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色白の超美人・三条由香里
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公麿は早足で歩きだした。
エレベーターで三階へ。
三階はひと部屋に六人の入院専用フロア。
それぞれのベッドは、クリーム色のカーテンで仕切られている。
三条由香里という人は、窓際のベッドに横たわっていた。
肩まである黒髪、二重の大きな目。色白の超美人だ。美織といい勝負。
疲労のせいか、眠そうな目をしている。
「三条さん、部長回診ですよ」
星野さんが声をかけると、由香里ちゃんは、かすかにうなずいた。
これはかなり体力が弱っている。
「腕を見せてね」
公麿は由香里ちゃんの腕をとり、袖をまくり上げた。腕には大きなホクロのような黒いイボがたくさんできていた。
俺は目を細めて意識を集中し経絡の様子を探った。
ん? おかしい。
いつもなら、どこに鍼を打てばいいか見えてくるハズ……なのに、何も見えてこない。
由香里ちゃんの体全体から、今まで感じたことがない不気味な気配が伝わってくる。妖気というか、邪気というか、とにかく不気悪い感じ。
でも、経絡の赤い筋の上には、黒い影も、白い光も、見えない。
ツボはどこだ?
「三条さん、今日は私の助手が鍼を打つからね、ちょっと痛いけど我慢してください。
じゃあ狩嶋君、治療を始めて」
そう言われても、どこに打っていいかわからない。
こういう時は足三里だ。
足三里への打鍼は、どんなときでも無駄がない。
食べ物で言えば、パンみたいなもの。元気をつけるには一番無難なツボだ。
パジャマを膝までまくると、足にも黒いイボがたくさんできていた。肌が白いので、余計に目立つ。
こんな病気、見たことない……
膝の下を軽く消毒。ディスポ三番鍼の鍼管を足三里に当てて打鍼。
なんだ、これは!
エレベーターで三階へ。
三階はひと部屋に六人の入院専用フロア。
それぞれのベッドは、クリーム色のカーテンで仕切られている。
三条由香里という人は、窓際のベッドに横たわっていた。
肩まである黒髪、二重の大きな目。色白の超美人だ。美織といい勝負。
疲労のせいか、眠そうな目をしている。
「三条さん、部長回診ですよ」
星野さんが声をかけると、由香里ちゃんは、かすかにうなずいた。
これはかなり体力が弱っている。
「腕を見せてね」
公麿は由香里ちゃんの腕をとり、袖をまくり上げた。腕には大きなホクロのような黒いイボがたくさんできていた。
俺は目を細めて意識を集中し経絡の様子を探った。
ん? おかしい。
いつもなら、どこに鍼を打てばいいか見えてくるハズ……なのに、何も見えてこない。
由香里ちゃんの体全体から、今まで感じたことがない不気味な気配が伝わってくる。妖気というか、邪気というか、とにかく不気悪い感じ。
でも、経絡の赤い筋の上には、黒い影も、白い光も、見えない。
ツボはどこだ?
「三条さん、今日は私の助手が鍼を打つからね、ちょっと痛いけど我慢してください。
じゃあ狩嶋君、治療を始めて」
そう言われても、どこに打っていいかわからない。
こういう時は足三里だ。
足三里への打鍼は、どんなときでも無駄がない。
食べ物で言えば、パンみたいなもの。元気をつけるには一番無難なツボだ。
パジャマを膝までまくると、足にも黒いイボがたくさんできていた。肌が白いので、余計に目立つ。
こんな病気、見たことない……
膝の下を軽く消毒。ディスポ三番鍼の鍼管を足三里に当てて打鍼。
なんだ、これは!
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