最後の恋人。

かのん

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ずっと好きだった…。

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「……///」



待って、待って…智樹はずっと好きだったの…?



いつから…?裕也のこと相談していた時は友達のフリして聞いていたの?



私がセフレたちのところ行くのも黙って見てたの?



智樹をどれだけ傷つけていたの……?



「どこが…いいの?だって色んな男と身体を重ねるような女だよ?」



たくさん汚れまくった女のどこがいいの…?



「嫌だったよ…美咲が他の男のところへ行くのをみていただけで胸が張り裂けて、何度も行くなって手が伸びた。何度も声が出かかって、足が一歩だけお前のほうに動いていた。」



「…ごめんッ」



智樹の目には今まで辛かった思いも言葉とともに溢れてきたのか涙もうっすら目に溜まっている



「友達でよかったって言われたら…美咲のためにこのままがいいんじゃないかって自分に言い聞かせてた。いや……俺もお前とのこの関係を変えるのが怖かったんだ。自分が告白して美咲が変わってしまうのが……」



「…ッ……」



ずっと一緒にいたのに…智樹の気持ちも気付けなかった私は友達と名乗れないよ…



「いつも俺のところに帰ってくるから…安心してたのもあるんだ。でも今度は帰ってこない気がして……」



葵君は……美咲のココロを奪っていきそうで…







「俺の恋人になってよ、美咲…」






「……はい、もしもし。」



「…葵君?智樹だけど。」



「美咲さんに聞いたんですかこの番号?」



「いや…君らが俺らのこと調べてるようだから、俺も調べさせてもらったよ。」



「…俺が調べたって証拠でも?」



「証拠はないけど、でも龍って人が俺の本名を知ってたよ。智子しか知らないはずなのに。」



「そうですか。俺は関わりないですけどね…」



「でも君たちはMARIAっていう施設で育った仲間だろう?偽名でも使っているかと思ったら意外に本名だったんだな。」



「…それで用件は?」



「まだどうして君らが美咲に近づいているのかわからないけど…でもおれも動くよ。」



「…ずっと見ているだけだったのに?」



「いつから俺たちのことを調べてきたのか知らないけど…確かに俺は見ているだけで見守っているつもりだった。だけど結局美咲は傷ついていくばかりで…でもッ」



智樹は優しい男だった



優しくて…だからこそどこか頼りないそんな男だった。



「龍って人に教えてもらったよ。確かに美咲がいなくなったら…そんなことは考えたこともなかった。いつもそばにいるのが当たり前だったから。」



受話器から聞こえた声は



美咲を守る、そんな風に聞こえる力強い声だった



「正々堂々と戦おう、そう言いたくて電話したんだ。」



「龍!」



電話が切れたあと家で寝ていた龍を叩き起こした。



「何だよー寝たばっかりなのに…」



「あいつに何言ったんだよ!」



「は!?あいつ?」



「智樹だよ!智樹に何て言ったんだよ!あいつあの女をとるつもりだ…」



「……ふーん。」



「ふーんってお前…いいのかよ、ミサキのことは!」



「…アイツ見てるとイライラしてたんだよ。自分を見ているようで…」



「……は?」



「好きだって、たった3文字が言えなくて…好きな女が他の男を見ているのをただ、ただ見ているだけ…」



「龍?」



「…葵は美咲が本当に裕也のことが好きだったと思う?」



「…そうなんだろ、きっと。だから振られたんだ、俺は…」



「そんなわけねぇよ。ミサキは葵のことがずっと好きだったんだから。」



「……今更…何の冗談だよ。」









「ずっと好きだった…ミサキのこと。」





「ミサキもお前のことをずっと…」



「まさか……じゃあ何であの時ついてこなかったんだよ。おかしいだろ?」



「わからない。わからないけどミサキが中学に入ってからどんどんお前と距離をとるようになって…それでも遠く離れたお前を見ていたよ。」



「何で今更…そんなことを…」



「今だから言うんだよ。」



「え?」



「お前の心の中にミサキじゃなくてあの女が入ってきているから。」



「そんなわけ…」



「あの女を見つめる眼がミサキを見つめる眼と一緒なんだよ…ミサキのために俺たちは近づいているってこと忘れるなよ…」



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