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第七章
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「溢れる気が似ているから余計に似ていると思うのよ」
「シルベスターによると僕を離さないかもって…」
「まだそんなこと言ってるのか!あいつ、俺にはごめんって言ってたのに!」
「その時のことは反省してるってシルベスターも言ってました」
「呆れるな」
「毎回少なからずそんな話はするのよ」
「俺の時もグチャグチャ言ってたな」
そうなんだ。
「アルシャントは寂しいのですか?」
「あいつは…母親を知らない。愛情に飢えてるのは確かだけど、いつまでも生まれたての赤ん坊じゃないんだから」
「この家の中に入ったことないって聞きました」
「俺が入るなって言ったから、まだ守ってるんだな。ここに入るの怖いんじゃないかな」
「どうして?」
「俺に怒られるって思ってるんだ。一人残った時、俺にはここが唯一ミネルヴァとの思い出だった。それを犯されたくなかったから」
ミシェルの言ったことを今も守ってるのか。それは本当に怒られるのが辛いからなんだろうか?
「もう会えないのですか?」
「ジュリアンが会いたいと思えば、ここにいる間はあの羊皮紙を開けば会える」
「良かった」
「でも、ここは過去だ。勇者として迷いや不安があるなら聞いてあげるし、あいつの事で不満や問題あるなら相談に乗るけど…君の命が次代に受け継がれ、そして、君がこちら側になった時、また会おう」
それは…もうあの羊皮紙を開けてはいけないと言うことなのかな?
「ミシェルはね、強くあれと思ってるのよ。なんてったって、何があるかわからないこの精霊の森に最初に来た人なのよ?ギルバートたちに守られてここに来たわたしたちとは違うわ」
「そうね。そして、一人で残った…まさに勇者よ」
「わたしなんかここにいる間、毎晩この羊皮紙を開いたわ」
「なんの相談もなくても、是非帰る前にもう一度は会いに来て欲しいね」
歴代の方々に握手をして、教えて貰った元の世界に戻る呪文を唱える。
戻ったところは勿論先ほど入った部屋だ。アシュリーはもう戻っているだろうか?
歴代ミシェルのアルシャント対処法を思い出し、ベッドに横になる。
こんな嬉しいご褒美が待っていたとは思わなかった。貴重な体験だ。イーノックはこの館が歴史的価値が高いって言ってたけれどこの羊皮紙の方がはるかに重みがある。
どちらも王都に持って帰れないものだけど、勇者として生まれて良かったと初めて思ったかも。
アシュリーとの心の会話は便利だし二人だけで誰にも邪魔されずに話せるのは良いけれど、内緒話も新鮮だった。
女性が多いからか、次々に話される内容は恋の話から子供の話と僕にはわからないことが多かった。それでも、みなさん勇者としてこれからしなければならないことを話して下さった。前回の話の続きをお互いにされている人もいて、賑やかな面会となった。新たな勇者に会うってより、お互いに会えるのを楽しみにしておられるのだろう。
コンコンと控え目なノック音が聞こえた。
起き上がり扉を開けるとアシュリーが立っていた。困ったような顔で僕を見る。
「入って良いか?」
「うん!」
僕も会いたかった。
抱きついてアシュリーの匂いを胸いっぱいに吸い込む。やっぱり、この腕の中は僕の一番の癒し。悲しい時や不安な時は勿論だけど、嬉しい時も喜びを共有したい。
「びっくりしたね」
「そうだな」
「お爺さまに会えた?」
「うん、若くて驚いた。最初、誰かわからなかったよ。向こうは今の顔を知らなくても俺がここに来るって知ってるからさ。そう言えば…また会えるって爺さん言ってたなって思い出した。その時はまさかこんな形で会うなんて思わなかったからさ、忘れてたよ」
「アシュはどこでみなさんと会ったの?」
「俺は実家の中庭。爺さん、喜んでた。懐かしいって。死んでからまだそんなに経ってないのにな」
アシュリーに抱きしめられて眠りにつく。
「アシュ…愛してる」
耳元に口を寄せて小さな声で言うとふふっと笑う。
「そんなに小さな声で言わなくても」
アシュリーも小さな声だ。
そして、おやすみと愛してるの声を聞きながら目を閉じた。
「シルベスターによると僕を離さないかもって…」
「まだそんなこと言ってるのか!あいつ、俺にはごめんって言ってたのに!」
「その時のことは反省してるってシルベスターも言ってました」
「呆れるな」
「毎回少なからずそんな話はするのよ」
「俺の時もグチャグチャ言ってたな」
そうなんだ。
「アルシャントは寂しいのですか?」
「あいつは…母親を知らない。愛情に飢えてるのは確かだけど、いつまでも生まれたての赤ん坊じゃないんだから」
「この家の中に入ったことないって聞きました」
「俺が入るなって言ったから、まだ守ってるんだな。ここに入るの怖いんじゃないかな」
「どうして?」
「俺に怒られるって思ってるんだ。一人残った時、俺にはここが唯一ミネルヴァとの思い出だった。それを犯されたくなかったから」
ミシェルの言ったことを今も守ってるのか。それは本当に怒られるのが辛いからなんだろうか?
「もう会えないのですか?」
「ジュリアンが会いたいと思えば、ここにいる間はあの羊皮紙を開けば会える」
「良かった」
「でも、ここは過去だ。勇者として迷いや不安があるなら聞いてあげるし、あいつの事で不満や問題あるなら相談に乗るけど…君の命が次代に受け継がれ、そして、君がこちら側になった時、また会おう」
それは…もうあの羊皮紙を開けてはいけないと言うことなのかな?
「ミシェルはね、強くあれと思ってるのよ。なんてったって、何があるかわからないこの精霊の森に最初に来た人なのよ?ギルバートたちに守られてここに来たわたしたちとは違うわ」
「そうね。そして、一人で残った…まさに勇者よ」
「わたしなんかここにいる間、毎晩この羊皮紙を開いたわ」
「なんの相談もなくても、是非帰る前にもう一度は会いに来て欲しいね」
歴代の方々に握手をして、教えて貰った元の世界に戻る呪文を唱える。
戻ったところは勿論先ほど入った部屋だ。アシュリーはもう戻っているだろうか?
歴代ミシェルのアルシャント対処法を思い出し、ベッドに横になる。
こんな嬉しいご褒美が待っていたとは思わなかった。貴重な体験だ。イーノックはこの館が歴史的価値が高いって言ってたけれどこの羊皮紙の方がはるかに重みがある。
どちらも王都に持って帰れないものだけど、勇者として生まれて良かったと初めて思ったかも。
アシュリーとの心の会話は便利だし二人だけで誰にも邪魔されずに話せるのは良いけれど、内緒話も新鮮だった。
女性が多いからか、次々に話される内容は恋の話から子供の話と僕にはわからないことが多かった。それでも、みなさん勇者としてこれからしなければならないことを話して下さった。前回の話の続きをお互いにされている人もいて、賑やかな面会となった。新たな勇者に会うってより、お互いに会えるのを楽しみにしておられるのだろう。
コンコンと控え目なノック音が聞こえた。
起き上がり扉を開けるとアシュリーが立っていた。困ったような顔で僕を見る。
「入って良いか?」
「うん!」
僕も会いたかった。
抱きついてアシュリーの匂いを胸いっぱいに吸い込む。やっぱり、この腕の中は僕の一番の癒し。悲しい時や不安な時は勿論だけど、嬉しい時も喜びを共有したい。
「びっくりしたね」
「そうだな」
「お爺さまに会えた?」
「うん、若くて驚いた。最初、誰かわからなかったよ。向こうは今の顔を知らなくても俺がここに来るって知ってるからさ。そう言えば…また会えるって爺さん言ってたなって思い出した。その時はまさかこんな形で会うなんて思わなかったからさ、忘れてたよ」
「アシュはどこでみなさんと会ったの?」
「俺は実家の中庭。爺さん、喜んでた。懐かしいって。死んでからまだそんなに経ってないのにな」
アシュリーに抱きしめられて眠りにつく。
「アシュ…愛してる」
耳元に口を寄せて小さな声で言うとふふっと笑う。
「そんなに小さな声で言わなくても」
アシュリーも小さな声だ。
そして、おやすみと愛してるの声を聞きながら目を閉じた。
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