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第163話 迷宮と言う名の牢獄。
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~461さん~
ラムルザ達が撤退してすぐ、俺達はボロボロになったシンの元へ駆け寄った。
「461さん! シンくんにこれを使って下さい!」
タルパから渡された回復薬を受け取り、シンの服をはだけさせる。所々赤黒くなった肌。これは……骨も折れてるかもしれないな。回復薬を患部にかけ、残った回復薬をシンへ飲ませる。
「う……ケホッケホッ……っ!?」
「全部飲み込め。内臓にダメージ受けているかもしれないぜ?」
このダメージだとしばらく安静だな。出発前に安全な場所を探してタルパに任せるしかないか。
「は……はい……」
シンは、ヨロヨロと手を伸ばすと回復薬の入った瓶を手に取って飲み始めた。
「おい、動けるのか?」
「え、はい。痛いですけどなんとか……」
自力で動ける? よく見るとさっきよりも顔色がいい。なんか変だぞ。
「もう一度見せろ」
「わっ、わっ!?」
慌てるシンの両手をどかしてもう一度その体を調べる。
「ん?」
先程見た時は損傷がもっと大きかったはずだ。それが今では傷がほぼ無くなっており、回復薬で治る程度の傷しか残っていない。
シンのスキルなのか、これは。それにしても傷の治りが早すぎる……。
少し離れて観察しても何の変哲もない少年だ。特殊な装飾品も装備もしていない。どういうことだ?
脳内で試験で見たシンの実力とラムルザの戦闘技術を比較してみる。タルパが逃げ出して俺達が駆け付けるまでの間、ラムルザの猛攻を1人で躱していたということだよな。それも冷静に考えるとおかしな話だ。シンには何かあるのか……?
「シンくん大丈夫……?」
「な、なんとか」
「良かった……ぐすっ、良かったよぉ……」
「ちょ!? タルパちゃん!?」
タルパが涙をはらはらと流してシンに抱き付いた。
俺の脇腹が何かに小突かれる。振り返るとアイルが笑みを浮かべていた。
「シンが助かって良かったね、ヨロイさん」
「……ああ。そうだな」
その顔を見たら抱いていた疑問は吹き飛んでしまった。良い方向に転んだんだ。とりあえず、今はこの疑問は保留にするか。ジーク達と合流して他のヤツらの介抱もしないといけないしな。
◇◇◇
ジーク達と合流し、助けた探索者達を介抱した。襲われた3人の持ち物にあった回復薬を使ってその傷を治していく。俺達の持つアイテムを温存していることに罪悪感が湧かない訳ではないが、同じ探索者同士だ。理解はしてくれるだろう。
3人の容態が回復し、一息吐いた所で周囲を見渡してみた。屋上にいるのは俺、アイル、ジーク、ミナセ、ナーゴの5人。他にシンとタルパ、そして竜人に襲われた志村とサリア、槍使いのジャルムという面子だ。ジークにビルの見回り、介抱はナーゴとミナセに任せて俺とアイルで聞き取りするのが1番効率いいか。
……。
シンとタルパに状況の聞きとりをすると、1つの事が判明した。竜人を名乗るヤツらの「レベルドレイン」という魔法。それは、対象の稼いだレベルポイントを根こそぎ奪う物に見えたようだ。
次に志村という探索者からスマホを借りてスキルツリー項目を確認する。シン達の見た物が本当かを確かめる為に。
「……やっぱりか」
志村のスキルツリーはほぼ全てのスキルアイコンが暗くなり、中央部に光を放つアイコンがいくつかあるだけになっていた。
志村がゆっくりと体を起こす。その顔は何かを悟っているような顔だった。
「……俺のスキルツリー、どうなってる?」
「初期値に戻ってるな」
俺の言葉を聞いた志村は特に驚きもせず、自分の手のひらを見つめた。
「そうか……なんとなく分かってたんだ。ヤツらの魔法を受けた時、自分の中で色んな物が失われた気がしたから」
サリアという探索者も同じ顔をしていた。全てを諦めたような顔だ。
スマホを返して屋上を見て回る。独特な形状の祭壇、随所に施された呪術的な意匠……こんな建造物は今までのダンジョンには無かった。ヤツらは吸い出したレベルポイントを空へと放っていたという。一体何の為だ?
考えていると、志村がおずおずと話しかけて来た。その後ろにはサリアとジャルムが。3人は、疲れたような顔で俺を見た。
「3人で話したんだが、俺達は新宿から出る事にするよ。色々世話をかけて済まなかった」
頭を下げる志村。スキルを根こそぎ無くしたんだ。そう思うのも当然か。
「帰りは大丈夫なのか?」
ジャルムがリザードマンの持っていた槍を担ぐ。
「俺はスキルを奪われていないからな」
ジャルムは、虚な表情で言った。この目……彼もラムルザともう一度やり合うのは無理だろうな。
「2人を守りながらでもリザードマンくらいは倒せる」
「分かった。気を付けて帰れよ」
A級が1人いるなら大丈夫だろう。これ以上ダンジョンに残らせて死なせた方が後味が悪い。
そう考えた時──。
旧都庁から黄色い光が空へと昇っていくのが見えた。
それは空高くまで登ると、この新宿一帯を覆うようにドーム状に広がっていく。
「な、何よあれ!?」
アイルが声を上げる。あの形に展開の仕方。それはよく覚えていた。この世界にダンジョンが現れた時や、先日の探索者試験で発動される様子を目にしていたから。
「魔法障壁だ」
魔法障壁と告げた瞬間、志村が困惑したような顔をする。
「魔法障壁!? なぜそんな物が!?」
「……今の状況で考えられることは1つ。あの竜人ってヤツらが魔法障壁を展開したんだろ」
「え、つまりどういうことだにゃ?」
ナーゴが困惑したように首を傾げた。
「俺達を逃さないってことだ。俺達は、このダンジョンをクリア……いや、あの竜人達を倒さないと新宿から出られないらしい」
周囲がざわめく。アイルが不安気な様子で俺の手をギュッと握った。
「だ、大丈夫よね? みんないるし……」
俺は答える代わりにその手を握り返し、空を見上げた。霧が晴れ、視界に広がるのは魔族の張った紫の魔法障壁と竜人が張ったであろう金色の魔法障壁。その2つが合わさった不安定な空。
それはまるで、ここだけ別の世界のような、歪な色の空だった。
……。
ラムルザとの戦闘……あの配信をリレイラさんは見てくれただろうか?
ラムルザ達が撤退してすぐ、俺達はボロボロになったシンの元へ駆け寄った。
「461さん! シンくんにこれを使って下さい!」
タルパから渡された回復薬を受け取り、シンの服をはだけさせる。所々赤黒くなった肌。これは……骨も折れてるかもしれないな。回復薬を患部にかけ、残った回復薬をシンへ飲ませる。
「う……ケホッケホッ……っ!?」
「全部飲み込め。内臓にダメージ受けているかもしれないぜ?」
このダメージだとしばらく安静だな。出発前に安全な場所を探してタルパに任せるしかないか。
「は……はい……」
シンは、ヨロヨロと手を伸ばすと回復薬の入った瓶を手に取って飲み始めた。
「おい、動けるのか?」
「え、はい。痛いですけどなんとか……」
自力で動ける? よく見るとさっきよりも顔色がいい。なんか変だぞ。
「もう一度見せろ」
「わっ、わっ!?」
慌てるシンの両手をどかしてもう一度その体を調べる。
「ん?」
先程見た時は損傷がもっと大きかったはずだ。それが今では傷がほぼ無くなっており、回復薬で治る程度の傷しか残っていない。
シンのスキルなのか、これは。それにしても傷の治りが早すぎる……。
少し離れて観察しても何の変哲もない少年だ。特殊な装飾品も装備もしていない。どういうことだ?
脳内で試験で見たシンの実力とラムルザの戦闘技術を比較してみる。タルパが逃げ出して俺達が駆け付けるまでの間、ラムルザの猛攻を1人で躱していたということだよな。それも冷静に考えるとおかしな話だ。シンには何かあるのか……?
「シンくん大丈夫……?」
「な、なんとか」
「良かった……ぐすっ、良かったよぉ……」
「ちょ!? タルパちゃん!?」
タルパが涙をはらはらと流してシンに抱き付いた。
俺の脇腹が何かに小突かれる。振り返るとアイルが笑みを浮かべていた。
「シンが助かって良かったね、ヨロイさん」
「……ああ。そうだな」
その顔を見たら抱いていた疑問は吹き飛んでしまった。良い方向に転んだんだ。とりあえず、今はこの疑問は保留にするか。ジーク達と合流して他のヤツらの介抱もしないといけないしな。
◇◇◇
ジーク達と合流し、助けた探索者達を介抱した。襲われた3人の持ち物にあった回復薬を使ってその傷を治していく。俺達の持つアイテムを温存していることに罪悪感が湧かない訳ではないが、同じ探索者同士だ。理解はしてくれるだろう。
3人の容態が回復し、一息吐いた所で周囲を見渡してみた。屋上にいるのは俺、アイル、ジーク、ミナセ、ナーゴの5人。他にシンとタルパ、そして竜人に襲われた志村とサリア、槍使いのジャルムという面子だ。ジークにビルの見回り、介抱はナーゴとミナセに任せて俺とアイルで聞き取りするのが1番効率いいか。
……。
シンとタルパに状況の聞きとりをすると、1つの事が判明した。竜人を名乗るヤツらの「レベルドレイン」という魔法。それは、対象の稼いだレベルポイントを根こそぎ奪う物に見えたようだ。
次に志村という探索者からスマホを借りてスキルツリー項目を確認する。シン達の見た物が本当かを確かめる為に。
「……やっぱりか」
志村のスキルツリーはほぼ全てのスキルアイコンが暗くなり、中央部に光を放つアイコンがいくつかあるだけになっていた。
志村がゆっくりと体を起こす。その顔は何かを悟っているような顔だった。
「……俺のスキルツリー、どうなってる?」
「初期値に戻ってるな」
俺の言葉を聞いた志村は特に驚きもせず、自分の手のひらを見つめた。
「そうか……なんとなく分かってたんだ。ヤツらの魔法を受けた時、自分の中で色んな物が失われた気がしたから」
サリアという探索者も同じ顔をしていた。全てを諦めたような顔だ。
スマホを返して屋上を見て回る。独特な形状の祭壇、随所に施された呪術的な意匠……こんな建造物は今までのダンジョンには無かった。ヤツらは吸い出したレベルポイントを空へと放っていたという。一体何の為だ?
考えていると、志村がおずおずと話しかけて来た。その後ろにはサリアとジャルムが。3人は、疲れたような顔で俺を見た。
「3人で話したんだが、俺達は新宿から出る事にするよ。色々世話をかけて済まなかった」
頭を下げる志村。スキルを根こそぎ無くしたんだ。そう思うのも当然か。
「帰りは大丈夫なのか?」
ジャルムがリザードマンの持っていた槍を担ぐ。
「俺はスキルを奪われていないからな」
ジャルムは、虚な表情で言った。この目……彼もラムルザともう一度やり合うのは無理だろうな。
「2人を守りながらでもリザードマンくらいは倒せる」
「分かった。気を付けて帰れよ」
A級が1人いるなら大丈夫だろう。これ以上ダンジョンに残らせて死なせた方が後味が悪い。
そう考えた時──。
旧都庁から黄色い光が空へと昇っていくのが見えた。
それは空高くまで登ると、この新宿一帯を覆うようにドーム状に広がっていく。
「な、何よあれ!?」
アイルが声を上げる。あの形に展開の仕方。それはよく覚えていた。この世界にダンジョンが現れた時や、先日の探索者試験で発動される様子を目にしていたから。
「魔法障壁だ」
魔法障壁と告げた瞬間、志村が困惑したような顔をする。
「魔法障壁!? なぜそんな物が!?」
「……今の状況で考えられることは1つ。あの竜人ってヤツらが魔法障壁を展開したんだろ」
「え、つまりどういうことだにゃ?」
ナーゴが困惑したように首を傾げた。
「俺達を逃さないってことだ。俺達は、このダンジョンをクリア……いや、あの竜人達を倒さないと新宿から出られないらしい」
周囲がざわめく。アイルが不安気な様子で俺の手をギュッと握った。
「だ、大丈夫よね? みんないるし……」
俺は答える代わりにその手を握り返し、空を見上げた。霧が晴れ、視界に広がるのは魔族の張った紫の魔法障壁と竜人が張ったであろう金色の魔法障壁。その2つが合わさった不安定な空。
それはまるで、ここだけ別の世界のような、歪な色の空だった。
……。
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