げた。
「ところで、その寮長の仕事、あとどれくらいで終わる?」
「もう少しで終わるけど……。どうして?」
マッコイがきょとんとした表情を浮かべると、死神ちゃんはにんまりと満面の笑みを浮かべた。
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そんなわけで、死神ちゃんとマッコイはゲームセンターに来ていた。無情にも空を掴み続けるアームに幾度となく悪態をつく死神ちゃんの後ろ姿を眺めることに飽きてきたマッコイは、死神ちゃんの背後から手を伸ばすと〈一回プレイ〉を選択し、料金支払いのセンサーに腕輪を近づけた。突如現れた参戦者に驚いた死神ちゃんは、無表情で機械を操作する彼をぽかんとした表情で見上げた。その合間にガコンという落下音が聞こえてきて、死神ちゃんは景品受け取り口を思わず睨みつけた。
「なんで、一発で獲れるんだよ……」
「ずっと後ろから見てたから、何となくタイミングが分かったっていうか……」
マッコイは苦笑いを浮かべると、もう一回プレイして同じキーホルダーをもうひとつ落とした。
「同じもの、ふたつもいらないだろう」
「こっちはアタシの分だもの」
マッコイは手に入れたキーホルダーの片方を死神ちゃんに手渡すと、自分の分をポケットにしまいこんだ。死神ちゃんは受け取ったキーホルダーを苦々しげに見つめながら、一生懸命それを小刻みに振っていた。
「おお、液体の中で微妙に動くな。一体何なんだよ!」
「そんなに気に食わないなら、なんでキーホルダー欲しがったのよ。――薫ちゃん、もしかして、意外とナルシスト?」
マッコイが呆れ口調で目を細めると、死神ちゃんは盛大に顔をしかめさせて噛みつくように言った。
「自分の知らないところで、自分について何か事が運んでるのが気に食わないだけだよ!」
「ああ、そう……」
マッコイは苦笑いを浮かべると、「ちょっと、ダーツしてもいい?」と言って先を歩き始めた。彼はダーツゲームの前にやってくると、支払いを済ませ、出てきたダーツの重さを確認した。そして真剣な眼差しでボードをじっと見つめると、手にしていたダーツを投げた。
三本全て投げ終えると、彼はゲーム機から排出された紙を一目見て微笑んだ。この日一番のスコアだったようで、紙面には〈Congratulations!〉の文字とともに星やハートの図形がちりばめられていた。
「さ、フードコートに行きましょうか。――あら。どうしたの? 疲れて、具合でも悪くなった?」
ニコリと微笑んだマッコイは、一転して心配そうに顔を曇らせた。死神ちゃんが心なしか頬を染めて、ぼんやりとしていたからだ。死神ちゃんは我に返ると、少しばかり顔をしかめさせた。そして先を歩き始めると、不機嫌そうに言った。
「いや、何て言うかその、凄いなと思って。ナイフとはまた勝手が違うだろうに」
「あなただって、銃火器全般何でも使えるじゃないの。――さあ、着いた。ソフトクリームはどの味が好き?」
死神ちゃんがぽかんとした顔を浮かべて「チョコレート」と答えると、マッコイは先ほどのスコアシートをフードコートの店員に見せた。そしてチョコソフトを受け取ると、死神ちゃんに手渡しながらニッコリと笑った。
「機嫌直ったみたいね。よかった」
「え、これ――」
「スコアシートが出る系のゲームはね、その日の最高スコアを出すとソフトクリームと交換してもらえるのよ」
死神ちゃんは瞳をキラキラと輝かせると、「射撃系のゲームもあるのか」と質問した。マッコイが不思議そうに頷き返すと、死神ちゃんは手にしていたソフトクリームを彼に返した。
「それ、先に半分食べてて」
そう言って、死神ちゃんは慌ただしくゲームフロアへと戻っていった。マッコイが後を追いかけていってみると、死神ちゃんはクレー射撃のゲーム機の前で銃の重さや照準を真剣な表情で確認していた。そのままの顔つきで淡々とクレーを落としていく死神ちゃんを見つめながら、マッコイはソフトクリームを一口食べた。
難なく最高スコアを叩き出し、ほくほく顔で紙を手にした死神ちゃんはマッコイの元にやってくるとニッコリと笑った。
「これでもうひとつもらえるな。さっきのとは別の味を頼んで半分こしよう。――ん? どうした? そろそろ疲れてきたか?」
死神ちゃんが表情を曇らせると、マッコイは「何でもない」と言ってほんのりと赤らんだ顔をフッと背けた。死神ちゃんは不思議そうに首を捻ると、再びフードコートへと向かい、そしていちごソフトを受け取った。
仲良くソフトクリームを食べていると、受付のゴブリン嬢が受付仲間と一緒にプリクラの機械を選んでいた。彼女達は女子ランチ会でもしていたようで、その帰りに寄ったらしい。ゴブリン嬢は死神ちゃん達に気付くと、にやりと笑って凄まじくゆっくりと〈おいでおいで〉した。どうやら、一緒にプリクラを撮ろうということらしい。
受付女子達に混じってプリクラに写り、出来上がったものを分けてもらった死神ちゃんは少しばかり感動した様子でプリクラを眺めていた。
「あら、こういうの、アリサと〈恋人〉してたときのデートで経験済みなんじゃあないの?」
「まさか! 誰ともそんなもの撮ったことないし、そもそもこういう場所に来たのすら初めてだよ! ――だから、せっかくだから、もう少し見て回ってもいいかな」
そう言って、死神ちゃんはスポーツエリアへとやって来た。スカッシュをしようということになり、ひとしきり堪能した二人は休憩しようとブースの壁に寄りかかって座った。死神ちゃんがニコニコと笑っているのを不思議に思ったマッコイがどうしたのかと尋ねると、死神ちゃんは嬉しそうに言った。
「最近、お前、笑ってても遠慮がちっていうか、一線引いてる感じのことが多かったから。今日は素直に楽しそうに笑ってるなと思って」
マッコイは驚いて目を見開くと、バツが悪そうにしゅんと肩を落として死神ちゃんから目を逸らした。死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、小首を傾げて優しく声をかけた。
「俺で良ければ、聞くよ? 何か、思い悩んでることでもあるのか?」
マッコイは困惑の表情で何か言いかけたが、すぐさま口を閉ざした。死神ちゃんがなおも〈聞きの態勢〉でいることにため息をつくと、彼は観念したとでも言うかのようにポツポツと話し始めた。しかし彼にとってあまり触れたくない話題が含まれているらしく、時折言いよどんでは言葉を慎重に選んでいるようだった。
マッコイを一流の暗殺者として育てた人物は彼に〈性〉という概念を持たせたくなかったのか、はたまた女性として育てたかったのか、彼の目に〈生物学上の女性〉が映らぬように細心の注意を払っていたという。そんな特殊な環境下にいたため、彼は〈自分の体と心の性が実は一致していない〉という事実に気づかなかったそうだ。そして事実を知ったあとも外界とはほとんど接点をもたなかったため、生きていく上で何の不都合もなく、苦しい思いもしなかったという。
しかし、こちらの世界にやって来て〈ごく普通の家庭で育っていたら、きっとこういう感じになっていたであろう〉という〈落ち着いた性格〉に矯正されると、彼はマイノリティであるということが気になるようになった。不一致に悩まされたことが無かったため「体と心の性を一致させたい」という欲求が浮かぶということはなく、そのため自身では不一致をおかしいと思うこともなかったのだが、周りから感じる好奇や悪意だけはどうしても気になったという。しかも仲間であるはずのオカマさん達の中にも、彼の抱えていた特殊な事情を受け入れられずに「不一致に悩んだことのないあの子は仲間ではない」と爪弾きにしてくる者があったそうだ。
「だから、輪に入るためにらしく振る舞っていたのか」
「ええ。でも、それはそれで偏見を持ったり差別したりすることに加担しているみたいで苦しくて。――矯正された結果がこれなんだから、アタシは環境関係なくこうなる運命にあったってことなんでしょう。それならいっそ、生きているうちに不一致で悩みたかった。そしたら、何のしがらみもなくどこかしらの輪に加われるのに。そのままのアタシだと異性愛者の輪にはもちろん入れないし、男が好きな男や、心は乙女な男、適合手術を受けて女として生きている人、その逆の、〈生物学的に女〉な人たちのそれぞれの輪……それらの、どれにも入れないから。……でもそのように思うことも、悩んで苦しい思いをした人たちからしたら、贅沢で、差別的で、とてつもなく失礼でしょう?」
「そんなの人それぞれなんだから、誰かと比べて『自分はまだまだ』だとか『自分がそのように思うのは罪だ』なんて思わなくていいのに。つらいもんはつらいんだ。だから、無理なんかしなくていいんだよ」
優しくゆっくりと、諭すように死神ちゃんがそう言うと、マッコイはほんの少しだけ笑顔を見せて、小さく頷いた。そしてバツが悪そうに苦笑いを浮かべた。
「世の人が思うようなオカマさん像をなぞったほうが、居場所の確保ができて生きやすかったから。不毛な努力かもしれないけれど、それでも、そのおかげで安らかな気持ちで毎日を送れるようになったのよ」
「それが何で、最近はそんな、ちょっと卑屈な感じになっちまったんだ?」
死神ちゃんが心配顔で眉根を寄せると、マッコイは言葉を詰まらせて視線を少し彷徨わせた。そして俯き、肩と一緒に視線も落とすと、小さな声でポツリとこぼした。
「だって、薫ちゃんが――」
「えっ、俺のせい!?」
死神ちゃんが素っ頓狂な声を上げると、マッコイは死神ちゃんをちらりと一瞥して、そして再び視線を落とした。
「薫ちゃん、前に『お前はそこいらの女子よりもよっぽど女子』だとか『お前はお前だろ』って言ってくれたじゃない。アタシ、『不一致な状態のままでも女として生きてこそが〈アタシ〉なんだ』って思っていたし、そう思いたかったから、それを肯定してもらったようで嬉しかった。あんなにはっきりと受容してもらえたの、初めてだったから。もう、周りを気にして〈オカマらしいオカマ〉を演じなくて良いんだって、ホッとしたわ。海水浴のときも、アタシのことをまるで女性のように扱ってくれたでしょう。それも、すごく嬉しかった。でも――」
マッコイは言いづらそうに口ごもった。少しして、彼は苦しそうに心なしか顔を歪めて口を開いた。
「最近、アリサもケイティーも女性らしくキラキラと輝いているじゃない。そんなケイティーにお風呂で抱きかかえられてデレデレとしてる薫ちゃんを見たり、十三様に抱きしめられてるのがとてもお似合いなうえに、すごく幸せそうにしてるアリサを見たら。そしたら〈ああ、アタシはやっぱ違うんだな〉って思って……」
そこで一旦言葉を切ると、マッコイは溜まった涙をぽろぽろとこぼした。
「結局アタシは男でも女でもないんだなって。なんでオカマなんだろうって。そもそも、堂々とオカマを名乗っていいのかも謎だし。アタシって一体、何なんだろうって。そう思ったら、苦しくて。――どんなに周りから女性として扱ってもらえたとしても、どんなに望んだとしても、女ではないんだなって。だって、こんな喉仏が出てて声が低くて、毎朝、朝勃ちするような女なんていないもの!」
マッコイは喉仏を隠すように首に触れると、さめざめと泣き始めた。死神ちゃんがうっかり吹き出すと、彼は嗚咽をこらえながらキッと死神ちゃんを睨んだ。
「いや、悪い。あまりにもストレートな表現で言うものだから、ついうっかり……」
死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、フウと息をついた。そしてマッコイの両肩に手を置くと、死神ちゃんは彼をじっと見つめて言った。
「つまり、今日は比較対象がいないから、素直に楽しめているってわけか。――ていうか、男とか女とかオカマとか、そういう風に考えるから苦しくなるんだよ。〈お前〉は〈お前〉、それでいいじゃないか。体が男で心が女の、どこがおかしいっていうんだ。今までの世界では〈おかしい〉と見られたかもしれないけど、この世界ではそんなこと、気にするほうがおかしいだろ。だってこの世界には、幼女のナリでその辺を闊歩してるおっさんがいるんだぞ? そっちのほうが、よっぽどおかしいだろ」
マッコイが目をパチクリとさせると、死神ちゃんは彼の涙を拭ってやりながら続けて言った。
「誰がなんて言おうと、お前は〈女〉だよ。それも、とびきりイイ女。少なくとも、俺はそう思うよ。何なら、今度てんこにでも聞いてみるといいよ。お子様の素直な感想に嘘はないから。――それから、いつかきっと、体が男でよかったと思うようなことだってあるかもしれないぜ? 俺も、幼女に変えられてよかったと思うことがあるし。だって、こんなナリじゃなかったら、今仲良くしてるお前含めたみんなと、ここまで仲良くなれてはないと思うから」
死神ちゃんが照れくさそうに微笑むと、マッコイは柔和な笑みを浮かべて小さく頷いた。
そろそろ帰ろうと言いながら、死神ちゃんは大きな欠伸をした。マッコイは眠たそうにまぶたをこする死神ちゃんを抱き上げると、クスリと小さく笑った。
「早速、〈体が男でよかった〉と思えること、見つけたかも」
死神ちゃんが不思議そうに首を傾げると、彼はとても嬉しそうに目を細めて言った。
「薫ちゃんを長時間抱っこしてても、体が男なアタシだったら疲れることがないわ。だから安心して、ゆっくり眠って」
死神ちゃんはフッと笑い返すと、そのまま夢の世界へと旅立っていった。
後日、お泊りにやって来た天狐は死神ちゃんの部屋のタンスの上に飾られている写真を眺めながら〈楽しかった夏休みの思い出〉に浸っていた。そして、その傍らにひっそりと置かれていた〈死神ちゃんキーホルダー〉を見て、顔を青ざめさせた。
ぷるぷると震える天狐にどうしたのかと死神ちゃんが尋ねると、彼女は小さな声でぼそぼそと謝罪の言葉を口にした。そして、気まずそうに目を逸らした。
「〈りんぎしょ〉と一緒に試作品を見たら〈てんしょん〉が凄まじく上がってしまっての。本来はお花に許可をもらってから作るべきだったのじゃが、あまりの〈てんしょん〉ですっかりさっぱり忘れてしまっての。そうこうしているうちに夏休みもやってきて、〈大事なことを忘れている〉ということ自体、記憶から消えておったのじゃ……。お花、本当にすまぬ……。今からでも〈じしゅかいしゅう〉するのじゃ……」
「いや、もう、それはしなくていいよ。お前だって、悪気があったわけじゃないんだし。次からきちんと気をつけてくれれば……」
死神ちゃんは苦笑いを浮かべると、今にも泣きそうな天狐の頭を軽く撫でてやった。天狐は一生懸命コクコクと頷くと、感謝の言葉とともに笑顔を死神ちゃんに返したのだった。
――――冒険者に対してやっていることはえげつないけど、〈裏〉は意外と優しくて悪意のない世界だよなと感じるこのごろ。広い心で、そして笑顔で、大切な人達と楽しく素敵な時間をこれからも過ごしていきたいなと、死神ちゃんは思ったのDEATH。
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