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雨
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次の日花屋は定休日だった
その日は雨が明け方から振っていた
恭平はハナのことがずっと気になって眠れなかった
だけど大学の授業があるため大学に向かった
傘を差して大学へ歩くも足が重くて前に進まない
激しい雨で傘を差していても服が濡れる
ハナさんは今日もベンチに座っているのだろうか
まさかこんな雨の日に…
そんな時店長の言葉を思い出す
雨でもハナさんはベンチに座っていると…
“パシャパシャパシャ…”
恭平は大学とは正反対の花屋へ走っていった
水溜りもたくさん踏んでジーパンもずぶぬれだ
顔も服も濡れて傘を差している意味がなかった
「ハナさん…」
ハナはいつもの花屋のベンチに座っていた
傘は差していなくてずぶぬれだった
恭平は静かに近づいてハナに傘を差し出す
ハナも恭平に気づき、ゆっくりと上を見上げる
“パシャ…”
恭平はハナの顔を見た瞬間、水溜りに傘を落とした
ハナを強く抱きしめた
恭平が見たハナの表情は雨に混じって涙を流していた
一体いつから泣いていたのだろう
いつも笑顔のハナが無表情で消えてしまいそうな表情だった
「?ハナさん?」
ハナはぐったりと恭平に寄りかかり反応しない
「ハナさん!?ハナさん!」
恭平に応答に全く反応しなかった
「ん…」
ハナがゆっくりと目を開けると白い天井が目の前に広がった
「ハナさん、気分どうですか?」
恭平がハナに話しかける
「ここ…」
「俺の部屋です。ハナさん熱出して倒れたんです。」
「え…でも私お花屋さんのベンチに座っていたよね?」
「そうです。俺、近くに住んでいるんです。花屋まで5分なんで。」
「運んでくれたの?」
「すいません、散らかってて。」
雑誌や教科書、洋服も散らかったままだった
大学にいってレポート書いてバイトして…家事をする暇はなかった
「ううん、すごく落ち着く。」
穏やかな表情をしていたハナが一気に変わる
「え!?今何時!?」
「11時ですけど…」
「え!?私帰らなきゃ…」
「あ、ハナさんまだ熱があるし、外すごい雨ですよ!」
「でも…」
そういいながらハナは手で顔を覆った
「ハナさん…ハナさんが10時に帰りたがっているのはわかっているけど、何があるんですか?」
「…主人のお迎えがいつも10時過ぎにくるから、いい妻を装って主人を見送ってるの。熱があっても雨が降っても…」
「ご主人と離婚…考えないんですか?」
「離婚できたら幸せだろうな…」
悲しそうな表情でハナは呟く
俺はハナさんと結婚できたらどれだけ幸せなんだろうか…
「離婚したいって言ったことあるの。だけどサインしないって言われた。」
「何で?」
「ふふ、周りの目が気になるんですって。でも私に冷静に考えたら、離婚できないって思った。私子供がいるの。」
「子供?」
「その子を置いても出て行けない…もし暴力があの子に向かったらと思ったら…だから私が我慢すればいいのよ。」
「でもこのままじゃ…」
“ギシッ…”
恭平はハナの横に座る
「桜君?」
その日は雨が明け方から振っていた
恭平はハナのことがずっと気になって眠れなかった
だけど大学の授業があるため大学に向かった
傘を差して大学へ歩くも足が重くて前に進まない
激しい雨で傘を差していても服が濡れる
ハナさんは今日もベンチに座っているのだろうか
まさかこんな雨の日に…
そんな時店長の言葉を思い出す
雨でもハナさんはベンチに座っていると…
“パシャパシャパシャ…”
恭平は大学とは正反対の花屋へ走っていった
水溜りもたくさん踏んでジーパンもずぶぬれだ
顔も服も濡れて傘を差している意味がなかった
「ハナさん…」
ハナはいつもの花屋のベンチに座っていた
傘は差していなくてずぶぬれだった
恭平は静かに近づいてハナに傘を差し出す
ハナも恭平に気づき、ゆっくりと上を見上げる
“パシャ…”
恭平はハナの顔を見た瞬間、水溜りに傘を落とした
ハナを強く抱きしめた
恭平が見たハナの表情は雨に混じって涙を流していた
一体いつから泣いていたのだろう
いつも笑顔のハナが無表情で消えてしまいそうな表情だった
「?ハナさん?」
ハナはぐったりと恭平に寄りかかり反応しない
「ハナさん!?ハナさん!」
恭平に応答に全く反応しなかった
「ん…」
ハナがゆっくりと目を開けると白い天井が目の前に広がった
「ハナさん、気分どうですか?」
恭平がハナに話しかける
「ここ…」
「俺の部屋です。ハナさん熱出して倒れたんです。」
「え…でも私お花屋さんのベンチに座っていたよね?」
「そうです。俺、近くに住んでいるんです。花屋まで5分なんで。」
「運んでくれたの?」
「すいません、散らかってて。」
雑誌や教科書、洋服も散らかったままだった
大学にいってレポート書いてバイトして…家事をする暇はなかった
「ううん、すごく落ち着く。」
穏やかな表情をしていたハナが一気に変わる
「え!?今何時!?」
「11時ですけど…」
「え!?私帰らなきゃ…」
「あ、ハナさんまだ熱があるし、外すごい雨ですよ!」
「でも…」
そういいながらハナは手で顔を覆った
「ハナさん…ハナさんが10時に帰りたがっているのはわかっているけど、何があるんですか?」
「…主人のお迎えがいつも10時過ぎにくるから、いい妻を装って主人を見送ってるの。熱があっても雨が降っても…」
「ご主人と離婚…考えないんですか?」
「離婚できたら幸せだろうな…」
悲しそうな表情でハナは呟く
俺はハナさんと結婚できたらどれだけ幸せなんだろうか…
「離婚したいって言ったことあるの。だけどサインしないって言われた。」
「何で?」
「ふふ、周りの目が気になるんですって。でも私に冷静に考えたら、離婚できないって思った。私子供がいるの。」
「子供?」
「その子を置いても出て行けない…もし暴力があの子に向かったらと思ったら…だから私が我慢すればいいのよ。」
「でもこのままじゃ…」
“ギシッ…”
恭平はハナの横に座る
「桜君?」
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