3 / 6
序章
2
しおりを挟む
「さて帰るか。」
仕事が終わって家路につき後もう少しで家というところで何か鼻につくような匂いがして立ち止まる。
この道は比較的賑やかでコンビニもあり、今の時間はそう遅くない事から車や人もまぁまぁ多い。自宅がコンビニを抜けて少し行った所ということもあり、いつもはコンビニで何か買ってから家に帰るというのが俺の日常だった。
なのに今日はコンビニの灯りが寒々しく周囲を照らし周囲から浮いて見えるくらいに人通りが全くない。
得体の知れない不気味さに背筋が寒くなるのを感じながら、匂いの出所はどこだろうと見渡すとコンビニを越えたところの細い路地から細長く続く水たまりが見えた。
ここ最近雨は小降りで水たまりが出来るほどじゃない。しかも今日は晴れだし、洗車が出来るような場所じゃないし水たまりが出来る要素がない。
頭のどこかで危険を知らせる何かが作動していたようにも思うが、それに気付かぬふりをしながらそれに近づく。近づくにつれ街灯の灯りで水たまりの色が不透明である事に気付き、次の瞬間匂いの元がそこである事とそれが血溜まりであることに気付いた。
「やばい!人が倒れているかもしれない!」
そう言いながら半ば反射的に近づき路地を覗き込んだ瞬間、身体が動かなくなった。
見えた状況に衝撃を受けたからではない。いや、衝撃は受けたが本当に動かなくなったのだ。
(なんだこれ、身体が動かない。いや、それよりもコレは現実なのか!?)
あまりの事に現状を認識しようとする事で一杯一杯だった。
目の前で起きているコレとは幅3mくらいの小道の幅いっぱい、奥行きが5mほどの血溜まりに少し浮いたところに2人の人影。
その人影はなにかを話し合っているようでしきりに頷いたり首を振ったりしていた。
(浮いてる??なにを話してるんだ?いや、それよりも・・・)
目を引いたのがその風貌。
街灯に照らされたその人影には本来人にあるべき場所に耳がなく、まるで動物のように1人は猫耳に酷似したものがあり、猫のような細い尻尾で先が分かれたものがついていた。
もう1人は猫耳のようなものが付いているのは同じだが、こちらは耳の先に長い毛が生えていて他にもう二種類、丸みを帯びた黒い線のようなものが入ったものと丸みがあって毛玉のようにフサフサな小さめの耳と計三種類の耳があり、こちらは猫のような尻尾とライオンのような細い尻尾の先に筆のような毛がついている尻尾の二本が付いていた。
そこまで認識できても身体は一向に動かない。かろうじて眼球が少し動く位だ。
(なんだよ、なんなんだよ!!このの間のアレといいどうなってんだ!?てか、猫又か!?猫又なのか!??もう訳わかんねぇ。)
パニックになりながらどうにか体を動かそうと試行錯誤していると後ろから男の声が聞こえた。
「おい、まだ生きた人間がいるぞ?こいつも候補なのか?」
仕事が終わって家路につき後もう少しで家というところで何か鼻につくような匂いがして立ち止まる。
この道は比較的賑やかでコンビニもあり、今の時間はそう遅くない事から車や人もまぁまぁ多い。自宅がコンビニを抜けて少し行った所ということもあり、いつもはコンビニで何か買ってから家に帰るというのが俺の日常だった。
なのに今日はコンビニの灯りが寒々しく周囲を照らし周囲から浮いて見えるくらいに人通りが全くない。
得体の知れない不気味さに背筋が寒くなるのを感じながら、匂いの出所はどこだろうと見渡すとコンビニを越えたところの細い路地から細長く続く水たまりが見えた。
ここ最近雨は小降りで水たまりが出来るほどじゃない。しかも今日は晴れだし、洗車が出来るような場所じゃないし水たまりが出来る要素がない。
頭のどこかで危険を知らせる何かが作動していたようにも思うが、それに気付かぬふりをしながらそれに近づく。近づくにつれ街灯の灯りで水たまりの色が不透明である事に気付き、次の瞬間匂いの元がそこである事とそれが血溜まりであることに気付いた。
「やばい!人が倒れているかもしれない!」
そう言いながら半ば反射的に近づき路地を覗き込んだ瞬間、身体が動かなくなった。
見えた状況に衝撃を受けたからではない。いや、衝撃は受けたが本当に動かなくなったのだ。
(なんだこれ、身体が動かない。いや、それよりもコレは現実なのか!?)
あまりの事に現状を認識しようとする事で一杯一杯だった。
目の前で起きているコレとは幅3mくらいの小道の幅いっぱい、奥行きが5mほどの血溜まりに少し浮いたところに2人の人影。
その人影はなにかを話し合っているようでしきりに頷いたり首を振ったりしていた。
(浮いてる??なにを話してるんだ?いや、それよりも・・・)
目を引いたのがその風貌。
街灯に照らされたその人影には本来人にあるべき場所に耳がなく、まるで動物のように1人は猫耳に酷似したものがあり、猫のような細い尻尾で先が分かれたものがついていた。
もう1人は猫耳のようなものが付いているのは同じだが、こちらは耳の先に長い毛が生えていて他にもう二種類、丸みを帯びた黒い線のようなものが入ったものと丸みがあって毛玉のようにフサフサな小さめの耳と計三種類の耳があり、こちらは猫のような尻尾とライオンのような細い尻尾の先に筆のような毛がついている尻尾の二本が付いていた。
そこまで認識できても身体は一向に動かない。かろうじて眼球が少し動く位だ。
(なんだよ、なんなんだよ!!このの間のアレといいどうなってんだ!?てか、猫又か!?猫又なのか!??もう訳わかんねぇ。)
パニックになりながらどうにか体を動かそうと試行錯誤していると後ろから男の声が聞こえた。
「おい、まだ生きた人間がいるぞ?こいつも候補なのか?」
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる