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番外編 寺本視点
02
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「は、恥ずかしい。僕、初めてだ。慣れてなくてごめん」
何て可愛いこと言ってくれるんだ…。そんな嬉しいことを聞くと止められなくなりそう。
「…博也、好きだよ。ゲームで告白してごめん。もし、誰かに告白して…直ぐにフラれたらいいけど…ん~、違うな、告ったって誰かから博也の耳に入るのも嫌だったから。丁度いいかなって。苦しめて、ごめんな。もっと、キスしていい?」
真っ赤な顔で頷いたまま、顔を上げてくれない博也の頬を掌で包む。
「…僕で……んっ」
何か言いかけたけど、開いた唇を塞ぎ舌を入り込ませる。
「…はぁ…んっ…」
震える身体を抱きしめた。後頭部を手で支え、より深く舌を絡ませる。弱々しく胸を叩かれて、ようやく離した。トロンとした顔でぼんやりと俺を見る目は涙が滲んですごい唆る。ドキッとする。下半身に熱が集まり、誤魔化すために頭を撫でた。
「座ろっか?」
手を引いてベッドへ連れて行く。最初からここに座ってもらってて良かった。あの時はそこまでの下心はなかった。稲葉や藤井が来た時もベッドで寝る時もあるほど好き勝手に使ってる。けれど、今は…。博也もここに座ることに抵抗はなかった。
手を離さず、隣に座ろうとする博也を膝の上に座らせる。
「重いだろ?」
「ん?全然平気」
「でも…」
今までもこんなふうに膝に座ったこともあるのに、今のキスが恥ずかしかったのかなかなか大人しく腕の中にいてくれない。
「じゃあさ…」
ベッドに博也を寝かせ、その上から顔を覗き込む。
「た、たつ、き?」
「何?」
「ち、近い」
「近くないとキスできないよ?」
「…うぅ…うん」
俺の服を掴んでいた手を離し、ゆっくり首に回される腕。
スゲー嬉しい。
真っ直ぐに見つめる瞳に吸い寄せられるように目元にキスをした。頬に唇を寄せると目が合った。腕がふるふると微かに震える。頭を包むように抱きしめ、震えが収まるまで待った。
「怖い?」
「こ、怖くない」
「嫌?」
「嫌じゃないよ。キ、キスしたい」
おでこにキスをして、鼻の頭をコツンと合わせ、キスをした。少しカサついた唇に触れると博也が男だとわかる。女子は学校でも色や匂いのついたリップを塗っていて、ベタベタと気持ち悪い。シャツにも付くし好きじゃない。
腰を少し下ろし俺の勃ち上がりかけた熱を博也のそこに当ててみる。
「んっ…あっ…」
同じように硬くなったもの同士が擦れ、興奮する。閉じられた唇に、触れるだけだったのを舌を使い刺激してみた。
「…どうしたら、いいの?」
さっきのキスはしゃべりかけた時に開いた唇に、少し強引に舌を入れたからな。
真っ赤な顔で、それでもされるままは嫌なのか自分から俺ともっとイチャコラしたいとか……
「あ~もう、可愛い。口開けて?」
「うん…」
「舌、出して?」
「……うん…こぉ?」
やけに色っぽい目で見つめられ、我慢できない。覗く舌先に吸い付いた。最初からガッついて引かれたら嫌なので、腰は浮かしキスに集中する。
「はぁ…んっ…」
歯列をなぞり、舌を根元から絡め、上顎の敏感なところから、頬の内側へ。博也の反応を確かめながら舌を動かす。ぺちゃぺちゃと唾液の混ざる水音が響き、博也の可愛い喘ぎ声でキスがやめられない。
どうしよう…離してやれないかも。
「博也、好きだよ」
「嬉しい。…僕も、好き」
本当に嬉しそうな笑顔で言われたら…俺、幸せだ。
END
何て可愛いこと言ってくれるんだ…。そんな嬉しいことを聞くと止められなくなりそう。
「…博也、好きだよ。ゲームで告白してごめん。もし、誰かに告白して…直ぐにフラれたらいいけど…ん~、違うな、告ったって誰かから博也の耳に入るのも嫌だったから。丁度いいかなって。苦しめて、ごめんな。もっと、キスしていい?」
真っ赤な顔で頷いたまま、顔を上げてくれない博也の頬を掌で包む。
「…僕で……んっ」
何か言いかけたけど、開いた唇を塞ぎ舌を入り込ませる。
「…はぁ…んっ…」
震える身体を抱きしめた。後頭部を手で支え、より深く舌を絡ませる。弱々しく胸を叩かれて、ようやく離した。トロンとした顔でぼんやりと俺を見る目は涙が滲んですごい唆る。ドキッとする。下半身に熱が集まり、誤魔化すために頭を撫でた。
「座ろっか?」
手を引いてベッドへ連れて行く。最初からここに座ってもらってて良かった。あの時はそこまでの下心はなかった。稲葉や藤井が来た時もベッドで寝る時もあるほど好き勝手に使ってる。けれど、今は…。博也もここに座ることに抵抗はなかった。
手を離さず、隣に座ろうとする博也を膝の上に座らせる。
「重いだろ?」
「ん?全然平気」
「でも…」
今までもこんなふうに膝に座ったこともあるのに、今のキスが恥ずかしかったのかなかなか大人しく腕の中にいてくれない。
「じゃあさ…」
ベッドに博也を寝かせ、その上から顔を覗き込む。
「た、たつ、き?」
「何?」
「ち、近い」
「近くないとキスできないよ?」
「…うぅ…うん」
俺の服を掴んでいた手を離し、ゆっくり首に回される腕。
スゲー嬉しい。
真っ直ぐに見つめる瞳に吸い寄せられるように目元にキスをした。頬に唇を寄せると目が合った。腕がふるふると微かに震える。頭を包むように抱きしめ、震えが収まるまで待った。
「怖い?」
「こ、怖くない」
「嫌?」
「嫌じゃないよ。キ、キスしたい」
おでこにキスをして、鼻の頭をコツンと合わせ、キスをした。少しカサついた唇に触れると博也が男だとわかる。女子は学校でも色や匂いのついたリップを塗っていて、ベタベタと気持ち悪い。シャツにも付くし好きじゃない。
腰を少し下ろし俺の勃ち上がりかけた熱を博也のそこに当ててみる。
「んっ…あっ…」
同じように硬くなったもの同士が擦れ、興奮する。閉じられた唇に、触れるだけだったのを舌を使い刺激してみた。
「…どうしたら、いいの?」
さっきのキスはしゃべりかけた時に開いた唇に、少し強引に舌を入れたからな。
真っ赤な顔で、それでもされるままは嫌なのか自分から俺ともっとイチャコラしたいとか……
「あ~もう、可愛い。口開けて?」
「うん…」
「舌、出して?」
「……うん…こぉ?」
やけに色っぽい目で見つめられ、我慢できない。覗く舌先に吸い付いた。最初からガッついて引かれたら嫌なので、腰は浮かしキスに集中する。
「はぁ…んっ…」
歯列をなぞり、舌を根元から絡め、上顎の敏感なところから、頬の内側へ。博也の反応を確かめながら舌を動かす。ぺちゃぺちゃと唾液の混ざる水音が響き、博也の可愛い喘ぎ声でキスがやめられない。
どうしよう…離してやれないかも。
「博也、好きだよ」
「嬉しい。…僕も、好き」
本当に嬉しそうな笑顔で言われたら…俺、幸せだ。
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