アーティファクトコレクター -異世界と転生とお宝と-

一星

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終章

アーティファクトコレクター

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 窓から差し込む朝日で目を覚ました。
 数人寝転んでも余裕があるほど大きなベッドから抜け出す。
 すると、丁寧にドアがノックされた。

「入っていいわよ……」

 寝起き眼に返事をした。
 これは毎日の事。私が起き出した事を察知したメイドが、朝の準備を手伝いにくるのだ。
 私の返事にドアがゆっくりと開けられた。

「おはようございます、レティスお嬢様」

 私の幼少期から専属で付いているメイドが、きりっとした表情で挨拶をした。

「おはよう……」
「お嬢様は本当に朝が弱いみたいですね」
「うーん、低血圧なのかなぁ……」
「はぁ、前もいっていましたが、低血圧とは何ですか?」
「あっ、何でもないの」
「そうですか。では、まずはお顔を洗ってください。その後はすぐにお髪の方を整えます。今日からまたフィル様がお戻りになられるのですから、気合を入れないといけませんね」
「そういうのはいらないって言ったでしょ……」
「お嬢様がどう思われましても、旦那様からのご指示ですから」

 どうやらお父様は私とフィル様をくっ付けたいらしい。
 まだ十歳の私にいったい何を期待してるのかと文句を言いたくなる。
 顔を洗って椅子に腰を掛けてしばらくすると、私の髪の毛は見事に編み込まれた。
 鏡に映った自分を見てつい唸ってしまう。
 う~ん、自分の事ながら悪くない……。むしろ、可愛すぎる。まるで西洋人形じゃない……。何この張りのあるお肌は……

「レティスお嬢様、何時までも鏡を見つめていないで、食堂へお急ぎください。お二人ともお待ちです」
「っ! そ、そうだったわね。じゃあ、行きましょうか」

 声を掛けられてビックリしてしまった。これではどう見てもナルシストじゃない!
 急いで立ち上がった私は、部屋から出てメイドを連れて廊下を進む。
 食堂の前にさしかかると、メイドが私の前に躍り出てドアを開けてくれた。
 私が食堂に足を踏み入れると、カラス窓から外を見ていた男性がこちらを振り返り言った。

「おはよう、レティス! 今日も王都はいい天気だぞ! 王が戻られたからだな!」
「おはようございます、お父様。今日も朝からお元気ですね」

 朝から笑顔で元気を振りまいているこの人が、私の父クリード伯爵家当主ロッシュだ。

「レティス、私にもちゃんと朝の挨拶をしてくれる?」
「おはようございます、お母様」
「はい、おはようございます」

 この人は私の母親エドナ。優しく穏やかで、ちょっとだけ天然が入っている。
 母に挨拶をすると、彼女は何かに気付いたのか、穏やかに笑いながら言った。

「今日は御髪がちがうのですね?」
「……お父様の指示らしいです」
「何だレティス、嫌なのか? 今日からまたフィル様が学校に通われるのだ。身だしなみをするのは当たり前だろ! はははっ!」

 父が豪快に笑いながら言った。私が明らかに嫌な顔を見せたのに、どこ吹く風だ。
 私たちが朝から談笑をしていると、朝食が続々と運ばれてきた。今日も朝から中々のボリュームがある。全部食べる必要はないのだけど、どうしてもそれは勿体なく感じてしまう。
 すべてが揃ったところで、父から食べてよいと声がかかった。
 私は早速、先日初めて出された懐かしい匂いのするスープに口を付けた。

「……お父様、これです。このお味です!」
「そうか、レティスの提案通り、干した小魚を茹でたスープを使ったら味が格別だな。そういえば……王は干した魚を薄く削った物を入れると言っていたな……。わははは、王の前だから緊張して忘れていたわ!」
「ダシのない味噌汁なんて、しけったポテチ、気の抜けたペプシです……」
「ん? ペプシ?」
「あっ、何でもないの!」

 今日二度目のやらかしをしてしまった。

「お父様、この味噌なのですが、王様がお作りになられたというのは本当なのですか?」
「うむ、そうだぞ。当然使用人に作らせたのだが、細かな指示を出されたのは王だと聞いている。あのお方はまたこの国に新しい味を生み出された。この前の、腐った豆も独特だったな! なあ、エドナ!」
「えっ……。あれは、ないですわ……」

 母が表情を曇らせると否定の言葉を口にした。こんな表情をするのは本当に珍しい。それほどに、先日王様から頂いた納豆が嫌だったんだ……

「そうだったのか? レティスは喜んで食べていたぞ?」

 あれは初見にはきついでしょ……。私は前世で好きだったからいけたんだし。
 私は数年ぶりに味わう出汁の利いた美味しい味噌汁を飲みながら、その前世の事を思い出した。

 私はクリード伯爵家長女、レティス・クリード、十歳。
 ラングネル王国の王都に用意された伯爵邸に父と母と暮らしている。
 幼い時はクリード伯爵家の領地にある館で暮らしてたけど、私が王都の学園に入学するのを切っ掛けに、王に与えられているこの伯爵邸に移り住んできたのだ。
 本来であれば、父は領地運営に勤しむのが当たり前なのだが、一人娘の私がどうしても心配らしく、王に直談判をして王宮での仕事をもぎ取ってきた。
 お陰で父の弟である叔父は、突然領地運営の代行を任されて泣いていた。

 私にはもう一つの名前がある。
 前世の記憶が確かならば、私の名前は佐々木玲。日本のごく一般的な家庭に生まれ、大学卒業後は自分の趣味だった裁縫が嵩じて、布などを取り扱うお店で働いていた。
 だけど今は、エルデリアという世界でレティスとして暮らしている。
 私が四歳の頃に気付いたら玲でありながら、レティスになっていた。
 正直、何故そうなったのか記憶にない。
 だけど、自分が死んだという事だけは分かってる。

 あれは私が突然前世の記憶を取り戻した時の事だ。
 いきなり大豪邸の庭で走っている自分に、何がどうなっているのかと固まっていると、そこにさらに追い打ちを掛けるように、周りの時間が停止して私だけが動ける状態になっていた。
 そして何時の間にか目の前に現れた光の玉が、私の状況を説明しだしたのだ。

 光の玉曰く、私は死んだが前世の善行を褒めたたえ、この地に転生がなされたと。
 この体は本来生まれる事のなかったものらしく、乗っ取りなどはないから気にするなと。
 他にもいろいろあるんだけど、とにかく転生したから楽しめって事らしい。
 その時は大混乱だったけど、今ではこの世界に戸惑うこともなくなり、伯爵家長女というこの身も受け入れている。不自由のない生活を送れて幸せの日々なので、何一つ不満はない。
 そんな事を思い出していると、父から声がかかった。

「そうだっ、レティス! 領地から新しいデザインはないのかと、催促が来ているぞ。後でお前に手紙を渡すから、相談に乗ってやってくれ」

 父が言うデザインとは、私が編んだ布のデザインの事だ。
 この世界にはスキルという力があり、私には生まれた時から裁縫の神の加護と、裁縫スキルレベル4という、常人では到達出来ないであろう数値がある。
 私はこの力を使って、前世の知識を生かし、日本の昔からある模様をはじめとして、西洋から中東など様々なデザインの生地を編み上げ、父に領地で作れないかと提案したのだ。
 その結果、クリード伯爵家が作り出す布製品は高値で売られるようになった。
 父が容易に王都に居を構えていられるのも、領地が生み出す富が一端を担っている。

「分かりました。でもお父様、叔父様には私が作っている事は秘密にしてくれていますよね?」
「うむ、お前の言う通り、お抱えの使用人がやっていると説明している。だが、もうそろそろ打ち明けても良いのではないか?」
「絶対にダメです。言ったら私は二度とお手伝いはしませんから」
「分かった、分かった。誰にも言わん。ふーむ、レティスは名声がいらんのか? 王都でもお前が作った模様は流行っているではないか。先日は王もお目にしたようで褒めて頂いたのだぞ?」
「それでもです!」

 激しく拒絶した私に、父は両手を広げて降参と言わんばかりの仕草をした。
 子ども扱いに思わず父に向かって唸っていると母が呆れ気味に言った。

「貴方たち早く食べないと遅れますわよ?」
「そうだな、私はもう行くか。レティスはフィル様に気に入られるようにするんだぞ?」
「分かりましたから、お父様は早く行ってください!」

 食事を終えた私は急いで身支度を済まし馬車に乗り込んだ。
 王城から近い位置にある伯爵邸から学園までそれほど距離はないのだけど、貴族のお嬢様である私は毎日馬車で通っている。正直運動不足で太らないか心配。
 私が通う学院は、上は王族、下は平民と、幅広い身分の人たちがいる。
 身分によるカーストは存在しているのだが、私が想像していたよりかは緩やかだ。
 私が上位カーストである貴族だからそう感じている可能性はあるのだけど。

 学園の門が見えてきた。ほとんど毎日見ているが相変わらず大きい。
 門の前で馬車は止まり、私は一人で馬車から降り立つ。
 本来貴族であれば従者の一人や二人は引き連れるのが当たり前らしいのだけど、私は四六時中付きまとわれるのが嫌なので付けていない。

 校門配置されている警備兵に私は笑顔で挨拶をした。

「おはようございます。ご苦労様です」
「おはようございます、レティス様。今日もこの子を撫でていかれますか?」
「はい、お願いします!」

 私は警備兵の傍らで地面の上に座っている、やや大きめな鳩の体を撫でた。
 大鳩は大人しいもので、私が手を伸ばすと首を自ら私の手に絡みつけてくれた。
 この国の多くの兵士は、大鳩を調教スキルで飼いならしお供にしている。
 大鳩はこの国では特別な存在で、実際に連絡手段としてや、戦闘で役にたっていると聞く。

 大鳩を一頻り撫で回し別れをして、私は校舎への道を進んだ。
 庭師が見事な手腕を見せている庭園を横目にゆっくり歩くと、すぐに校舎にたどり着いた。
 一瞬前世の癖で下駄箱を探してしまったが、そんな物はないのだと思い直し、すまし顔で教室へと進んでいく。
 するとその時、後方からこちらへ向かって駆けてくる足音と気配を感じた。

「おりゃあああ!」

 少年の声がした瞬間、私のスカートが後ろから巻き上げられた。
 だが、これは毎日の恒例行事のようなものだ。私は両手でスカートを抑え備えていた。
 走った勢いのまま私の正面に立った金髪の少年が言った。

「ちっ! 今日こそはと思ったんだけどな!」
「フィル様、おはようございます。今日もお元気ですね?」
「……くそっ! 涼しい顔しやがって!」

 私に動揺がないのが悔しいのか、フィルが悪態を吐いた。

 彼はこの国の第一王妃の三男フィルだ。
 私と同じ十才で、朝から父が仲良くしろと何度もうるさいほど進めてきたあのフィルだ。
 同い年であり身分も近い事もあり、小さい頃から常に同じクラスになっている。
 悪い子ではないのだが、どうもいたずらっ子な所があり、彼が学院に来る日には毎日のようにこうしてスカート捲りをされている。
 この年頃の男の子がこんな事をするって事は、私は好かれているのだろう。
 レティスの顔は可愛いからなあ……

 でも、少女のスカートを捲る奴に私は靡かない。
 すまし顔で悔しがるフィルを見つめていると、今度もまた後方からこちらに駆けてきた人物が声を掛けてきた。

「レティスちゃん、大丈夫!?」
「おはよう、リリ。私は大丈夫よ、慣れてるもの」
「良かったー、本当にフィルは馬鹿なの!」

 彼女は第二王妃の次女でリリ。本名はリリアーナだけど、私は愛称のリリって呼んでいる。
 愛らしい顔立ちをしたリリは、色素の薄いふわりとした髪をツインテールにして、可愛らしい空気を振りまいている。性格も穏やかで他人に思いやりのある子だ。
 彼女の母親は若い頃には聖女と呼ばれていたらしいから、その影響なのかな。

 リリの可愛らしさに癒されていると、いつの間にか彼女の傍らには一人の女性が立っていた。

「おはようございます、レティスさん。ご迷惑をお掛けしています」
「おはようございます、シルヴィア様。あの程度は迷惑でもなんでもないですよ」

 彼女は王弟である大公爵様の次女シルヴィア様だ。年齢は十六才と私たちとは大分離れている。
 学園に通う傍ら、フィルやリリの護衛として常に付き従っている。
 動きやすいからと普段から男装をしており、その美しい顔立ちと凛とした表情は、男女ともに人気が高い。私も相手が美少女過ぎて、話をするたびにドキリとさせられる時があり、心の中でもシルヴィア様と呼んでしまう。

 そんな彼女がフィルに視線を向けると、厳しい表情を見せた。

「げっ! な、なんだよ、シルヴィア!」
「フィル様、お仕置きですからね?」
「お、俺にそんな事していいのかよ!?」
「貴方のお父様に先日報告をさせて頂いた際、遠慮なくやれと命を受けています。ご報告したければどうぞ」

 そう言ったシルヴィア様が素早く動きフィルの背後に回った。そして、フィルを捕まえると片手で体を抱きかかえ、大きく右腕を上げた。

「や、止めろ! シルヴィアッ!」
「駄目です」

 必死に抵抗するフィルに対して、ニコリと笑いながらシルヴィア様がそう言うと、振り上げた右腕がフィルの臀部に炸裂した。所謂お尻ペンペンだ。だが、その威力は凄まじい。大きな炸裂音が廊下に響いている。

 私とリリはそんな二人を置いて教室へと歩きだした。

「それにしても、二週間ぶりね。建都式は面白かった?」
「うんっ! レティスちゃんも来れば良かったのに。すごかったの、古竜の皆がいっぱい来たんだから! それでねー、シティーコアを三つ使ってね――」

 リリは先日まで建都式という、この世界独自の式に行っていた。
 この世界には神様が作ったダンジョンというものがある。そこで手に入るシティーコアという物を使うと、簡単なインフラや弱い亜人などを近寄らせない結界が、シティーコアの数に応じて展開されるらしい。今いるこの王都の中心にもあるのはこの世界では子供でも知っている知識だ。

「それで何番目なんだっけ?」
「九番目なの!」
「へ~、王様はお元気なのね……」

 何故数を聞いたかと言えば、この国では王が新しい后を迎えると、その后の名を付けた都市が造られるのが通例となっているからだ。

「お父様は元気よ? 今日もエリシ――あっ、お姉さまなの!」

 言葉の途中で何かを見つけたリリの視線の先には、一人の女性がいた。

「ユスティーナお姉様、おはようなの!」
「はい、おはよう。レティスさんもおはよう」
「おはよう御座います、ユスティーナ先生」

 彼女はこの学院の教師をしているユスティーナ先生だ。リリの姉であり、王位継承権は放棄しているが、王の第一子でもある。
 また、それと同時に彼女はこの国の勇者でもある。過去に王不在のこの国で起きた厄災を鎮めた事で、その名声を得たのだ。
 ユスティーナ先生の足元には真っ黒な色をした大型の鳥がいる。姿は先ほど門番さんに触らせてもらった大鳩と同じだけど、その眼光は猛禽類のように鋭い。

「アビスもおはよー」

 リリが声をかけたが、アビスと名がついた黒い大鳩は無視をしている。

「もー、アビスは何時もこうなの!」
「この子は自分より強い人にしか反応しないからねぇ……」

 憤りを見せるリリに、ユスティーナ先生は若干呆れながらそう言った。
 ユスティーナ先生と別れた私達は教室に入り早速今日の授業を受ける。

「――このように、領地を得たゼン王は、エゼル王国の子爵として、また旧ラングネル公国の客人として尽力を尽くし、莫大な富を生み出し、それと共に民に安寧を与えたのです。その後、大公ギュディオン様が病床に伏せる事が多くなり、ギュディオン様のお孫であるプルネラ様を迎え入れる事を条件として、ラングネル王国の前身であるラングネル公国を譲り受けたのです」

 魔法使いのような風貌をした老人の先生が、この国の歴史を語っている。
 本当に魔法がある世界だけに、歴史も本当にファンタジーだ。
 歴史の授業が終わると、野外授業となった。ユスティーナ先生が二人の女性を紹介した。

「今日は先生の知り合いの、ダイアモンド冒険者を二人呼んでいます」
「はいどうも、トリスだよ。ユスティーナとは昔、一緒にクエストをこなしてたんだ。私は剣術を教えるからよろしくね!」
「氷の大魔法使い、コリーン……。我が魔導の教えに貴方達は耐えられるかしら……?」
「コリーン、あんた……それここじゃ止めなよ!」
「黙りなさいトリス……。ここじゃとか止めなさい……」

 学院ではこんな感じで、外部の冒険者による授業がある。
 彼女達はダイアモンド冒険者だけあって、その剣術や魔法は凄まじい。
 初めてこの世界の人達が飛び跳ねたり火の玉を生み出したりしているのを見た時は、度肝を抜かれたのを思い出した。
 その後は何故かこの国で盛んな将棋の授業が行われた。
 今日の授業が終わると、リリが笑顔で話しかけてきた。

「ねえ、レティスちゃん。今日お家に来て? お土産があるの!」
「お家って、王宮でしょ……? 何で持ってきてないの?」
「だって、レティスちゃん何時も来てくれないでしょ? だから、今日はお家に来てくれないともらえないの!」

 リリが少し怒り顔でそう言った。
 過去何度か彼女にはこうやってお呼ばれをされているのだけど、私は何時も理由を付けて断ったからだと思う。

「ねえ、良いでしょ? 良いでしょっ!?」
「うっ!」

 普段はこんな我儘を言う子じゃないんだけど、私があまりに断り続けたからか、意地でも誘いたいみたいだ。

「あの……一つ聞きたいのだけど、王様はいるのよね?」
「えっ? いるよ? でも、お父様は新婚だからエリシュカお母様が放さないの。他のお母様は十数年待ったんだから、今は許してあげなさいって! 私もお話したいのに!」
「あはは……それは残念ね……」

 私が何故これまで断り続けてきたかといえば、絶対に私と同じ日本人であるゼン王に会いたくないからだ。
 リリ達から話を聞く限り、悪い人じゃない事は分かっている。だけど、もし私の正体がバレたら、良いことにせよ、悪ことにせよ、絶対に何か起きる。私はそれが嫌。この安定した生活をずっと続けていたいのだ。
 しかし、今ならチャンスかもしれない。王様が竜姫様から離れないなら、出会う事もないだろう。それに、これ以上断るのは流石に可哀想になっている。これ続けてたら絶対に泣くからね。

「良いわ。今日行くわ」
「えっ!? 本当に!?」
「本当よ。でも、お父様に知らせないといけないから一度帰ったらね?」
「そんなの大丈夫なの! シルヴィアちゃんが全部やってくれるの!」
「はい、リリお嬢様。後の事はおまかせください」

 突然現れたシルヴィア様がそう言うと、彼女は誰もいないはずの自分の背後に何か話しかけた。

「えっ……あの……」
「大丈夫なの! さあ、私の馬車に乗るの!」

 強引に招待された私は、リリの馬車に揺られて王宮に連れて行かれた。
 途中、学園近くにあるロロット百貨店が目に入った。あそこは今日も商売繁盛らしい。この国の初期から携わっている商店だけあって、王家との繋がりが深く、学園の備品は全てあそこが受け持っている。

 王都の中心である王宮にたどり着くと物々しい警備をくぐり抜け、私達は王宮の中へと通された。リリは自宅だけあって何も感じていないみたいだけど、私からしたら初めて訪れた豪華な王宮に戸惑いまくりだ。考えてみたら、私は田舎から出てきたお登りさんなのよね。

「ちょっとお着替えをするから、レティスちゃんはここで待っててほしいの! すぐ戻るの!」
「えっ……? リリッ!?」

 豪華な内装を見て呆けていた私にリリはそう言うと、侍女を連れて走っていってしまった。
 広い廊下に一人残された私は、この事を予想していたらしいお城の使用人に、部屋を案内された。一応私も貴族の一員だけあって、その対応は丁寧で紅茶にお菓子まで出てくる。
 いきなり一人にされたのは驚いたけど、着替えだけならリリはすぐに戻ってきそうだ。
 安心した私がソファーに背を預けてお茶を楽しんでいると、突然部屋のドアが開けられた。

「ふぅ……エリシュカの奴、こんなに独占欲が強かったのかよ……流石の俺も枯れちまうぞ……」

 驚いて声のした方へ視線を向けると、そこには年の頃三十代後半の男性が、扉を締めながら立っていた。

「おっ? 客がいたのか、すまんな。ん? 君は確か……クリードの所のレティスちゃんじゃないか。やっと俺に会いに来てくれたのか」

 そう私に声をかけたのは、何度か見たことがあるから知っている。この国の主であるゼン王だった。以前見たときのようなゴテゴテとした王様然とした格好ではないので、一瞬誰だか分からなかった。
 それにしても、何故寝間着のような軽装をしているのだろう……
 って、そうじゃない!
 何で私の事を知ってるの!?
 とりあえず、知らないふりをしないと!

「な、何の事でしょうか……」
「あれ? 違うのか? 俺はてっきり覚悟を決めたと思ったんだけどな」

 覚悟って、この人どこまで私の事を知っているの!?

「一体、何の事を言っているか分かりません……」
「はは、心配しないで良い。君の事は生まれた時から知ってるから、隠さないでも良いぞ。裁縫の神の加護持ってるんだろ? 日本人だった頃は怜ちゃんだっけ? あ、俺は日本人だった時も善だ」

 ……どうやら完全に私の正体はバレているらしい。
 呆気に取られて固まっていると、ゼン王は肩をすくめて喋りだした。

「何故って顔をしてるな。俺は神様と仲良くさせて頂いているから、この手の情報は貰えるんだよ。だから、生まれた時からそうだってのは知っていたし、君が幼い頃に記憶の解放をされた事も知ってたんだ。でもさ、いきなり俺が訪ねていったらビビるだろ? だから、自分から来るまでは手を出さないつもりだったんだよ」

 これって私に配慮してくれていたって事?
 考えがまとまらない私がまだ黙っていると、ゼン王は笑顔を崩し悲しそうな表情をして言った。

「その様子だと、相当俺とは会いたくなかったみたいだな」
「それは……魔王殺しとか、真なる勇者とか、亜人王とか、古竜に連なる者とか、大神に認められし者でしたっけ? それと、勇者の父とか、好色王って呼ばれている人に会いたくないですよ……」
「好色王だけは止めてくれ……」
「嘘なんですか? 9人も后様がいますよね? ヴァージニア様でしょ? アニア様でしょ? プルネラ様でしょ? それに学園長のセシリャ様もですよね。後、マルティナ様に、それに他国にも――」
「しっ、仕方がないじゃないか! 皆可愛いんだから!!」

 いくらなんでも本心まで見透かされたくはない。私が少し話を逸してみると、ゼン王様が顔を真赤にしている。案外この人は可愛い人なのかもしれない。

「まあ、とにかく……せっかく同郷の人間と会ったんだ。今日は俺に付き合って貰おう」
「えっ……私はリリに呼ばれたんで、嫌なんですけど……」
「リリには後で俺が言うから問題ない。これは王命だから逆らう事は許さないぞ」
「えぇ……何をするんですか……?」

 私が嫌な顔を隠さずに質問をすると、ゼン王が急に情けない表情を浮かべた。

「いや、それがさぁ……俺の新しい嫁さん分かるよな?」
「エリシュカ様ですよね?」
「うん、あれが放してくれないんだ。だから、君と用事がある事にして王都を脱出する」
「放してくれないって……中身は成人してますけど、少女の私に何を言――」

 中身は二十歳を超えているけど、外見は少女なのだから、何てけしからん話をするのかと文句を言いかけていると、突然バンッ! と部屋の扉が開かれた。

「…………ゼン、何で逃げたの?」

 開かれたドアの向こうには、気だるそうな雰囲気を持った美少女が立っていた。見た目は十七歳ぐらいだろうか、薄いネグリジェを身にまとい仁王立ちをしている。
 私は一目で彼女が誰だか分かった。先日ゼン王と式を挙げられた第九王妃エリシュカ様だ。恐ろしいほどに整った美しい顔立ちをしているが、何処を見ているか分からない特徴的な瞳をしている。
 突然現れたエリシュカ様に、ゼン王は焦りながら話しかけた。

「違うんだ、エリシュカ。神様からの依頼でこの子と話をしないといけないんだ! ほら、これでこの子を見ろ! 加護持ちだろ!? 本当なんだよ!」

 ゼン王がエリシュカ様に小さな望遠鏡を手渡すと、彼女はそれを怪訝な表情で受け取り、私に向けて覗き込んだ。

「……確かに加護を持ってる。でも、今は大切な繁殖期。どれだけ待ったと思ってるの? 神様が関わっていても譲れない。ゼン……逃がさない……もう一度する……」
「駄目かああああっ!」

 エリシュカ様の説得に失敗したゼン王が、叫びながらこちらに逃げてきた。
 その行動にエリシュカ様の空気が一変した。
 虚ろな瞳はそのままなのに、ありありと怒気を感じる。
 何だか髪の毛も逆立って来てるんだけど……
 怖ッ!

「くっ、お前竜に戻る気か……仕方がねえっ! エリシュカッ、 俺は本気で逃げるからな! 行くぞ、レティスちゃんっ!」
「えっ!?」

 叫んだゼン王が一瞬で私の隣に現れると、私をワキに抱きかかえて走り出した。そして、開いていた部屋の窓に足をかけるとそのまま外に走り出した。
 ゼン王の走る速度がおかしい。王宮の庭があまりの移動速度で景色が流れてしまい目にとらえる事が出来ない。そこに今まで経験したこのない加重が加わり、声も上げられず固まっていると、唯一視線に捉える事が出来た後方に、私達を追いかけている大きな影が現れた。
 どう考えても、エリシュカ様の真の姿、古竜だ。

「……ゼン、他の女と逃げるなんてひどい。お仕置き」

 ぐんぐんと追いついてきエリシュカ様が大きな口を開けてそう言うと、次の瞬間彼女の口が光り、そこから光が飛んできた。

「アイツ、マジか!? くっ!」

 いきなり後ろを振り返ったゼン王が右手を後方へ向けると、そこには壁かと思うほどの盾が現れて私達を覆った。瞬間、ズンッという衝撃音が壁の向こうから聞こえて来たと思うと、ゼン王の体が衝撃でズルズルと後退を始めた。

「ぐおおおおぉ、本気で撃ちやがって!」

 ゼン王は悪態を付きながらも、あの光の衝撃に耐えきると、また私を抱えて走り始めた。そして、後方に手を向けると、そこに今度は槍を出した。

「だあああっ! これでも喰らえ!」

 そう叫びながら槍を空に向かってゼン王が投げると、一本の槍が一瞬で空を覆い隠すほどに分裂をした。数えるなんてとても出来ない量で、太陽の光を遮り影が出来る程だ。
 天に向けていた矛先が横を向いた。次の瞬間、まるで糸でつながっているかのようにエリシュカ様に向かって飛んでいった。

「ひどいっ!」
「いや、流石に当てねえよ!」

 エリシュカ様に刺さると思っていた槍は、ゼン王が言った通り当たってはいなかった。
 地面に刺さると、その槍の上に他の槍が磁石なのかと思うほど強力に組み合わさり、鉄格子のような形を生み出していたのだ。

「よし、今のうちに距離を開けるぞ!」

 エリシュカ様を少し引き離して走り続け得ていると、ゼン王が突然叫んだ。

「ポッポちゃんッ! 助けてくれっ!!」

 少しの間を置いて私達の前方から小さい何かが飛んできた。
 一瞬で近付いてきたそれは、私達に近づくとぐるぐると周囲を飛び回っている。
 ゼン王が手を伸ばすと、その飛んでいた物体を掴んだ。
 その時ようやく私の目にも、その飛翔体の正体が分かった。
 この国の紋章にある槍と竜、そして鳩の羽に多大な影響を与えた、ラングネルの象徴であり、ゼン王を助け平和を築いたとされる、白き空女王ポッポ様だ。

「ポッポちゃん、とにかく逃げてくれ!」

 ゼン王が必死に叫ぶと、ポッポ様はクルッ! と勇ましく鳴き、私達二人の体を悠々と空へと運んだ。その速度は走っていた時とは比べ物にならない。ゼン王が覆いかぶさるように抱きかかえてくれたので耐えられたが、恐ろしいまでの上昇スピードにまた私は悲鳴さえも上げられなかった。
 それから少しして気が付けば、私は雲の上にいた。
 眼下に広がる雲を見て、ゼン王は額の汗を拭いながら言った。

「ふぅ……エリシュカはついてきてないな」

 余程安心したのか、ゼン王は深い溜め息を吐いている。

「さて、まだ安心できない。まずは安全な所に移動をしよう。エゼルの首都にでも行こう。ついでにエアにでも会うか」
「えっ!? エゼルの首都ですか!? このまま飛んで行くんですか?」

 ラングネル王国からエゼルの首都までは、飛竜の速度でも十日以上かかる。いくらポッポ様が凄いとはいえ、こんな小さい鳩じゃ私達を運ぶのは難しいと思う。

「いや、これを使うよ」

 ゼン王がそう言いながら右手を前に差し出すと、そこの球体が現れた。そして、それに魔力を送り込むと球体が輝き出した。
 やがて、私達の目の前に歪んだ水面のような薄い膜が現れた。

「一回じゃ無理だけど、数回やればすぐにエゼルだ。途中で休憩が必要だけどね」
「便利な物を持ってるんですね」
「そりゃ、俺はこの手のアイテムを集めるのが趣味だからな」
「そうでしたね、貴方は色々な名前を持っていますけど、一番有名なのはアーテイファクトコレクターって二つ名でしたね」

 アーテイファクトコレクター。それがゼン王を語る上で適切な名だ。
 この世界で誰よりもダンジョンを攻略し、この世界にはまだない物を作り上げそれで得た莫大な資金で買いあさり、時には戦場で奪い取る。
 神が作りし神器を最も所有する存在、ゼン王。
 この国の人間。いや、この大陸の人間なら誰もが知っている、並ぶことのない偉業だった。

「ははは、それが一番有名か。趣味と実益が講じてって奴だな」

 なんて事はないとゼン王は笑うと、思い出したかのように口を開いた。

「そう言えば、フィルの奴が迷惑をかけてんだよな? 君は可愛いからなぁ……アイツの気持は分かる。でも、イタズラが過ぎるようだから、帰ったらフィルの奴を徹底的に鍛えてレティスちゃんの側に付かせてやるよ。王家の人間だし役に立つだろ」
「えっ……そんなのいらないんですけど……」
「遠慮をするな。一国の王子をこき使わせてあげるから、今後は隠すことなく遠慮なく力を発揮すればいい。商売でも、ダンジョン攻略でもやってみなさい。この国にいる限り、俺が後ろ盾になるから。俺はもう冒険はしないと決めたから、次の世代の君たちに後は任せるのさ」
「そういえば先日、大神のダンジョンを攻略後、止めたと習いましたね」
「あぁ、俺もこの世界に来てから、様々な物を得て、そして失い気がついたのさ。アーティファクトより大切にしないといけないものがあるってね」

 そう笑うゼン王に寂しさは感じられなかった。
 分かった事は、彼の瞳に映る私もその大切な物の一つなのだという事だ。

「まあ、そんな事より、早く逃げよう。竜の姫様に捕まったら、今度こそ俺は枯れちまう……」

 思い出したかのように怯えた表情を見せたゼン王は、そう言いながら薄い膜に足を踏み入れた。
 この世界で王になるという偉業を成し遂げ、多くを手に入れた彼と実際に接してみれば、意外と普通の人だった。日本語ではなく、この世界の言葉で喋っているのに日本人を感じたのだ。
 彼の強さや地位から感じる凄みはある。
 でも、彼の本質は変わっていないのだろう。そうでなければ、貴族とはいえ小娘の私にこんな接し方はしないはずだ。
 私が出会ったゼンという人とはそんな人だった。
 ただ、遠慮せずに自分の力を使えと言う彼には、少しばかりの不安を感じ、そしてそれと同じく目立ちたくないと思っていた私に、不思議な期待をもたせたのだった。
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2025.11.23 インク猫

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2022.06.28 tomo

IF を受け入れることは難しかったです
まあ、IF と思えばいいのでしょうけど、完結前に必要に感じませんでしたし、姫はヒールに徹して欲しかったです

解除

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