最後の恋人。

かのん

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偽同棲

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『葵君とここに来れるなんて…嬉しい。』



『俺も…夢のようですよ。』



あれはホスト時代の俺――



あぁ、こうやってホスト時代どうしてもっていって女の人にホテルに連れ込まれたんだっけ?



彼女いるんでしょ?私のことどう思っているの!?好きなら抱いてよ!



そんな風に言ってくる女性が多くて――



そういわれるたびに嫌気がさして嫌だった。



俺の感情なんてどうでもいいわけ?



セックスしたら何か変わるの?



店にいる時の俺のことしか知らないのに本当に俺のことが好きなの…?





















『キス……していい?』



















『うん…///』



本当はキスするのも嫌だったけど……これでこれ以上を終わりにするためにはこれしかない。



『んッ――』



ホストクラブでかなり飲ませてからホテルにきたら大体睡魔が襲ってきている――



最後に口移しで酒を流し込ませると10分ぐらいで眠くなる



『お休み――』



首元にキスマークを残していつもホテルを去っていた。



お金を使わせるのに罪悪感を感じていたからせめてキスマークを残していたんだ――



客は大体覚えていない



中にはエッチしたのかなって思った客もいたと思うけどそれはそれでいい



曖昧なほうがいいこともあるんだ――



「あ、起きた?」



「……え?」



夢……だったのか。



自分がいつ寝ていつ起きたかの感覚が俺にはもうなくて



ただ聞こえてきた声が美咲さんの声なのはわかる。



眼をあけて上を見上げると美咲さんが優しく微笑んでいてーー



自分が美咲さんに抱きしめられながら寝ていたことが急に恥ずかしくなった



ミサキは年下というのもあって俺が守ってやることしか頭になくてーー



だけど美咲さんには甘えてしまう



抱きしめてほしいって思ってしまうーー



「かっこ悪いですね、俺……」



「ううん。甘えるのも大事だし甘えられるのも居心地いいーー頼られるのもいいもんだね。」



「……朝ごはん作ります。」



このままあの体勢でいたら、手が勝手に美咲さんの身体に、唇が勝手に美咲さんの唇に重ねてしまいそうーー





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