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夏が終わると思い出す
しおりを挟む夏が終わろうとしているこの季節になると
どうしても思い出す人がいる。
海に近い町。淡い潮風が流れてくる。
夏に必ずやってきて、秋にはお別れした人。
秋になるとすぐやってくる彼の誕生日。
過ぎるとすぐ来た場所へ帰っていった。
いつのまにか二度と来なくなった。
彼の高く深い鼻陵に艶っぽい眼差しはいつも透明な光を帯びていた。
髪の毛がとても綺麗で前髪が潮風に揺れていた。
長い睫毛は目を伏せるたびバサバサと音がなるようだった。
私には無い幅広の二重と高い背丈に見あった広い手の甲。
そしてお腹から出す低い声。
守られたかった。
守りたかった。
夏と秋の間にしか会えない。会えなかった人。
彼のまわりだけ虹色でした。
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