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エピローグ
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☆★☆ ★☆★ ☆★☆
精霊の森の守人、リミントン夫妻の元には一瞬で帰った。
アルシャントにさようならをして滝の横を通り、懐かしく感じるミネルヴァとミシェルの佇んでいた場所を過ぎると、直ぐそこが結界の入口だった。
しばらくぶりのアーチを潜ると、数日前と何も変わらず綺麗な庭が迎えてくれる。きっと、何年経ってもこの庭は変わらずここにあり続けるのだろう。ここは北の山の神が住まう精霊の森の一部なのだから。
僕たちが入っていくとバートが迎えてくれた。しかし、その目は驚きに見開かれている。まるで、幽霊でも見るような、少し怯えて見えるのは気のせいだろうか?ジョナスが近衛兵は柔じゃないと言っていたけれど、何がバートをこんなに怯えさせるのか?
「な、何か問題でもありましたか?えっ?どうして?渡れなかったのですか?」
「何を言ってるんだ、バート?」
ジョナスの落ち着いた声に更に困惑の色を見せる。
「殿下…あの…」
「まあ!どうされたのですか?」
家から出てきたセアラも驚いている。
「昨日出発されたばかりなのに、もうお戻りで?」
「「昨日?」」
五人の声が重なる。
「俺たちはきちんと封印の儀式をしてきたんだぞ?昨日のはずがない。何日くらいあそこにいた?」
ジョナスの質問にダレルが答えた。
「そうだな…三十日…いや、もう少しか」
「そうですね。そのくらいだと思います」
「バート、日誌にはなんと書いてあったんだ?」
「何百年ものその時の記録を見ても翌日に帰ってこられたことはなかったと記憶しております。…そうですね、長くて一年…平均で四、五十日くらいでしょうか」
「そうか…」
きっと、アルシャントが学生の僕たちに一日でも早く学園に戻れるようにしてくれたんだろう。アルシャントとはいっぱい話した。いつもより早いことや、そのことで学園を休んでいると言ったのを覚えていてくれたんだ。
指輪を握りしめありがとうと伝える。
ほんわか温かくなる指輪に、確かにアルシャントとの繋がりを感じホッとする。
アルシャントにもこの気持ちが伝わっている…そう思うと、自然と涙が溢れた。
もう会えない。
寂しい…。
まさか、こんな気持ちでここに戻ってくるとは思わなかった。
翌日に戻れるならもっと長く側にいてあげればよかった。もっといっぱい話して、もっといっぱい遊んで…。
『アルシャント…アルシャント、聞こえる?』
『どうした?ジュリ』
『アシュ、アルシャントが、アルシャントが…』
『大丈夫だ。もう一人じゃない。アルシャントは大人になったんだよ。歴代の方々にも会いに行けるし、仲の良い精霊もいっぱいいただろう?俺たちも…繋がっている』
泣きだしてしまった僕にリミントン夫妻は封印がよっぽど辛いものだったのだと思ったのだろう。色々聞きたいこともあるだろうけれど、とりあえずお食事をと館の中に招き入れた。
それからソーセージと温かいスープ、柔らかいパン、新鮮な野菜とフルーツのサラダが食卓に並ぶ。ここで過ごした数日のいつもの朝食だった。今は朝なのか?そう言えば外は暗くはなかった。アルシャントに別れを告げたのはもう夜になろうという時刻だった。なかなか離れることができず、ズルズルと時間が過ぎてしまった。暗くなる前にと使い魔たちに促され、渋々さようならをした。
では、この二人にとっては昨日の朝に一緒に朝食を食べ、送り出した後、翌日の今日また一緒に朝食…ということなのか?一日で戻ってきた勇者に戸惑うのは無理もない。
それに、アシュリーに抱きしめられたまま、エグエグ泣き止まない僕を頼りない勇者と呆れたりせず、親切に接してくれる。
「これからいかがされますか?」
「向こうを出たのは夕方なんだ。これを食べたら休むよ」
「まあ、みなさまにとっては夕飯だったのですね?申し訳ございません」
「いや、構わない。美味しかったよ。ありがとう」
二人にお休みと言い、それぞれの部屋に入った。勿論、僕とアシュリーの部屋は一緒で、綺麗に掃除された気持ちのいい部屋でアシュリーの腕に抱かれて横になる。
精霊の森の守人、リミントン夫妻の元には一瞬で帰った。
アルシャントにさようならをして滝の横を通り、懐かしく感じるミネルヴァとミシェルの佇んでいた場所を過ぎると、直ぐそこが結界の入口だった。
しばらくぶりのアーチを潜ると、数日前と何も変わらず綺麗な庭が迎えてくれる。きっと、何年経ってもこの庭は変わらずここにあり続けるのだろう。ここは北の山の神が住まう精霊の森の一部なのだから。
僕たちが入っていくとバートが迎えてくれた。しかし、その目は驚きに見開かれている。まるで、幽霊でも見るような、少し怯えて見えるのは気のせいだろうか?ジョナスが近衛兵は柔じゃないと言っていたけれど、何がバートをこんなに怯えさせるのか?
「な、何か問題でもありましたか?えっ?どうして?渡れなかったのですか?」
「何を言ってるんだ、バート?」
ジョナスの落ち着いた声に更に困惑の色を見せる。
「殿下…あの…」
「まあ!どうされたのですか?」
家から出てきたセアラも驚いている。
「昨日出発されたばかりなのに、もうお戻りで?」
「「昨日?」」
五人の声が重なる。
「俺たちはきちんと封印の儀式をしてきたんだぞ?昨日のはずがない。何日くらいあそこにいた?」
ジョナスの質問にダレルが答えた。
「そうだな…三十日…いや、もう少しか」
「そうですね。そのくらいだと思います」
「バート、日誌にはなんと書いてあったんだ?」
「何百年ものその時の記録を見ても翌日に帰ってこられたことはなかったと記憶しております。…そうですね、長くて一年…平均で四、五十日くらいでしょうか」
「そうか…」
きっと、アルシャントが学生の僕たちに一日でも早く学園に戻れるようにしてくれたんだろう。アルシャントとはいっぱい話した。いつもより早いことや、そのことで学園を休んでいると言ったのを覚えていてくれたんだ。
指輪を握りしめありがとうと伝える。
ほんわか温かくなる指輪に、確かにアルシャントとの繋がりを感じホッとする。
アルシャントにもこの気持ちが伝わっている…そう思うと、自然と涙が溢れた。
もう会えない。
寂しい…。
まさか、こんな気持ちでここに戻ってくるとは思わなかった。
翌日に戻れるならもっと長く側にいてあげればよかった。もっといっぱい話して、もっといっぱい遊んで…。
『アルシャント…アルシャント、聞こえる?』
『どうした?ジュリ』
『アシュ、アルシャントが、アルシャントが…』
『大丈夫だ。もう一人じゃない。アルシャントは大人になったんだよ。歴代の方々にも会いに行けるし、仲の良い精霊もいっぱいいただろう?俺たちも…繋がっている』
泣きだしてしまった僕にリミントン夫妻は封印がよっぽど辛いものだったのだと思ったのだろう。色々聞きたいこともあるだろうけれど、とりあえずお食事をと館の中に招き入れた。
それからソーセージと温かいスープ、柔らかいパン、新鮮な野菜とフルーツのサラダが食卓に並ぶ。ここで過ごした数日のいつもの朝食だった。今は朝なのか?そう言えば外は暗くはなかった。アルシャントに別れを告げたのはもう夜になろうという時刻だった。なかなか離れることができず、ズルズルと時間が過ぎてしまった。暗くなる前にと使い魔たちに促され、渋々さようならをした。
では、この二人にとっては昨日の朝に一緒に朝食を食べ、送り出した後、翌日の今日また一緒に朝食…ということなのか?一日で戻ってきた勇者に戸惑うのは無理もない。
それに、アシュリーに抱きしめられたまま、エグエグ泣き止まない僕を頼りない勇者と呆れたりせず、親切に接してくれる。
「これからいかがされますか?」
「向こうを出たのは夕方なんだ。これを食べたら休むよ」
「まあ、みなさまにとっては夕飯だったのですね?申し訳ございません」
「いや、構わない。美味しかったよ。ありがとう」
二人にお休みと言い、それぞれの部屋に入った。勿論、僕とアシュリーの部屋は一緒で、綺麗に掃除された気持ちのいい部屋でアシュリーの腕に抱かれて横になる。
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