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第五章
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次の土曜日、彰君は午前中に用事があるので、午後から会う事になった。
今日話しをした映画を観ようと盛り上がった。
今度会うのを「日曜日にしようか?」って聞かれた。
どう返事しようかと迷っていると「金曜日でも良いんだ。本当は毎日でも良いんだ」って呟く様に言う彰君に思わず頷きそうになる。
本当は毎日一緒にいたい。
彰君も同じ気持ちなのが堪らなく嬉しい。
友達としてでもいい。
……でも奈津美の代わりだったらと考えると、やっぱりこれ以上会ってはいけないのではないかと思う…
今日も「送って行く」と言う彰君を断ってエスポワールを後にする。
雨は天気予報通り、止んでいた。
「ユキ」
呼び止められて振り向くと「チュ」…今日は唇に……キスだよね?直ぐに離れた唇をじっと見てしまった。
「ごめん……」
「ううん…」
恥ずかしい。
どう言う反応をすれば良いのか迷っていると、彰君が「何も考えなくていい」と抱き締めて言ってくれた。
「うん」と言って彰君の胸に額を擦り付けて頷くだけしか出来なかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「橘!」
後ろからもう二度と聞きたくない声が聞こえた。
エスポワールを出て駅に向かって歩いている時だった。
気付かない振りで足早に通り過ぎようとしたけど、強く手を引かれて止まってしまった。
「橘!話しがしたいんだ」
「僕は何も話す事はありません」
「あの時は悪かった。謝るよ」
「何も、謝って貰うような事などありませんから」
「そんな事言わずに…ちょっとこっち来て。裕樹、お願いだ」
「裕樹なんて……名前で呼ばないで下さい」
「ごめん…」
謝りながらも手を離そうとしない小寺さんは、中学の頃より背は高くなって、あの頃より子供っぽさが無くなりかっこよくなっていた。
けれど……大丈夫。
何も感じない。
きっと彰君のお陰だと思う。
「少しだけ、こっち来て」
「僕は何も話す事は無いと…」
「お願いだ!」
「…少しだけですよ」
余りにしつこい。
今日話しをした映画を観ようと盛り上がった。
今度会うのを「日曜日にしようか?」って聞かれた。
どう返事しようかと迷っていると「金曜日でも良いんだ。本当は毎日でも良いんだ」って呟く様に言う彰君に思わず頷きそうになる。
本当は毎日一緒にいたい。
彰君も同じ気持ちなのが堪らなく嬉しい。
友達としてでもいい。
……でも奈津美の代わりだったらと考えると、やっぱりこれ以上会ってはいけないのではないかと思う…
今日も「送って行く」と言う彰君を断ってエスポワールを後にする。
雨は天気予報通り、止んでいた。
「ユキ」
呼び止められて振り向くと「チュ」…今日は唇に……キスだよね?直ぐに離れた唇をじっと見てしまった。
「ごめん……」
「ううん…」
恥ずかしい。
どう言う反応をすれば良いのか迷っていると、彰君が「何も考えなくていい」と抱き締めて言ってくれた。
「うん」と言って彰君の胸に額を擦り付けて頷くだけしか出来なかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「橘!」
後ろからもう二度と聞きたくない声が聞こえた。
エスポワールを出て駅に向かって歩いている時だった。
気付かない振りで足早に通り過ぎようとしたけど、強く手を引かれて止まってしまった。
「橘!話しがしたいんだ」
「僕は何も話す事はありません」
「あの時は悪かった。謝るよ」
「何も、謝って貰うような事などありませんから」
「そんな事言わずに…ちょっとこっち来て。裕樹、お願いだ」
「裕樹なんて……名前で呼ばないで下さい」
「ごめん…」
謝りながらも手を離そうとしない小寺さんは、中学の頃より背は高くなって、あの頃より子供っぽさが無くなりかっこよくなっていた。
けれど……大丈夫。
何も感じない。
きっと彰君のお陰だと思う。
「少しだけ、こっち来て」
「僕は何も話す事は無いと…」
「お願いだ!」
「…少しだけですよ」
余りにしつこい。
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